“奥山家”の読み方と例文
旧字:奧山家
読み方割合
おくやまが100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うへからなぞは、とおもひながら、せばいゝのに、——それでも草履ざうり遠慮ゑんりよしたが、雪靴ゆきぐつ穿いた奥山家おくやまが旅人たびびとで、ぐい、と踏込ふみこむと、おゝつめたい。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
分けて恋のない——人を待つおもいの絶えた——一人旅の奥山家おくやまが、枕におとづるゝ風は我をおそはむとする殺気を含む。
貴婦人 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
台所のともしびは、はるか奥山家おくやまが孤家ひとつやの如くにともれている。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)