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豫期
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よき
ふりがな文庫
“
豫期
(
よき
)” の例文
新字:
予期
不幸
(
ふかう
)
にも、
此
(
この
)
心配
(
しんぱい
)
が
暮
(
くれ
)
の
二十日過
(
はつかすぎ
)
になつて、
突然
(
とつぜん
)
事實
(
じじつ
)
になりかけたので、
宗助
(
そうすけ
)
は
豫期
(
よき
)
の
恐怖
(
きようふ
)
に
火
(
ひ
)
が
點
(
つ
)
いた
樣
(
やう
)
に、いたく
狼狽
(
らうばい
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
卯平
(
うへい
)
は
勘次
(
かんじ
)
との
間
(
あひだ
)
は
豫期
(
よき
)
して
居
(
ゐ
)
た
如
(
ごと
)
く
冷
(
ひやゝ
)
がではあつたが、
丁度
(
ちやうど
)
落付
(
おちつ
)
かない
藁屑
(
わらくづ
)
を
足
(
あし
)
で
掻
(
か
)
つ
拂
(
ぱ
)
いては
鷄
(
にはとり
)
が
到頭
(
たうとう
)
其
(
そ
)
の
巣
(
す
)
を
作
(
つく
)
るやうに
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
ありていに云うと、それらは
寧
(
むし
)
ろ作り物のように清潔になっていて、彼の
豫期
(
よき
)
していたような戦場の実感や勇士の面目などは、少しも感ぜられなかった。
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
いかに
不公平
(
ふこうへい
)
な
教員
(
けうゐん
)
や
生徒
(
せいと
)
でも、
今度
(
こんど
)
こそ
自分
(
じぶん
)
の
實力
(
じつりよく
)
に
壓倒
(
あつたう
)
さるゝだらうと、
大勝利
(
だいしようり
)
を
豫期
(
よき
)
して
出品
(
しゆつぴん
)
した。
画の悲み
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
草葉
(
くさば
)
の
露
(
つゆ
)
と
消
(
き
)
えてしまはねばならぬのであるから
成敗
(
せいばい
)
は
元
(
もと
)
より
豫期
(
よき
)
し
難
(
がた
)
いが、
出來得
(
できう
)
る
丈
(
だ
)
けの
手段
(
しゆだん
)
は
盡
(
つく
)
さねばならぬと
考
(
かんが
)
へたので、
遂
(
つひ
)
に
意
(
ゐ
)
を
决
(
けつ
)
して、
吾等
(
われら
)
は
此
(
この
)
急難
(
きふなん
)
をば
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
▼ もっと見る
おきみは、さう來ることを
豫期
(
よき
)
してゐたが、いざさう出て來られると、はら/\しながら
天国の記録
(旧字旧仮名)
/
下村千秋
(著)
ところが
去來
(
いざ
)
取懸
(
とりかか
)
ツて見ると、
些
(
ちつ
)
とも
豫期
(
よき
)
した
調子
(
てうし
)
が出て來ない。頭の中に描かれた作品と、
眼前
(
がんぜん
)
に描出される作品とは
鉛
(
なまり
)
と
鋼鉄
(
かうてつ
)
ほどの
相違
(
さうゐ
)
がある。周三は自分ながら自分の腕の
鈍
(
なまくら
)
なのに
呆返
(
あきれかへ
)
ツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
愛
(
あい
)
ちやんは、
軈
(
やが
)
て
又
(
また
)
それが
現
(
あら
)
はれるだらうと
豫期
(
よき
)
して、
暫
(
しばら
)
くの
間
(
あひだ
)
待
(
ま
)
つてゐました、が、それは
到頭
(
とうとう
)
姿
(
すがた
)
を
見
(
み
)
せませんでした、
良久
(
しばらく
)
して
愛
(
あい
)
ちやんは、三
月兎
(
ぐわつうさぎ
)
が
住
(
す
)
んでると
云
(
い
)
はれた
方
(
はう
)
へ
歩
(
ある
)
いて
行
(
ゆ
)
きました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
「
我々
(
われ/\
)
は、そんな
好
(
い
)
い
事
(
こと
)
を
豫期
(
よき
)
する
權利
(
けんり
)
のない
人間
(
にんげん
)
ぢやないか」と
思
(
おも
)
ひ
切
(
き
)
つて
投
(
な
)
げ
出
(
だ
)
して
仕舞
(
しま
)
ふ。
細君
(
さいくん
)
は
漸
(
やうや
)
く
氣
(
き
)
が
付
(
つ
)
いて
口
(
くち
)
を
噤
(
つぐ
)
んで
仕舞
(
しま
)
ふ。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
火
(
ひ
)
は
瞬間
(
しゆんかん
)
に
處々
(
ところ/″\
)
落
(
お
)
ち
窪
(
くぼ
)
んで
窶
(
やつ
)
れた
屋根
(
やね
)
を
全
(
まつた
)
く
包
(
つゝ
)
んで
畢
(
しま
)
つた。
卯平
(
うへい
)
は
數分時
(
すうふんじ
)
の
前
(
まへ
)
に
豫期
(
よき
)
しなかつた
此
(
こ
)
の
變事
(
へんじ
)
を
意識
(
いしき
)
した
時
(
とき
)
殆
(
ほと
)
んど
喪心
(
さうしん
)
して
庭
(
には
)
に
倒
(
たふ
)
れた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
勿論
(
もちろん
)
、
事
(
こと
)
の
成敗
(
せいばい
)
は
豫期
(
よき
)
し
難
(
がた
)
いが、
萬一
(
まんいち
)
氣球
(
ききゆう
)
が
空中
(
くうちう
)
に
破裂
(
はれつ
)
するとか、
其他
(
そのた
)
の
異變
(
ゐへん
)
の
爲
(
ため
)
に、
使命
(
しめい
)
を
果
(
はた
)
す
事
(
こと
)
が
出來
(
でき
)
なければ
夫迄
(
それまで
)
の
事
(
こと
)
、
此方
(
こなた
)
電光艇
(
でんくわうてい
)
は、
約束
(
やくそく
)
の
日
(
ひ
)
に
本島
(
ほんたう
)
を
發
(
はつ
)
し、
橄欖島
(
かんらんたう
)
に
赴
(
おもむ
)
いて、
數日
(
すうじつ
)
待
(
ま
)
つても
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
夫
(
それ
)
から一
週間
(
しうかん
)
程
(
ほど
)
は、
學校
(
がくかう
)
へ
出
(
で
)
るたんびに、
今日
(
けふ
)
は
安井
(
やすゐ
)
の
顏
(
かほ
)
が
見
(
み
)
えるか、
明日
(
あす
)
は
安井
(
やすゐ
)
の
聲
(
こゑ
)
がするかと、
毎日
(
まいにち
)
漠然
(
ばくぜん
)
とした
豫期
(
よき
)
を
抱
(
いだ
)
いては
教室
(
けうしつ
)
の
戸
(
と
)
を
開
(
あ
)
けた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
然
(
しか
)
し
自分
(
じぶん
)
でも
其
(
そ
)
の
時
(
とき
)
、
自分
(
じぶん
)
の
身
(
み
)
に
變事
(
へんじ
)
の
起
(
おこ
)
らうとすることは
毫
(
すこし
)
も
豫期
(
よき
)
して
居
(
ゐ
)
なかつた。
彼
(
かれ
)
は
圍爐裏
(
ゐろり
)
の
側
(
そば
)
で、
夜
(
よる
)
の
寧
(
むし
)
ろ
冷
(
つめた
)
い
火
(
ひ
)
にあたりながらふと
氣
(
き
)
が
變
(
かは
)
つてついと
庭
(
には
)
へ
出
(
で
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
豫
部首:⾗
16画
期
常用漢字
小3
部首:⽉
12画
“豫”で始まる語句
豫
豫々
豫定
豫想
豫防
豫言者
豫定通
豫言
豫算
豫想外