悼歌とうか)” の例文
数株の蒼松そうしょうは、桜樹に接して、その墓門を護し、一個の花崗石かこうせきの鳥居は、「王政一新之歳、大江孝允おおえたかよし」の字を刻して、とこしえに無韻むいん悼歌とうかを伝う。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
デカダンスへの悼歌とうか。——頽廃のほんとうの魅力は貴族でなければわからない。無情な二十世紀は、彼らの手からこの最後の麻薬を奪ってしまった。
二十歳のエチュード (新字新仮名) / 原口統三(著)