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邊
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ほとり
ふりがな文庫
“
邊
(
ほとり
)” の例文
新字:
辺
母も續いて、それにあゝ𢌞りがわるくては傳造も息子をば如何することも出來ないだらう、とこれも口の
邊
(
ほとり
)
で聲を出さずに笑つた。
古い村
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
我はこの溪の
邊
(
ほとり
)
、エブロとマークラ(短き流れによりてゼーノヴァ
人
(
びと
)
とトスカーナ人とを分つ)の間に住める者なりき 八八—九〇
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
柳河の夏はかうして凡ての心を重く暗く腐らしたあと、池の
邊
(
ほとり
)
に鬼百合の赤い閃めきを先だてゝ、
烘
(
や
)
くが如き暑熱を注ぎかける。
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
中
(
なか
)
にも
年少
(
ねんせう
)
士官等
(
しくわんら
)
は
早
(
は
)
や
軍刀
(
ぐんたう
)
の
※
(
つか
)
を
握
(
にぎ
)
り
詰
(
つ
)
めて、
艦長
(
かんちやう
)
の
號令
(
がうれい
)
を
待
(
ま
)
つ、
舷門
(
げんもん
)
の
邊
(
ほとり
)
、
砲門
(
ほうもん
)
の
邊
(
ほとり
)
、
慓悍
(
へうかん
)
無双
(
ぶさう
)
の
水兵等
(
すいへいら
)
は
腕
(
うで
)
を
摩
(
さす
)
つて
居
(
を
)
る。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
また筑紫の
松浦縣
(
まつらがた
)
の玉島の里においでになつて、その河の
邊
(
ほとり
)
で食物をおあがりになつた時に、四月の上旬の頃でしたから、その河中の磯においでになり
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
▼ もっと見る
身の
邊
(
ほとり
)
なる自然と生活とを、人となりての後、當時の情もて
觀
(
み
)
ましかば、我が作る詩こそ類なき妙品ならめ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
土
(
つち
)
は
凡
(
すべ
)
てを
段々
(
だん/\
)
と
刺戟
(
しげき
)
して
堀
(
ほり
)
の
邊
(
ほとり
)
には
蘆
(
あし
)
やとだしばや
其
(
そ
)
の
他
(
た
)
の
草
(
くさ
)
が
空
(
そら
)
と
相
(
あひ
)
映
(
えい
)
じてすつきりと
其
(
そ
)
の
首
(
くび
)
を
擡
(
もた
)
げる。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
あゝ横笛、花の如き姿
今
(
いま
)
いづこにある、
菩提樹
(
ぼだいじゆ
)
の
蔭
(
かげ
)
、
明星
(
みやうじやう
)
額
(
ひたひ
)
を
照
(
て
)
らす
邊
(
ほとり
)
、
耆闍窟
(
ぎしやくつ
)
の
中
(
うち
)
、
香烟
(
かうえん
)
肘
(
ひぢ
)
を
繞
(
めぐ
)
るの前、昔の夢を
空
(
あだ
)
と見て、猶ほ我ありしことを思へるや否。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは
何
(
ど
)
うかして
此
(
この
)
暗
(
くら
)
い
穴
(
あな
)
から
出
(
で
)
て、
美
(
うつく
)
しい
花壇
(
くわだん
)
や、
清冽
(
きれい
)
な
泉
(
いづみ
)
の
邊
(
ほとり
)
に
徜徉
(
さまよ
)
ひたいと
頻
(
しき
)
りに
望
(
のぞ
)
みました、が
其戸口
(
そのとぐち
)
からは
頭
(
あたま
)
を
出
(
だ
)
すことさへも
出來
(
でき
)
ませんでした、
可哀相
(
かあいさう
)
に
愛
(
あい
)
ちやんは
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
ムヽ五兩と云ては
吾儕
(
おれ
)
の身では大金ながら
後刻
(
のち
)
までに
急度
(
きつと
)
調達
(
こしらへ
)
持
(
もつ
)
て
來
(
くる
)
が然して金の入用と
邪魔
(
じやま
)
の手段は如何いふ
解
(
わけ
)
か安心するため聞せてと云ば元益庄兵衞の耳の
邊
(
ほとり
)
へ口さし寄せ何事やらん
稍
(
やゝ
)
霎時
(
しばらく
)
私語
(
さゝやき
)
示
(
しめ
)
すを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
爭ひて、海の
邊
(
ほとり
)
に下り來ぬ
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
またエウロに最もわづらはさるゝ灣の
邊
(
ほとり
)
パキーノとペロロの間にて、ティフェオの爲ならずそこに生ずる硫黄の爲に
烟
(
けむ
)
る 六七—
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
圍爐裏
(
ゐろり
)
の
邊
(
ほとり
)
は
醉
(
ゑひ
)
が
加
(
くは
)
はつて
寶引
(
はうびき
)
の
群
(
むれ
)
に
行
(
ゆ
)
かぬ
婆
(
ばあ
)
さん
等
(
ら
)
は
酒
(
さけ
)
の
好
(
す
)
きな
孰
(
ど
)
れも
威勢
(
ゐせい
)
のいゝものばかりであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
中宮の御所をはや過ぎて、
垣越
(
かきごし
)
の
松影
(
まつかげ
)
月を漏らさで墨の如く暗き
邊
(
ほとり
)
に至りて、
不圖
(
ふと
)
首を擧げて暫し
四邊
(
あたり
)
を眺めしが、俄に心付きし如く早足に
元來
(
もとき
)
し道に戻りける。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
その孃子が驚いてその矢を持つて來て床の
邊
(
ほとり
)
に置きましたところ、たちまちに美しい男になつて、その孃子と結婚して生んだ子がホトタタライススキ姫であります。
古事記:03 現代語訳 古事記
(旧字新仮名)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
其
(
その
)
仇浪
(
あだなみ
)
の
立騷
(
たちさわ
)
ぐ
邊
(
ほとり
)
海鳥
(
かいてう
)
二三
羽
(
ば
)
夢
(
ゆめ
)
に
鳴
(
な
)
いて、うたゝ
旅客
(
たびゞと
)
の
膓
(
はらわた
)
を
斷
(
た
)
つばかり、
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
は
無邪氣
(
むじやき
)
である
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
董花
(
すみれ
)
のかほり高き
邊
(
ほとり
)
、
覆
(
おほ
)
はざる柩の裏に、
堆
(
うづたか
)
き
花瓣
(
はなびら
)
の紫に埋もれたる
屍
(
かばね
)
こそあれ。
長
(
たけ
)
なる黒髮を
額
(
ぬか
)
に
綰
(
わが
)
ねて、これにも一束の菫花を揷めり。是れ瞑目せるマリアなりき。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
またはブレンタの
邊
(
ほとり
)
なるパードヴァ人キアレンターナの熱に觸れざる間にその
邑
(
まち
)
その城を護らんためまたしかするごとく 七—九
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
名も
懷
(
なつか
)
しき
梅津
(
うめづ
)
の里を過ぎ、
大堰川
(
おほゐがは
)
の
邊
(
ほとり
)
を
沿
(
そ
)
ひ行けば、
河風
(
かはかぜ
)
寒
(
さむ
)
く身に
染
(
し
)
みて、月影さへもわびしげなり。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
此時
(
このとき
)
はすでに
澤山
(
たくさん
)
の
船員等
(
せんゐんら
)
は
此處彼處
(
こゝかしこ
)
から
船橋
(
せんけう
)
の
邊
(
ほとり
)
を
指
(
さ
)
して
集
(
あつま
)
つて
來
(
き
)
た。いづれも
愕
(
おどろ
)
いた
樣
(
やう
)
な、
審
(
いぶか
)
るやうな
顏
(
かほ
)
で、
今
(
いま
)
やます/\
接近
(
せつきん
)
し
來
(
きた
)
る
怪
(
あやし
)
の
船
(
ふね
)
の
燈光
(
とうくわう
)
を
眺
(
なが
)
めて
居
(
を
)
る。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
子供等
(
こどもら
)
は
疎
(
まば
)
らな
枯蘆
(
かれあし
)
の
邊
(
ほとり
)
からおりて
其處
(
そこ
)
にも
目掘
(
めぼ
)
りを
試
(
こゝろ
)
みる。
大
(
おほ
)
きな
子供
(
こども
)
は
大事
(
だいじ
)
な
笊
(
ざる
)
をそつと
持
(
もつ
)
ておりる。
小
(
ちひ
)
さな
子供
(
こども
)
は
堀
(
ほり
)
へおりながら
笊
(
ざる
)
を
傾
(
かたぶ
)
けて
鰌
(
どぜう
)
を
滾
(
こぼ
)
すことがある。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
舟は岸に近づきて
圈
(
わ
)
を
劃
(
ゑが
)
き、我が
起
(
た
)
ちて望める
邊
(
ほとり
)
に漕ぎ寄せられたり。翁が手は艣を放てり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
汝がかの右の輪の
邊
(
ほとり
)
に見しみたりの淑女は、
洗禮
(
バッテスモ
)
の事ありし時より一千年餘の先に當りて彼の洗禮となりたりき 一二七—一二九
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
幸
(
さち
)
なきものよ、岸をめぐりて海の
邊
(
ほとり
)
の地をたづね、後汝の
懷
(
ふところ
)
を見よ、汝のうちに一なりとも平和を樂しむ處ありや 八五—八七
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
さればこそしばしさき、我かのテーヴェロの水
潮
(
うしほ
)
に變る海の
邊
(
ほとり
)
にゆきたるに、彼こころよくうけいれしなれ 一〇〇—一〇二
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
その
邊
(
ほとり
)
より我はこの身をはこべるなり、我の誰なるを汝等に告ぐるは、わが名未だつよく響かざれば、空しく
言
(
ことば
)
を費すに過ぎず。 一九—二一
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
またこれにエチオピアの全地または紅海の
邊
(
ほとり
)
のものを加ふとも、かく多きかくあしき毒を流せることはあらじ 八八—九〇
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
われ彼の墓の
邊
(
ほとり
)
にいたれるとき、彼少しく我を見てさて
蔑視
(
さげすむ
)
ごとく問ひていひけるは、汝の祖先は誰なりや 四〇—四二
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
邊
部首:⾡
19画
“邊”を含む語句
四邊
其邊
此邊
海邊
頬邊
枕邊
爐邊
身邊
近邊
縁邊
奈邊
公邊
周邊
天邊
番町邊
川邊
上邊
片邊
口邊
傍邊
...