“とうくわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
燈火66.7%
痘科16.7%
灯火16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一夜いちや幼君えうくん燈火とうくわもと典籍てんせきひもときて、寂寞せきばくとしておはしたる、御耳おんみゝおどろかして、「きみひそか申上まをしあぐべきことのさふらふ」と御前ごぜん伺候しかうせしは、きみ腹心ふくしん何某なにがしなり。
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
此年天保七年十一月十四日に池田京水けいすゐが歿した。柏軒が京水の家に就いて痘科とうくわを聴いたことは、かみに記したるが如くである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
明人みんひと戴笠たいりつ痘科とうくわを伝へたと称するものは此嵩山である。此授受の年月には疑がある。嵩山は戴笠が岩国に淹留してゐた時、其治法を伝へたと云ふ。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
灯火とうくわのつきはじめるころ、銀座尾張町の四辻で電車をおりると、夕方の澄みわたつた空は、真直な広い道路に遮られるものがないので、時々まんまるな月が見渡す建物の上に、少し黄ばんだ色をして
町中の月 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)