“狎々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なれなれ87.5%
なれ/\12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして同宿の者のいない時なぞ、私の目にもおかしく思われるほど狎々なれなれしい。男の方にはそんな気もなかろうが、女はたしかに持ちかけているのだと私も思った。
世間師 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
お蝶を見ると馬春堂はまた心のうちで、伊兵衛が今もって帰らぬのはどうしたものかと、少ししゃくよみがえってきましたが、それはすぐ美しい娘の狎々なれなれしさに消されて
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
長い間の友達にでも云ふやうな、男を男とも思つてゐないやうな夫人の声は、媚羞と狎々なれ/\しさに充ちてゐた。しかも、その声は、何と云ふ美しい響と魅力とを持つてゐただらう。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)