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草葉
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くさば
ふりがな文庫
“
草葉
(
くさば
)” の例文
「
鴉
(
からす
)
の
鳴
(
な
)
かない
日
(
ひ
)
はあれど、
草葉
(
くさば
)
の
陰
(
かげ
)
で……」
婆
(
ばあ
)
さんが
自分
(
じぶん
)
の
聲
(
こゑ
)
に
乘
(
の
)
つて
來
(
き
)
た
時
(
とき
)
勘次
(
かんじ
)
はぼろ/\と
涙
(
なみだ
)
を
零
(
こぼ
)
した。おつぎもそつと
涙
(
なみだ
)
を
拭
(
ぬぐ
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「お母さんもさだめて、
草葉
(
くさば
)
の蔭とやらで、お心残りでございましょう。御病気でおなくなりになったのでございますか」
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
妹は
煮
(
に
)
たきをするたきぎや、
野菜
(
やさい
)
がわりにつかう
草葉
(
くさば
)
をさがしてきたり、おなべを火にかけたりしました。
十二人兄弟
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
渝
(
かは
)
らぬ
契
(
ちぎ
)
りの
誰
(
た
)
れなれや
千年
(
せんねん
)
の
松風
(
しようふう
)
颯々
(
さつ/\
)
として
血汐
(
ちしほ
)
は
殘
(
のこ
)
らぬ
草葉
(
くさば
)
の
緑
(
みどり
)
と
枯
(
か
)
れわたる
霜
(
しも
)
の
色
(
いろ
)
かなしく
照
(
て
)
らし
出
(
い
)
だす
月
(
つき
)
一片
(
いつぺん
)
何
(
なん
)
の
恨
(
うら
)
みや
吊
(
とぶら
)
ふらん
此處
(
こゝ
)
鴛鴦
(
ゑんあう
)
の
塚
(
つか
)
の
上
(
うへ
)
に。
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
草葉
(
くさば
)
の
露
(
つゆ
)
と
消
(
き
)
えてしまはねばならぬのであるから
成敗
(
せいばい
)
は
元
(
もと
)
より
豫期
(
よき
)
し
難
(
がた
)
いが、
出來得
(
できう
)
る
丈
(
だ
)
けの
手段
(
しゆだん
)
は
盡
(
つく
)
さねばならぬと
考
(
かんが
)
へたので、
遂
(
つひ
)
に
意
(
ゐ
)
を
决
(
けつ
)
して、
吾等
(
われら
)
は
此
(
この
)
急難
(
きふなん
)
をば
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
さしてぞ急ぎ
行
(
ゆく
)
實
(
げ
)
に人間の一生は
敢果
(
はか
)
なき事
草葉
(
くさば
)
に
置
(
おけ
)
る
露
(
つゆ
)
よりも
猶
(
なほ
)
脆
(
もろ
)
しとかや如何に
貧苦
(
ひんく
)
に
責
(
せめ
)
られても親子
諸共
(
もろとも
)
苦
(
くる
)
しまば又
能
(
よき
)
事も有べきに別れ/\に
楢
(
なら
)
の
葉
(
は
)
や子の
手柏
(
てがしは
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
禪師
(
ぜんじ
)
見給
(
みたま
)
ひて、やがて
禪杖
(
ぜんぢやう
)
を
拿
(
とり
)
なほし、
作麽生
(
そもさん
)
何所爲
(
なんのしよゐ
)
ぞと
一喝
(
いつかつ
)
して、
他
(
かれ
)
が
頭
(
かうべ
)
を
撃
(
うち
)
たまへば、たちまち
氷
(
こほり
)
の
朝日
(
あさひ
)
に
逢
(
あ
)
ふが
如
(
ごと
)
く
消
(
き
)
え
失
(
う
)
せて、かの
青頭巾
(
あをづきん
)
と
骨
(
ほね
)
のみぞ
草葉
(
くさば
)
にとゞまりける。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
死
(
し
)
んだと
信
(
しん
)
ずることができず、どこか
南
(
みなみ
)
の
名
(
な
)
もない
島
(
しま
)
にでも
生
(
い
)
きているような
気
(
き
)
がして、きょうまではかない
希望
(
きぼう
)
をつないでいるのではあるが、もしせがれが、
草葉
(
くさば
)
のかげに
眠
(
ねむ
)
るとしたら
雲と子守歌
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あゝ淺ましき御一門の成れの
果
(
はて
)
、
草葉
(
くさば
)
の蔭に加何に御覽ぜられ候やらん。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
草やま
草葉
(
くさば
)
みどりに匂ひ
靡
(
なび
)
き
独絃哀歌
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
以て亡庄兵衞が
草葉
(
くさば
)
の
蔭
(
かげ
)
の追善にさへなりますやう御
計
(
はから
)
ひこそ願はしけれと申し上るに
忠相
(
たゞすけ
)
ぬし承知しながら此方に向かひ小西屋長左衞門代忠兵衞其方々にては此お光を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
つらねて
見
(
み
)
に
行
(
ゆ
)
きしはそもいつの
世
(
よ
)
の
夢
(
ゆめ
)
になりて
精靈棚
(
しやうりやうだな
)
の
眞
(
ま
)
こもの
上
(
うへ
)
にも
表
(
おもて
)
だちては
祀
(
まつ
)
られずさりとては
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
うらめしゝ
照
(
て
)
る
月
(
つき
)
の
秋
(
あき
)
の
夜
(
よ
)
草葉
(
くさば
)
に
脆
(
もろ
)
き
白玉
(
しらたま
)
の
露
(
つゆ
)
と
答
(
こた
)
へて
消
(
き
)
えかぬる
身
(
み
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
春
(
はる
)
の
夜
(
よ
)
ながら
冴
(
さ
)
えるまで、
影
(
かげ
)
は
草葉
(
くさば
)
の
裏
(
うら
)
を
透
(
す
)
く。
其
(
そ
)
の
光
(
ひかり
)
が
目
(
め
)
へ
射
(
さ
)
すので
笠
(
かさ
)
を
取
(
と
)
つて
引被
(
ひつかぶ
)
つて、
足
(
あし
)
を
踏伸
(
ふみの
)
ばして、
眠
(
ねむ
)
りかけるとニヤゴー、
直
(
ぢ
)
きそれが
耳許
(
みゝもと
)
で、
小笹
(
こざさ
)
の
根
(
ね
)
で
鳴
(
な
)
くのが
聞
(
きこ
)
えた。
二た面
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
其處
(
そこ
)
へ
病上
(
やみあが
)
りと
云
(
い
)
ふ
風采
(
とりなり
)
、
中形
(
ちうがた
)
の
浴衣
(
ゆかた
)
の
清
(
きよ
)
らかな
白地
(
しろぢ
)
も、
夜
(
よる
)
の
草葉
(
くさば
)
に
曇
(
くも
)
る……なよ/\とした
博多
(
はかた
)
の
伊達卷
(
だてまき
)
の
姿
(
すがた
)
で、つひぞない
事
(
こと
)
、
庭
(
には
)
へ
出
(
で
)
て
來
(
き
)
た。
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
美人
(
びじん
)
が
雪洞
(
ぼんぼり
)
を
手
(
て
)
に
取
(
と
)
つて
居
(
ゐ
)
たのである。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
無住
(
むぢう
)
にも
爲
(
し
)
て置れず我思ふには年こそ
行
(
ゆか
)
ねど寶澤は七歳の時より感應院が
手元
(
てもと
)
にて
修行
(
しゆぎやう
)
せし者なり
殊
(
こと
)
には外の子供と
違
(
ちが
)
ひ
發明
(
はつめい
)
なる
性質
(
せいしつ
)
にて
法印
(
ほふいん
)
の
眞似事
(
まねごと
)
は
最早
(
もはや
)
差支
(
さしつかへ
)
なし我等始め村中が
世話
(
せわ
)
してやらば
相續
(
さうぞく
)
として
差支
(
さしつか
)
へなし
然
(
さ
)
すれば
先住
(
せんぢう
)
感應院に於ても
嘸
(
さぞ
)
かし
草葉
(
くさば
)
の
蔭
(
かげ
)
より喜び申すべし此儀如何と
述
(
のべ
)
ければ
名主
(
なぬし
)
どのゝ云るゝ事なり寶澤は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
草
常用漢字
小1
部首:⾋
9画
葉
常用漢字
小3
部首:⾋
12画
“草葉”で始まる語句
草葉螟蛉
草葉螟蟲