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日数
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ひかず
ふりがな文庫
“
日数
(
ひかず
)” の例文
旧字:
日數
そして、どれほどの
日数
(
ひかず
)
がたったかわかりませんが、二人のうちの一人が、病気かなんかで、死んでしまったのにちがいありません。
新宝島
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
それが、
日数
(
ひかず
)
がたつにつれて、それらの
野菜
(
やさい
)
は、
太
(
ふと
)
い
根
(
ね
)
を
持
(
も
)
ったり、また、まるまると
肥
(
こ
)
えたり、
大粒
(
おおつぶ
)
に
実
(
みの
)
ったりしましたからね。
公園の花と毒蛾
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
日数
(
ひかず
)
のたつに従い、
静
(
しずか
)
に考えて見ると、姉の家が居づらいのではなくて、それは別の事から起って来る感情の為である事に心づいて来た。
或夜
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
わびたりとて肯くべきにあらず、しおしおと引返す
本意
(
ほい
)
なき
日数
(
ひかず
)
こそ積りたれ。忘れぬは
我
(
わが
)
ために、この時嬉しかりし楓にこそ。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「十五夜の晩以来、だいぶ
日数
(
ひかず
)
は経っておりますが、証拠がためのつくまではと、工夫を
凝
(
こ
)
らして、
死体蔵
(
したいぐら
)
にとってあります」
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
学校の授業が始まるにはまだ
大分
(
だいぶ
)
日数
(
ひかず
)
があるので鎌倉におってもよし、帰ってもよいという境遇にいた私は、当分元の宿に
留
(
と
)
まる覚悟をした。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
けれども、息子が行きがた知れずになってからもうかなり
日数
(
ひかず
)
もたっていることとて、誰ひとりそれを知る者もなかった。
親ごころ
(新字新仮名)
/
ギ・ド・モーパッサン
(著)
日数
(
ひかず
)
へて、私は、その面影の生気と、私自身の生気とに区別がつかなくなつてゐた。私は追はれるやうに旅に出た。煤煙に、頬がくろずんでゐた。
ふるさとに寄する讃歌:――夢の総量は空気であつた――
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
寝たまま便を取らせたり、痛い水銀
灌腸
(
かんちょう
)
をとにかく聴きわけて我慢するほどに、子供が病室に
馴
(
な
)
らされるまでには、それから大分
日数
(
ひかず
)
がかかった。
黴
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
おかしな事に、肋膜で病らったあの大病のあとの、短い
日数
(
ひかず
)
のうちに、あたしは
竹柏園
(
ちくはくえん
)
へ入門していることだ。
旧聞日本橋:25 渡りきらぬ橋
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
ああとてもあの山は越えられぬと
肚
(
はら
)
の中で悲しみかえっていたが、一度その
意
(
こころ
)
を起したので
日数
(
ひかず
)
の立つ
中
(
うち
)
にはだんだんと人の
談話
(
はなし
)
や何かが耳に止まるため
雁坂越
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
ところが、
日数
(
ひかず
)
が経つに従って、一つの已みがたい熱望が彼等を
囚
(
とら
)
えた。それは陸地に対する
憧憬
(
あこがれ
)
であった。
ラ・ベル・フィユ号の奇妙な航海
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
「これは大きい。よっぽど大きな男のお子さんに違いない。
日数
(
ひかず
)
もいくらか延びてお生れになるでしょう」
押絵の奇蹟
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
木賃宿の主人が迷惑がるのを、文吉が
宥
(
なだ
)
め
賺
(
すか
)
して、病人を介抱しているうちに、
病附
(
やみつき
)
の急劇であったわりに、九郎右衛門の強い体は少い
日数
(
ひかず
)
で病気に打ち勝った。
護持院原の敵討
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
その秘密は、十六日という
日数
(
ひかず
)
にあるのでは無くて、金曜日というところにあるのではないかしら。僕は、金曜日という日には、奇妙に思案深くなる男だったのだ。
正義と微笑
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
此話
(
このはなし
)
雪国の人すら
信
(
しん
)
じがたくおもへども、つら/\
思量
(
おもひはかる
)
に、十月の初雪より十二月廿五日までおよその
日数
(
ひかず
)
八十日の
間
(
あひだ
)
に五尺づゝの雪ならば、廿四丈にいたるべし。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
段々
日数
(
ひかず
)
も立って七日目の事ゆえ、伴藏は寺参りをして帰って来ると、召使のおますという三十一歳になる女中が
俄
(
にわか
)
にがた/\と
慄
(
ふる
)
えはじめて、ウンと
呻
(
うな
)
って倒れ
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「話が先だ」と喜兵衛が云った、「おれはこの土地へ来てもう九十余日になる、まだ九十余日しかならないともいえるが、この九十余日という
日数
(
ひかず
)
を覚えておいてくれ」
霜柱
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
日数
(
ひかず
)
いくつか重ねて
駿府
(
すんぷ
)
の町へ入りました。お君は駿府の二丁目を流して歩くと案外にも多くの
収入
(
みいり
)
がありましたから、これから二三日は
稼
(
かせ
)
がなくてもよいと思いました。
大菩薩峠:07 東海道の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
なにしろ、そのズウフラから剣術の師匠が殺されたというのだから、ひと詮議しなけりゃあならねえ。早く聞き込むと好かったのだが、ちっと
日数
(
ひかず
)
が経っているので面倒だ。
半七捕物帳:48 ズウフラ怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
私は
唯
(
ただ
)
運を天に任せて看病大事と昼夜番をして居ましたが、
幸
(
さいわい
)
に難症でもなかったと見えて
日数
(
ひかず
)
凡
(
およ
)
そ二週間ばかりで快くなりましたから、
愈
(
いよい
)
よ大阪へ出掛けると日を
定
(
き
)
めて
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
その内に追い追い
日数
(
ひかず
)
が経って、とうとう竜の天上する三月三日になってしまいました。
竜
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
旅の
日数
(
ひかず
)
のたつのは早かった。親方が
刑務所
(
けいむしょ
)
から出て来る日がずんずん近づいていた。船がだんだんツールーズから遠くなるに
従
(
したが
)
って、わたしはこの考えに心を苦しめられていた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
巴里
(
パリイ
)
を立つ時
倫敦
(
ロンドン
)
を短い
日数
(
ひかず
)
で観て歩くには住み慣れた日本人に案内して貰ふ必要があらうと思つて居たが、自分達は地図とベデカアを頼りにした
丈
(
だけ
)
で格別まごつく事も無かつた。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
百年の相識に別れた如く
何
(
なに
)
となく心
淋
(
さび
)
しかッたが……それも
日数
(
ひかず
)
を
経
(
ふ
)
る
随
(
まま
)
に忘れてしまッたのに、今また思い懸けなく一ッ家に
起臥
(
おきふし
)
して、折節は
狎々
(
なれなれ
)
しく物など言いかけられて見れば
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
彼はこれから長い
日数
(
ひかず
)
を海上に送らねば成らないことを思い、倫敦を発つ時にはまだ
外套
(
がいとう
)
を欲しいくらいの五月初旬の陽気でも国に帰り着く頃の旅仕度も考えて行かねば成らないことを思い
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「いいや、ちがう。グアム島へいくのには、もっと
日数
(
ひかず
)
がかかるはずだ」
豆潜水艇の行方
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そよそよ風の
手枕
(
たまくら
)
に、はや
日数
(
ひかず
)
経
(
へ
)
しけふの日や
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
それにはずいぶん沢山の
日数
(
ひかず
)
がかかりました。
黄金鳥
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
日数
(
ひかず
)
へて我に
古
(
ふ
)
りたる
秋簾
(
あきす
)
かな
六百五十句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
そのときから、
三月
(
みつき
)
の
日数
(
ひかず
)
がたったのであります。しじゅうからは、むべとかえでのことを
思
(
おも
)
い
出
(
だ
)
して、
飛
(
と
)
んできたのでした。
谷間のしじゅうから
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「病院で暮らしたのも、つい昨日今日のようだが、考えて見ると、もうだいぶんになるんだね」と云って指を折りながら、
日数
(
ひかず
)
を
勘定
(
かんじょう
)
し出した。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
の写生があるし「堀川百首」には——
五月雨
(
さみだれ
)
は
日数
(
ひかず
)
ふれども渡の辺の、大江の岸は
浸
(
ひた
)
さざりけり——などの景観も見える。
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
六郎氏は平田一郎の脅迫状を作製すると、適当な
日数
(
ひかず
)
を置いて、一度一度違った郵便局からその封書を送りました。
陰獣
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
日数
(
ひかず
)
経
(
ふ
)
れども
旧
(
もと
)
を忘れず、身を
謙
(
へりくだ
)
りてよく
事
(
つか
)
うるまたなき心を綾子は見て取り、
一夜
(
あるよ
)
お
傍
(
そば
)
近く召したまいて
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その週間の残りの
日数
(
ひかず
)
だけはどうやらこうやら、長吉は学校へ通ったが、日曜日一日を
過
(
すご
)
すとその
翌朝
(
あくるあさ
)
は電車に乗って
上野
(
うえの
)
まで来ながらふいと
下
(
お
)
りてしまった。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
其の車夫は以前長脇差の
果
(
はて
)
で、
死人
(
しびと
)
が
日数
(
ひかず
)
が
経
(
た
)
って腐ったのを
嗅
(
か
)
ぎ附け、
何
(
な
)
んでも死人に相違ないと
強請
(
ゆすり
)
がましい事を云い、三十両よこせと云うから、
止
(
やむ
)
を得ず金を渡し
西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
金匁
(
きんせん
)
を
論
(
ろん
)
ぜず、ことさらに
手際
(
てぎは
)
をみせて名をとらばやとて、
績
(
うみ
)
はじめより人の手をからず、
丹精
(
たんせい
)
の
日数
(
ひかず
)
を
歴
(
へ
)
て見事に織おろしたるを、さらしやより母が持きたりしときゝて
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
清姫様を
諭
(
さと
)
して言うことには、わしはこれから
熊野権現
(
くまのごんげん
)
へ行く身だから
穢
(
けが
)
れてはならぬ、その代り帰りには、きっとお前の望みを
叶
(
かな
)
えて上げるから、
日数
(
ひかず
)
を数えて待っていて下さいと
大菩薩峠:05 龍神の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
母も即座にうなずいていたが、やがて
日数
(
ひかず
)
へて、いつ結婚するか、という。
二十七歳
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
半七は胸算で
日数
(
ひかず
)
をかぞえた。そして、江戸には勝蔵の身寄りか友達でもあるのかと訊くと、かれは江戸の深川に寅吉という友達がある。さしあたりはそれを頼って行ったらしいと、三五郎は答えた。
半七捕物帳:40 異人の首
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
又使を遣ると云うことも、
日数
(
ひかず
)
が立てば立つ程出来にくくなった。
雁
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
日数
(
ひかず
)
がたつと、三びきの
子
(
こ
)
ねこは、
母
(
はは
)
ねこのお
腹
(
なか
)
の
下
(
した
)
からはい
出
(
だ
)
して、こおろぎや、かえるなどを
追
(
お
)
いかけたのであります。
ねこ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
これはいくら
日数
(
ひかず
)
を経過しても取去る訳には行きませんが、片方にある必要の
度
(
ど
)
が、自然それを抑えつけるほど強くなって来た事もまた
確
(
たしか
)
であります。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その週間の残りの
日数
(
ひかず
)
だけはどうやらかうやら、
長吉
(
ちやうきち
)
は学校へ
通
(
かよ
)
つたが、日曜日一日を
過
(
すご
)
すと
其
(
そ
)
の
翌朝
(
あくるあさ
)
は電車に乗つて上野まで来ながらふいと
下
(
お
)
りてしまつた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
幸「お前は余りペラ/\喋るからいけないんだ、旅だアな、
此様
(
こん
)
な処で探偵にでも捕まって調べられると
日数
(
ひかず
)
がかゝるよ、四万でも二週間程余計に逗留したじゃアねえか」
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
と、藤左衛門は、
臍
(
ほぞ
)
に
誓
(
ちか
)
った。血を見たら、衆は衆を呼ぶだろうし、駅路の規定にも触れ、吉良方に
加担
(
かたん
)
の役人でも出たら
猶更
(
なおさら
)
の事だ。遅れた上にも、
日数
(
ひかず
)
に暇どってしまうだろう。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そと
後
(
うしろ
)
より小さき手に
目隠
(
めかくし
)
して戯れたりし、
日数
(
ひかず
)
もなく、小六は重き枕に就きつ。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
竜之助が悠々と、途中で道場荒しなどをやって、
日数
(
ひかず
)
を多くかけて京都まで来る間に、兵馬は新徴組と共に、一直線にこっちへ来ていたので、京都の経験は兵馬の方が一月の余も上であります。
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
人間
(
にんげん
)
というものは、どんな
不幸
(
ふこう
)
に
出
(
で
)
あっても、
日数
(
ひかず
)
のたつうちには、だんだん
忘
(
わす
)
れてしまうものであったからです。
一本の銀の針
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
“日数”の意味
《名詞》
日数(にっすう、ひかず)
ある期間における日の数。
(出典:Wiktionary)
日
常用漢字
小1
部首:⽇
4画
数
常用漢字
小2
部首:⽁
13画
“日”で始まる語句
日
日向
日本
日和
日光
日中
日々
日暮
日毎
日頃