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恐入
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おそれい
ふりがな文庫
“
恐入
(
おそれい
)” の例文
そこで
土間
(
どま
)
へ
手
(
て
)
を
支
(
つか
)
へて、「
何
(
ど
)
ういふ
御修行
(
ごしゆぎやう
)
が
積
(
つ
)
んで、あのやうに
生死
(
しやうじ
)
の
場合
(
ばあひ
)
に
平氣
(
へいき
)
でお
在
(
いで
)
なされた」と、
恐入
(
おそれい
)
つて
尋
(
たづ
)
ねました。
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
女「毎度どうも、御心配なすってはいけません、誠に
恐入
(
おそれい
)
りますねえ、只今親方もお内儀もお礼に出ますからお村さん宜しく」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
絞り首は
恐入
(
おそれい
)
るけれども話の景気というもので、ザッとこういうぐあいに御返事申上げた。だいたいサルトルが書いたから私にも書けとは乱暴な。
余はベンメイす
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
するとこりゃ
恐入
(
おそれい
)
りやした。しかしさぞお痛い事でげしょうと云うから、痛かろうが、痛くなかろうがおれの面だ。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
揃
(
そろへ
)
て申す樣
何
(
なに
)
とも
恐入
(
おそれい
)
り候事ながら
貴院
(
きゐん
)
先達
(
せんだつ
)
て仰聞られ候には
聖護院
(
しやうごゐん
)
宮樣の
御配下
(
ごはいか
)
にて天一坊樣の御
旅館
(
りよくわん
)
とばかり故庄藏御
世話
(
せわ
)
申三郎兵衞の
明店
(
あきだな
)
御用立差上候ひしに只今
御玄關
(
おげんくわん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
磯部の玄関にて
生酔
(
なまよい
)
本性違はぬ処を示し、吾太夫を
足蹴
(
あしげ
)
にするも面白し。酒醒めし件にてひどく
恐入
(
おそれい
)
らせ、ここへ詫に出る主計之助がやはり酒乱にて誤をなせりといふも照応して好し。
明治座評:(明治二十九年四月)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
すると勇助の
奴
(
やつ
)
、いつもの癖で、ちよいと
恐入
(
おそれい
)
つたやうに頭を
掻
(
か
)
いて、その実、大得意で勿体ぶつて、へつへつへつと笑つた相だ。そして、場所柄もわきめえねえつて
酷
(
ひど
)
く
叱
(
しか
)
られたつていふね。
野の哄笑
(新字旧仮名)
/
相馬泰三
(著)
今のお話の万年スープだの
鯛
(
たい
)
の頭のお料理なんぞは早速私も始めましょう。しかしお話しばかりではなかなか覚えられません、
恐入
(
おそれい
)
りますけれども何か一つ二つ料理をして見せて下さいませんか。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
「あれ、
恐入
(
おそれい
)
ります」
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
沢は
恐入
(
おそれい
)
らずには居られなかつた。
鳶
(
とび
)
の
羽
(
はね
)
には
託
(
ことづ
)
けても、此の人の両袖に、——
恁
(
か
)
く、なよなよと、
抱取
(
だきと
)
らるべき革鞄ではなかつたから。
貴婦人
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
丙「
何
(
な
)
んでも初めは手拭を取られたんだそうですが、仕舞には残らず取られたと見えて
素裸
(
すっぱだか
)
になって、男の方で
恐入
(
おそれい
)
ってヒイ/\云って居ますなア」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
恐入
(
おそれい
)
りました。
何
(
ど
)
うぞ
此方
(
こつち
)
へ。
貴方
(
あなた
)
、
御一所
(
ごいつしよ
)
に、
後生
(
ごしやう
)
ですから。……
背後
(
うしろ
)
から
追掛
(
おつか
)
けて
來
(
く
)
るやうで
成
(
な
)
らないんですもの。」
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
大層
(
たいそう
)
感心
(
かんしん
)
しまして
実
(
じつ
)
に
恐入
(
おそれい
)
つたものだ、
中々
(
なか/\
)
アヽ
云
(
い
)
ふ
処
(
ところ
)
は
商売人
(
しやうばいにん
)
だつて
容易
(
ようい
)
に
気
(
き
)
の
附
(
つ
)
くもんぢやアないと
云
(
い
)
ひました、
何卒
(
どうぞ
)
打出
(
はね
)
ましたら
些
(
ち
)
と三
階
(
がい
)
へ
入
(
い
)
らつしやいまして
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
一代のうちに唯一度であろうと思う……涙を流しつつ鼻高様に
恐入
(
おそれい
)
った、というのが、いまの南方氏の随筆に引いてある。
遺稿:02 遺稿
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
これは
恐入
(
おそれい
)
つたね、お
前
(
まへ
)
はお
茶人
(
ちやじん
)
だね、あゝこれ/\
彼
(
あ
)
の悪い
膳
(
ぜん
)
に、……
向
(
むか
)
う
付肴
(
づけ
)
が
残余
(
のこ
)
つて
居
(
ゐ
)
るのを
附
(
つ
)
けて、お
汁
(
しる
)
を
附
(
つ
)
けてチヨツと
会席風
(
くわいせきふう
)
にして……
乃公
(
わし
)
もね
茶道
(
ちや
)
が
嗜
(
す
)
きだからね
大仏餅。袴着の祝。新まへの盲目乞食
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
いや、膝だの、女の背中だのといって、いけ
年
(
とし
)
を
仕
(
つかまつ
)
った和尚が
業体
(
ぎょうてい
)
で
恐入
(
おそれい
)
るが、話が、話じゃからそこはよろしく。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
彼
(
あれ
)
より
悪
(
わる
)
うございますと、それは
恐入
(
おそれい
)
りましたな、
私
(
わたくし
)
は美人だと思つてましたが、
器量
(
きりやう
)
の
善悪
(
よしあし
)
は
撫
(
なで
)
たツて
解
(
わか
)
りません……あ……
危
(
あぶね
)
えなア、
何
(
な
)
んですなア……
是
(
これ
)
は……。近「
人力車
(
じんりき
)
だ。 ...
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
いや、
膝
(
ひざ
)
だの、
女
(
をんな
)
の
背中
(
せなか
)
だのといつて、いけ
年
(
とし
)
を
仕
(
つかまつ
)
つた
和尚
(
おしやう
)
が
業体
(
げふてい
)
で
恐入
(
おそれい
)
るが、
話
(
はなし
)
が、
話
(
はなし
)
ぢやから
其処
(
そこ
)
は
宜
(
よろ
)
しく。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
えへゝゝ
御冗談
(
ごじようだん
)
ばかり、おからかひは
恐入
(
おそれい
)
ります、えゝ始めまして……(
丁寧
(
ていねい
)
に
辞儀
(
じぎ
)
をして)
手前
(
てまへ
)
は
当家
(
たうけ
)
の
主人
(
あるじ
)
五左衛門
(
ござゑもん
)
と
申
(
まう
)
す
至
(
いた
)
つて
武骨
(
ぶこつ
)
もので、
何卒
(
どうか
)
一
度
(
ど
)
拝顔
(
はいがん
)
を
得
(
え
)
たく
心得
(
こゝろえ
)
居
(
を
)
りましたが
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「来ましたね、隊長、
恐入
(
おそれい
)
ったね、どうも。苦労と来たね、畜生、
奢
(
おご
)
りたまえ、奢りたまえ。」
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お
履物
(
はきもの
)
がどうも
不思議
(
ふしぎ
)
で、
我々
(
われ/\
)
が
紗綾縮緬
(
さやちりめん
)
羽二重
(
はぶたい
)
を着ますのは
心恥
(
こゝろはづ
)
かしい事で、
既
(
すで
)
に
新
(
しん
)
五百
題
(
だい
)
にも
有
(
あ
)
ります
通
(
とほ
)
り「
木綿
(
もめん
)
着
(
き
)
る
男子
(
をのこ
)
のやうに
奥
(
おく
)
ゆかしく見え」と
実
(
じつ
)
に
恐入
(
おそれい
)
ります、
何卒
(
どうぞ
)
此方
(
こちら
)
へ/\。
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
虎口
(
ここう
)
を
免
(
のが
)
れたる
顏色
(
かほつき
)
の、
何
(
ど
)
うだ、
北八
(
きたはち
)
恐入
(
おそれい
)
つたか。
餘計
(
よけい
)
な
口
(
くち
)
を
利
(
き
)
くもんぢやないよ。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
萱門
(
かやもん
)
を
押破
(
おしやぶ
)
つて
散々
(
さん/″\
)
に
下草
(
したくさ
)
をお
暴
(
あら
)
しになりました
所
(
とこ
)
の
御胆力
(
ごたんりき
)
、どうも誠に
恐入
(
おそれい
)
りました事で、
今日
(
こんにち
)
の
御入来
(
ごじゆらい
)
は
何
(
なん
)
とも
何
(
ど
)
うも
実
(
じつ
)
に
有難
(
ありがた
)
い
事
(
こと
)
で、
大
(
おほ
)
きに
身
(
み
)
の
誉
(
ほま
)
れに
相成
(
あひな
)
ります、
何卒
(
どうぞ
)
速
(
すみや
)
かに
此方
(
これ
)
へ/\。
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「
否
(
いゝえ
)
、
志
(
こゝろざし
)
です……
病人
(
びやうにん
)
が
夢
(
ゆめ
)
に
見
(
み
)
てくれますでせう。……もし、
恐入
(
おそれい
)
りますが、」
艶書
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
実
(
じつ
)
は
何御商法
(
なにごしやうはふ
)
をなさるのかと
考
(
かんが
)
へてゐました、
中
(
なか
)
には
彼
(
あ
)
れは
無職業
(
しもたや
)
さんや、ナニさうぢやない
質屋
(
しちや
)
さんや
抔
(
など
)
云
(
い
)
うて
色々
(
いろ/\
)
お
噂
(
うはさ
)
を
云
(
い
)
うて
居
(
ゐ
)
やひやりましたが、
何
(
ど
)
うも
世辞屋
(
せじや
)
さんとは
恐入
(
おそれい
)
つたもんです
世辞屋
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「はっ、
恐入
(
おそれい
)
ったね。東京
仕込
(
じこみ
)
のお世辞は
強
(
きつ
)
い。
人
(
ひと
)
、
可加減
(
いいかげん
)
に願いますぜ。」
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
孝「喧嘩を致したのではありません、お使い先で
宮邊
(
みやべ
)
様の
長家下
(
ながやした
)
を通りますと、屋根から
瓦
(
かわら
)
が落ちて額に
中
(
あた
)
り、
斯様
(
かよう
)
に
怪我
(
けが
)
を致しました、悪い瓦でございます、お
目障
(
めざわ
)
りに成って誠に
恐入
(
おそれい
)
ります」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
一ツ
背中
(
せなか
)
を
拭
(
ふ
)
かうと
存
(
ぞん
)
じますが
恐入
(
おそれい
)
りますな。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「これは憚り、お使い柄
恐入
(
おそれい
)
ります。」
女客
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
(
恐入
(
おそれい
)
ります、これは
何
(
ど
)
うも、)
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
恐入
(
おそれい
)
りますな。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
恐
常用漢字
中学
部首:⼼
10画
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常用漢字
小1
部首:⼊
2画
“恐入”で始まる語句
恐入奉