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踏込
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ふみこ
ふりがな文庫
“
踏込
(
ふみこ
)” の例文
ズボリと
踏込
(
ふみこ
)
んだ
一息
(
ひといき
)
の
間
(
あひだ
)
は、
冷
(
つめた
)
さ
骨髓
(
こつずゐ
)
に
徹
(
てつ
)
するのですが、
勢
(
いきほひ
)
よく
歩行
(
ある
)
いて
居
(
ゐ
)
るうちには
温
(
あたゝか
)
く
成
(
な
)
ります、ほか/\するくらゐです。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
道に迷って
踏込
(
ふみこ
)
んだ者が、殺生谷の泥深い底無し沼へはまりこんで、惨めな死を遂げる事も
少
(
すくな
)
くはない、——村の人たちは是を
殺生谷の鬼火
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「寅藏ならあの
玄翁
(
げんのう
)
も振り廻せるし、お
此
(
この
)
が隣で油を賣つて、暗くなつてから歸つて來ることも知つて居る。——
踏込
(
ふみこ
)
んで擧げませうか」
銭形平次捕物控:159 お此お糸
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
市郎は窟へ五六歩
踏込
(
ふみこ
)
んだが、奥は暗いので何にも見えなかった。お杉は黙って窟の入口に立っていた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
ねぢ
鉢卷
(
はちまき
)
に
大萬燈
(
おほまんどう
)
ふりたてゝ、
當
(
あた
)
るがまゝの
亂暴狼藉
(
らんぼうらうぜき
)
、
土足
(
どそく
)
に
踏込
(
ふみこ
)
む
傍若無人
(
ぼうじやくぶじん
)
、
目
(
め
)
ざす
敵
(
かたき
)
の
正太
(
しようた
)
が
見
(
み
)
えねば、
何處
(
どこ
)
へ
隱
(
かく
)
した、
何處
(
どこ
)
へ
逃
(
に
)
げた、さあ
言
(
い
)
はぬか、
言
(
い
)
はぬか
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
高手小手
(
たかてこて
)
に縛り上げて
割下水
(
わりげすい
)
の
溝
(
どぶ
)
へ打込んだという話を聞き、義憤むら/\と発して抑え難く、ついに蟠龍軒の道場へ
踏込
(
ふみこ
)
み、一味加担の奴ばらを打殺し、大伴だけ
打漏
(
うちもら
)
して
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
爺
(
ぢい
)
げお
茶
(
ちや
)
入
(
せ
)
えべえ」おつぎは
立
(
た
)
つて
茶碗
(
ちやわん
)
を
洗
(
あら
)
つた。
卯平
(
うへい
)
は
濃霧
(
のうむ
)
に
塞
(
ふさ
)
がれた
森
(
もり
)
の
中
(
なか
)
へ
踏込
(
ふみこ
)
むやうな一
種
(
しゆ
)
の
不安
(
ふあん
)
を
感
(
かん
)
じつゝ
來
(
き
)
たのであつたが、
彼
(
かれ
)
はおつぎの
仕打
(
しうち
)
に
心
(
こゝろ
)
が
晴々
(
せい/\
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「田鍋さん。あの女はやっぱり
猫又
(
ねこまた
)
を隠していたんですよ。そして博士の人形を作ったり、その他へんな装置をつけたりして、一体何をするのか、このへんで中へ
踏込
(
ふみこ
)
んだら、どうです」
鞄らしくない鞄
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
『
然
(
さ
)
うだ
名譽
(
めいよ
)
が
大切
(
たいせつ
)
だ。
全體
(
ぜんたい
)
這麼町
(
こんなまち
)
に
足
(
あし
)
を
踏込
(
ふみこ
)
んだのが
間違
(
まちが
)
ひだつた。』と、
彼
(
かれ
)
は
更
(
さら
)
にドクトルに
向
(
むか
)
つて
云
(
い
)
ふた。『
實
(
じつ
)
は
私
(
わたし
)
は
負
(
ま
)
けたのです。で、
奈何
(
どう
)
でせう、
錢
(
ぜに
)
を五百
圓
(
ゑん
)
貸
(
か
)
しては
下
(
くだ
)
さらんか?』
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「あの野郎はあつしの鼻を明かせるつもりですよ。何もわざ/\
肥桶臭
(
こえたごくさ
)
え村から、神田三河町まで
踏込
(
ふみこ
)
んで來なくたつて宜いぢやありませんか」
銭形平次捕物控:107 梅吉殺し
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
上
(
うへ
)
からなぞは、と
思
(
おも
)
ひながら、
止
(
よ
)
せばいゝのに、——それでも
草履
(
ざうり
)
は
遠慮
(
ゑんりよ
)
したが、
雪靴
(
ゆきぐつ
)
を
穿
(
は
)
いた
奥山家
(
おくやまが
)
の
旅人
(
たびびと
)
の
気
(
き
)
で、ぐい、と
踏込
(
ふみこ
)
むと、おゝ
冷
(
つめた
)
い。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ここらの
町家
(
まちや
)
は裏手に庭や
空地
(
あきち
)
を
有
(
も
)
っているのが
習
(
ならい
)
であるから、巡査等は
同家
(
どうけ
)
に
踏込
(
ふみこ
)
んで
先
(
ま
)
ず裏庭を
穿索
(
せんさく
)
した。が、縁の下にも庭の隅にも重太郎の姿は見えなかった。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
と御前の座敷へ
踏込
(
ふみこ
)
み、何やら難題を
吹掛
(
ふっか
)
けましたので、松平の殿様も弱り果て
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
『そうだ
名誉
(
めいよ
)
が
大切
(
たいせつ
)
だ。
全体
(
ぜんたい
)
こんな
町
(
まち
)
に
足
(
あし
)
を
踏込
(
ふみこ
)
んだのが
間違
(
まちが
)
いだった。』と、
彼
(
かれ
)
は
更
(
さら
)
にドクトルに
向
(
むか
)
って
云
(
い
)
うた。『
実
(
じつ
)
は
私
(
わたし
)
は
負
(
ま
)
けたのです。で、どうでしょう、
銭
(
ぜに
)
を五百
円
(
えん
)
貸
(
か
)
しては
下
(
くだ
)
さらんか?』
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
高塚蔵人の一刀は、三文字紋弥にたった一合を許しただけ、
踏込
(
ふみこ
)
んだ二の太刀は見事紋弥を袈裟掛に斬って、主君大膳正の死骸と並べたのです。
奇談クラブ〔戦後版〕:10 暴君の死
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
私
(
わたし
)
は
一人
(
ひとり
)
、おれぢやあない、おれぢやあない、と、
戸惑
(
とまど
)
ひをして
居
(
ゐ
)
たが、
出
(
で
)
しなに、
踏込
(
ふみこ
)
んだに
相違
(
さうゐ
)
ない。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
これで思わず手を
弛
(
ゆる
)
める隙を見て、彼は一足
踏込
(
ふみこ
)
んで当の
仇
(
かたき
)
の市郎に突いて
蒐
(
かか
)
ると、
対手
(
あいて
)
は早くも
跳
(
は
)
ね起きて、
有合
(
ありあ
)
う
衾
(
よぎ
)
を投げ掛けたので、小さい重太郎は頭から大きい衾を
被
(
かぶ
)
って倒れた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
不肖なれども理非の
弁
(
わきま
)
えはございます、お
上様
(
かみさま
)
を弄ぶなどとは
以
(
もっ
)
ての
外
(
ほか
)
の仰せでございます、かく申す文治、捨置きがたい仔細あって蟠龍軒を
殺害
(
せつがい
)
いたすの覚悟にて、同人屋敷へ
踏込
(
ふみこ
)
み候ところ
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
鑄掛屋權次の家へ
踏込
(
ふみこ
)
んで、ひとわたり家搜しした平次は、さすがに呆れ返つて
埃
(
ほこり
)
だらけになつた手を叩きました。
銭形平次捕物控:140 五つの命
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
……
一度
(
いちど
)
は
職人
(
しよくにん
)
の
家
(
いへ
)
の
節分
(
せつぶん
)
の
忙
(
いそが
)
しさに、
私
(
わたし
)
が
一人
(
ひとり
)
で
寢
(
ね
)
て
居
(
ゐ
)
て、
下
(
した
)
がけを
踏込
(
ふみこ
)
んだ。
一度
(
いちど
)
は
雪國
(
ゆきぐに
)
でする
習慣
(
ならはし
)
、
濡
(
ぬ
)
れた
足袋
(
たび
)
を、やぐらに
干
(
ほ
)
した
紐
(
ひも
)
の
結
(
むす
)
びめが
解
(
と
)
けて
火
(
ひ
)
に
落
(
お
)
ちたためである。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
今夜客間に寝ている源次郎めが
中
(
ちゅう
)
二階に寝ているお國の所へ廊下伝いに忍び
行
(
ゆ
)
くに相違ないから、廊下で源次郎を
槍玉
(
やりだま
)
にあげ、中二階へ
踏込
(
ふみこ
)
んでお國を
突殺
(
つきころ
)
し、自分は其の場を去らず切腹すれば
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
踏込
(
ふみこ
)
んで、その佐太郎を縛つたものでせうか、金森家を浪人すれば、もう遠慮はありませんぜ」
銭形平次捕物控:156 八千両異変
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
土地
(
とち
)
の
名所
(
めいしよ
)
とは
言
(
い
)
ひながら、なか/\
以
(
もつ
)
て、
案内者
(
あんないしや
)
を
連
(
つ
)
れて
踏込
(
ふみこ
)
むやうな
遊山場
(
ゆさんば
)
ならず。
双六盤
(
すごろくばん
)
の
事
(
こと
)
は
疑無
(
うたがひな
)
けれど、
其
(
そ
)
の
是
(
これ
)
あるは、
月
(
つき
)
の
中
(
なか
)
に
玉兎
(
ぎよくと
)
のある、と
同
(
おんな
)
じ
事
(
こと
)
、と
亭主
(
ていしゆ
)
は
語
(
かた
)
つた。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そこへ
草鞋
(
わらぢ
)
を
踏込
(
ふみこ
)
んでお
当
(
あた
)
んなさいまし。
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
台場
(
だいば
)
の
停車場
(
ステエション
)
から
半道
(
はんみち
)
ばかり、
今朝
(
けさ
)
此
(
この
)
原へかゝつた時は、
脚絆
(
きゃはん
)
の
紐
(
ひも
)
も
緊乎
(
しっかり
)
と、
草鞋
(
わらじ
)
もさツ/\と新しい
踏心地
(
ふみごこち
)
、一面に霧のかゝつたのも、味方の
狼煙
(
のろし
)
のやうに
勇
(
いさま
)
しく
踏込
(
ふみこ
)
むと、さあ、
一
(
ひと
)
ツ
一
(
ひと
)
ツ
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
送込
(
おくりこ
)
んだ……と
言
(
い
)
ふよりは、づか/\
踏込
(
ふみこ
)
んだ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
づか/\
踏込
(
ふみこ
)
まうとすると
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
踏
常用漢字
中学
部首:⾜
15画
込
常用漢字
中学
部首:⾡
5画
“踏込”で始まる語句
踏込々々