“なれなれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
馴々72.3%
忸々13.8%
狎々10.8%
慣々3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
馴々なれなれしくことばをかけるぐらいせめてもの心遣こころやりに、二月ふたつき三月みつきすごうちに、飛騨の涼しい秋は早くも別れを告げて、寒い冬の山風が吹いて来た。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
よく眠れたかとか、郷里くにの夢を見なかつたかとか、お吉は昨晩ゆうべよりもズツト忸々なれなれしく種々いろいろな事を言つてくれたが
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
お蝶を見ると馬春堂はまた心のうちで、伊兵衛が今もって帰らぬのはどうしたものかと、少ししゃくよみがえってきましたが、それはすぐ美しい娘の狎々なれなれしさに消されて
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
う静子は慣々なれなれしく言つてみた。月は其夢みる様な顔を照した。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)