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人夫
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にんぷ
ふりがな文庫
“
人夫
(
にんぷ
)” の例文
三十七
年
(
ねん
)
九
月
(
ぐわつ
)
十四
日
(
か
)
、
幻翁
(
げんおう
)
望生
(
ぼうせい
)
の
二人
(
ふたり
)
と
共
(
とも
)
に
余
(
よ
)
は
馬籠
(
まごめ
)
に
行
(
ゆ
)
き、
茶店
(
ちやみせ
)
に
荷物
(
にもつ
)
や
着物
(
きもの
)
を
預
(
あづ
)
けて
置
(
お
)
き、
息子
(
むすこ
)
を
人夫
(
にんぷ
)
に
頼
(
たの
)
んで、
遺跡
(
ゐせき
)
に
向
(
むか
)
つた。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
林
(
はやし
)
林学士を
統領
(
とうりょう
)
として、
属員
(
ぞくいん
)
人夫
(
にんぷ
)
アイヌ約二十人、此春以来
此処
(
ここ
)
を
本陣
(
ほんじん
)
として、
北見界
(
きたみざかい
)
かけ官有
針葉樹林
(
しんようじゅりん
)
の調査をやって居るのである。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
そのあとについて、八、九人の
足軽
(
あしがる
)
と十数名の
人夫
(
にんぷ
)
たちが、
斧
(
おの
)
や、
鉞
(
まさかり
)
や、
木槌
(
きづち
)
などをかついで、なにかザワザワと話しながら歩いてゆく。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
さて或る日、巳之助がランプの
芯
(
しん
)
を仕入れに大野の町へやって来ると、五、六人の
人夫
(
にんぷ
)
が道のはたに穴を堀り、太い長い柱を立てているのを見た。
おじいさんのランプ
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
誰かいないかと思って周囲を眺めると半
丁
(
ちょう
)
ばかりの先きに道路を修繕している
人夫
(
にんぷ
)
がいたのでともかく「私は今死にかかっています、早く来て下さい」
楢重雑筆
(新字新仮名)
/
小出楢重
(著)
▼ もっと見る
他の部屋には
人夫
(
にんぷ
)
や
蝙蝠傘
(
こうもりがさ
)
直しや
易者
(
えきしゃ
)
や
手品師
(
てじなし
)
や
叩
(
たた
)
き大工といったような
手輩
(
てはい
)
が一緒くたにゴタゴタ住んでいた。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
本所会館の隣にあるのは建築中の
同愛
(
どうあい
)
病院である。高い鉄の
櫓
(
やぐら
)
だの、何階建かのコンクリイトの壁だの、
殊
(
こと
)
に
砂利
(
じやり
)
を運ぶ
人夫
(
にんぷ
)
だのは確かに僕を威圧するものだつた。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
馬の
平首
(
ひらくび
)
をたたいてなげきながら、毎日
備前守
(
びぜんのかみ
)
受け持ちの工事場へ出て、
人夫
(
にんぷ
)
のさしずをしていた。
三両清兵衛と名馬朝月
(新字新仮名)
/
安藤盛
(著)
うぬ
惚
(
ぼ
)
れの強いかの女はまた、
莫迦
(
ばか
)
莫迦しくひがみ
易
(
やす
)
くもある。だが結局
人夫
(
にんぷ
)
は人夫の
稼業
(
かぎょう
)
から預けられた
土塊
(
つちくれ
)
や石柱を
抱
(
かか
)
え、それが
彼等
(
かれら
)
の眼の中に
一
(
いっ
)
ぱいつまっているのだ。
かの女の朝
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
出口
(
でぐち
)
の
煉瓦
(
れんが
)
の
壁
(
かべ
)
に、
出
(
で
)
かせぎ
人夫
(
にんぷ
)
募集
(
ぼしゅう
)
のビラが
貼
(
は
)
られていました。
生活
(
せいかつ
)
のために、
未知
(
みち
)
の
土地
(
とち
)
へいく
人
(
ひと
)
のことを
考
(
かんが
)
えると、なんとなく、
胸
(
むね
)
をしめつけられるような
気
(
き
)
がしました。
とびよ鳴け
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
黒いのは一箇の
両掛
(
りょうがけ
)
で、
浅黄
(
あさぎ
)
模様の
被布
(
おおい
)
をした
長櫃
(
ながもち
)
が
後
(
あと
)
に一箇、
孰
(
ど
)
れも
人夫
(
にんぷ
)
が
担
(
かつ
)
いで
菜の花物語
(新字新仮名)
/
児玉花外
(著)
人夫
(
にんぷ
)
は自分の疎開して居る、十右衛門の
炉辺
(
ろへん
)
で夕飯を食ひ酒を飲んで帰つて行つた。
三年
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
「いや、かかる折こそだ。名は
人夫
(
にんぷ
)
でもなんでも好い、戰地へ行つて働きたい。」
日本橋あたり
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
人夫
(
にんぷ
)
たちが運河の
堤
(
つつみ
)
をなおしたり、大きな
水門
(
すいもん
)
にタールを
塗
(
ぬ
)
ったりしていました。
ニールスのふしぎな旅
(新字新仮名)
/
セルマ・ラーゲルレーヴ
(著)
山頂に滞在せる
大工
(
だいく
)
石工
(
せきこう
)
人夫
(
にんぷ
)
ら二十余名が手を
空
(
むな
)
しくして徒食せるにもかかわらず、予約の賃金は払わざるべからず、しかもその風雨は
何時
(
いつ
)
晴るべき
見極
(
みきわ
)
めも付かず、あるいは日光のために
寒中滞岳記:(十月一日より十二月廿一日に至る八十二日間)
(新字新仮名)
/
野中至
(著)
山蔭に
竈
(
かまど
)
を据えて、炭を焼くようにして、始終見廻るのでした。頼んだ
人夫
(
にんぷ
)
に心懸けのよくないのがあって、そっと牛の頭を混ぜて持って来て、そのためにひどく面倒になったことがあるそうです。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
これを
人夫
(
にんぷ
)
に使役した話を書いてある。
放免考
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
京王電鉄調布上高井戸間の
線路
(
せんろ
)
工事
(
こうじ
)
がはじまって、
土方
(
どかた
)
人夫
(
にんぷ
)
が
大勢
(
おおぜい
)
入り込み、鏡花君の風流線にある様な騒ぎが起ったのは、夏もまだ浅い程の事だった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
他
(
た
)
に
例
(
れい
)
の
無
(
な
)
かつたのを
今回
(
こんくわい
)
見出
(
みだ
)
したのだ。
俵形
(
ひやうけい
)
の
土器
(
どき
)
から
植物
(
しよくぶつ
)
を
探
(
さが
)
し
出
(
だ
)
したのは、
實
(
じつ
)
に
余
(
よ
)
である。
危
(
あやう
)
く
人夫
(
にんぷ
)
が
捨
(
す
)
てやうとしたのを、
引取
(
ひきと
)
つて
調
(
しら
)
べたからである。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
遠
(
とお
)
く
走
(
は
)
せていた目を、すぐ
真下
(
ました
)
の
作事場
(
さくじば
)
——
内濠
(
うちぼり
)
のところにうつすと、そこには数千の
人夫
(
にんぷ
)
や
工匠
(
こうしょう
)
が、
朝顔
(
あさがお
)
のかこいのように
縦横
(
たてよこ
)
に
組
(
く
)
まれた
丸太足場
(
まるたあしば
)
で、エイヤエイヤと
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
変な男女が、毎朝、同じ方向から出かけて来ると思ってるだろうね、
人夫
(
にんぷ
)
達が。
かの女の朝
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
その鳥の巣のやうな髪と云ひ、
殆
(
ほとん
)
ど肌も蔽はない
薄墨色
(
うすずみいろ
)
の破れ
衣
(
ころも
)
と云ひ、或は又
獣
(
けもの
)
にも
紛
(
まが
)
ひさうな手足の爪の長さと云ひ、云ふまでもなく二人とも、この公園の掃除をする
人夫
(
にんぷ
)
の
類
(
たぐひ
)
とは思はれない。
東洋の秋
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
人夫
(
にんぷ
)
として
茶店
(
ちやみせ
)
の
息子
(
むすこ
)
が
鍬
(
くわ
)
を
取
(
と
)
つたが、
間
(
ま
)
もなく
石匙
(
いしさじ
)
を
掘出
(
ほりだ
)
した。(第四圖ホ參照)
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
もっとも、
作事奉行
(
さくじぶぎょう
)
も
棟梁
(
とうりょう
)
も
工匠目付
(
こうしょうめつけ
)
も、四方にかけあるいている
使番
(
つかいばん
)
もすべて
上
(
かみ
)
は
鎧装
(
がいそう
)
陣羽織
(
じんばおり
)
、
下
(
しも
)
は
小具足
(
こぐそく
)
、ことに
人夫
(
にんぷ
)
を使っているものなどは
抜刀
(
ばっとう
)
をさげて
指揮
(
しき
)
しているありさま。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
扨
(
さ
)
て
坪井博士
(
つぼゐはかせ
)
は、
石田學士
(
いしだがくし
)
大野助手等
(
おほのぢよしゆら
)
と
共
(
とも
)
に、
豫
(
かね
)
て
集合
(
しうがふ
)
さしてある
赤鉢卷
(
あかはちまき
)
の
人夫
(
にんぷ
)
三十
餘名
(
よめい
)
を
督
(
とく
)
して、いよ/\
山頂
(
さんちやう
)
の
大發掘
(
だいはつくつ
)
に
取掛
(
とりかゝ
)
り、
又
(
また
)
一
分隊
(
ぶんたい
)
を
派
(
は
)
して、
瓢箪山西面
(
ひようたんやませいめん
)
に、
半
(
なかば
)
埋
(
うづ
)
もれたる
横穴
(
よこあな
)
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
甲州の
坑掘
(
あなほ
)
り
人夫
(
にんぷ
)
に
扮装
(
ふんそう
)
して、いく度か、自分の衣髪に苦慮を払った。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“人夫”の意味
《名詞》
(古用)肉体労働を担う労働者。
(出典:Wiktionary)
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
夫
常用漢字
小4
部首:⼤
4画
“人”で始まる語句
人
人間
人々
人気
人形
人数
人魂
人力車
人影
人目