“とうか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
燈火27.3%
灯火7.8%
燈下6.5%
踏歌6.5%
刀架5.2%
十日5.2%
藤花5.2%
透過3.9%
悼歌2.6%
東下2.6%
(他:21)27.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
左の方には新地しんちの娼楼に時として燈火とうかを点じて水上に散在する白魚船しらうおぶね漁火ぎょかに対せしめよ。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
下町の女の浴衣をば燈火とうかの光と植木や草花の色のあざやかな間に眺め賞すべく、東京の町には縁日えんにちがある。
夏の町 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
研究所の灯火とうかは、夜のふけるにつれ、不用な部屋の分は一つ一つ消されていき、だんだんさびしさを増すのであった。
超人間X号 (新字新仮名) / 海野十三(著)
艇首に三つばかりの色のついた灯火とうかをつけ、『ワレ、貴隊ニアウヲ喜ブ』という信号をしめしただけであった。
怪星ガン (新字新仮名) / 海野十三(著)
美色びしよくにて何故なにゆゑならん、あやしさよとばかさとし燈下とうかうでみしが
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
紅絹もみの八ツくちころ/\とれて燈下とうか耀かヾやく黄金わうごん指輪ゆびわ
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
その人たちの外へ出している袖口そでぐちの重なりようの大ぎょうさは踏歌とうかの夜の見物席が思われた。
源氏物語:08 花宴 (新字新仮名) / 紫式部(著)
玉鬘たまかずらの姫君はあの踏歌とうかの日以来、紫夫人の所へも手紙を書いて送るようになった。
源氏物語:24 胡蝶 (新字新仮名) / 紫式部(著)
そしてもし武士ならばその剣を軒下の刀架とうかにかけておく、茶室は至極平和の家であるから。
茶の本:04 茶の本 (新字新仮名) / 岡倉天心岡倉覚三(著)
サレバ刀剣ノ装飾ニモ最モ入念ニシテ、刀架とうかニ置キテ室内第一ノ装飾トナス
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それから十日とうかも経たないうちに、今まで縁遠かったお妻に対して結構な縁談を申込まれたのである。
経帷子の秘密 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
十三になれば片腕かたうで一昨年おとゝしより並木なみき活版所かつぱんじよへもかよひしが、怠惰なまけものなれば十日とうか辛棒しんぼうつゞかず
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
その前日に帝は藤壺ふじつぼへおいでになって、藤花とうかの宴をあそばされた。
源氏物語:51 宿り木 (新字新仮名) / 紫式部(著)
藤花とうかの宴も続いて同じ日に行なわれることになっているのである。
源氏物語:08 花宴 (新字新仮名) / 紫式部(著)
あたかも大使の体は防水扉を透過とうかして、クロクロ島の外に出た——と、そうとしか考えられないのであった。
地球要塞 (新字新仮名) / 海野十三(著)
わしのすばらしい透過とうか現象を見ただろうね。
地球要塞 (新字新仮名) / 海野十三(著)
デカダンスへの悼歌とうか。——頽廃のほんとうの魅力は貴族でなければわからない。無情な二十世紀は、彼らの手からこの最後の麻薬を奪ってしまった。
二十歳のエチュード (新字新仮名) / 原口統三(著)
数株の蒼松そうしょうは、桜樹に接して、その墓門を護し、一個の花崗石かこうせきの鳥居は、「王政一新之歳、大江孝允おおえたかよし」の字を刻して、とこしえに無韻むいん悼歌とうかを伝う。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
たとえばの有名なる中山大納言なかやまだいなごん東下とうかしたるとき、将軍家をもくして吾妻あずまの代官と放言したりというがごとき、当時の時勢より見れば瘠我慢に相違そういなしといえども
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
りに一歩をゆずり、幕末にさいして外国がいこく干渉かんしょううれいありしとせんか、その機会きかい官軍かんぐん東下とうか、徳川顛覆てんぷくの場合にあらずして、むしろ長州征伐ちょうしゅうせいばつの時にありしならん。
たなしてかくるとにもあらず、夕顏ゆふがほのつる西家せいかひさしひ、烏瓜からすうりはなほの/″\と東家とうかかききりきぬ。
森の紫陽花 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
いつなりけん、みちすがら立寄りて尋ねし時は、東家とうかおうなはた織りつつ納戸の障子より、西家さいかの子、犬張子いぬはりこもてあそびながら、日向ひなたの縁より、人懐しげにみまもりぬ。
一景話題 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
十六人の女たちは、朝毎にこの瀑壺たきつぼへ行って、桃花とうかにおいひたした水にはだを洗うのが常であった。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
彼と同じ桃花とうかの寝床には、酒のにおいのする大気都姫おおけつひめが、安らかな寝息を立てていた。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
あッ——といったのは刀下とうかせんのさけび、どッと、血けむりを立てるかと思うと、必死の寸隙すんげきをねらって、竹童の右手めてがふところをでるやいなや、
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
左膳、栄三郎、泰軒、源十郎、その他を抱きこんでよどむ夜泣きの刀渦とうかに、また一つ謎の大石が投げられたのだ!
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
櫛まきお藤のさしがねで、刀渦とうかにまぎれ、巧妙にお艶の身柄をさらい出した源十郎は、深夜の往来に辻駕籠つじかごを拾ってまんまと本所の家へ運びこんだまではよかったが……。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
塔上とうじょうの二勇士、塔下とうかの三軍が、あれよと、おどろきさけんだ時には、万事休ばんじきゅうす、蛾次郎がじろう呂宋兵衛るそんべえ、ふたりを乗せた大鷲おおわしの影はまっしぐらに、三国山脈みくにさんみゃく雲井くもいはるかに消えていく。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それはあたかも空中からこの地点へ向って数多の爆弾を投下とうかしたならば、かような大穴があくことであろうと思ったことでした。
壊れたバリコン (新字新仮名) / 海野十三(著)
秋に入つて七月十五日に、蘭軒は渡辺東河とうか、清水泊民はくみん、狩谷棭斎、赤尾魚来ぎよらいの四人と、墨田川で舟遊をした。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
汝もし信ぜずば今夜新しい葉をむしろの下にいて、別々に臥して見よ、明朝に至り汝の榻下とうかの葉は実するも、鬼の臥所ふしどの葉はむなしかるべしと言うて別れ出た。
火のごとき恋の若僧、なんのと答えた。もし尼がわが願いをかなえてくれるならば、湯火とうかを辞せずと約束した。——数日の後、了庵りょうあんの上堂に、一山の大衆が雲集した。と、ひとりの尼、真白い全身に尺布しゃくふもまとわず、赤裸の観世音かと見ゆるばかり、りんとしてかいの上に立ち、微妙の霊音ともひびく声を張って大衆の中へ云った。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
次は抽斎の痘科とうかの師となるべき人である。池田氏、名はいんあざな河澄かちょう、通称は瑞英ずいえい京水けいすいと号した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
し太祖に果して登遐とうかの日に際して諸王の葬に会するを欲せざらば、平生無事従容の日、又は諸王の京を退きて封にくの時において、親しく諸王に意を諭すべきなり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
足が擂木すりぎだったのはその老女の方で、大師はその罪の跡をかくすべく雪を降らせて下さったように、語られている土地も多いが、それにもなお隣の田の稲架とうかから、僅かの稲穂を抜いて来てかゆて進ぜたという類の話を伴のうている。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
父中将は浪子が逗子に来たりしより間もなく、大元帥纛下とうか扈従こじゅうして広島におもむき、さらに遠く遼東りょうとうに向かわんとす。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
直ちに、綿竹関めんちくかんの防禦へ、増軍を決行し、同時に、家臣董和とうかのすすめをいれて、漢中の張魯ちょうろへ、急使を派遣した。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
掌軍中郎将董和とうか
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
頭上の紫藤しとうは春日の光りを揺りて垂れ、藤下とうかの明子は凝然ぎようぜんとして彫塑てうその如くたたずめり。
開化の殺人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
第十四 諸山ノ雪ぜんヲ以テ融釈シ常時諸川ニ適宜ノ冷水ヲ送リ曾テ乾涸ヲ致サズ以上人命ノ係ルトコロ最大 夏月ハ冷冬月ハ温 熱ヲ解シ寒ヲふせグ天地ノ神工もとヨリ偶然ニ非ズ 路上ノ積雪我儕わがせいコレヲ蹋過とうかスルガ如キあに奉戴ノ意ヲ存セザルベケンヤ
(新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
次が踏歌とうか(あるいは女漢躍歌とうか)百二十人、これは女が二組に分かれて歌いながら踊るのであろうが、『釈日本紀』の引用した説によると歌曲の終わりに「万年阿良礼よろずとせアラレ」という「繰り返しリフレイン」がつくので、たぶん藤原時代以前から俗にこの踊りを阿良礼走りと言った。
古寺巡礼 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
が、この時すでに、銀星上下に飛んで、三人は一度にまんじの闘渦とうかに没し去っていた。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
霧はまだれきらないが乳白色に透明をび、湯けむりのように乱流騰下とうかしてその膜の薄いところへかかると、川中島いちめんから、犀川千曲はいうまでもなく、遠い妙高、黒姫の連山にいたるまで、明るくておぼろなすがたを浮き出させた。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)