“生酔”のいろいろな読み方と例文
旧字:生醉
読み方割合
なまよい52.4%
なまえい14.3%
なまよ14.3%
なまえ9.5%
なまえひ4.8%
なまゑひ4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
俊助しゅんすけ生酔なまよい大井おおいを連れてこの四つ辻を向うへ突切るには、そう云う周囲の雑沓ざっとうと、険呑けんのんな相手の足元とへ、同時に気を配らなければならなかった。
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
亭主とは年齢が違って若うございますが、亭主思いで能く生酔なまえい看護もりを致しますので、近所の評判にあの内儀かみさんはい女だ喜助の女房には不釣合だと云われる位ですが
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
せいぜいのところ生酔なまよいだ! ……こうと、生酔いというやつは……酔っていないということであって……酔っていないというからには
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
私はこらえかねて、母親の方に向き直って言うと、生酔なまえいに酔っぱらった越前屋の婆さんは、眼と眼との間に顔中の皺を寄せて、さもさも気色きしょくの悪そう
霜凍る宵 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
かれの考では、あの真面目腐つた、生酔なまえひの山男が、おれに一杯喰はせて、酔ひ倒れたのを幸に、鳥銃を盗んだことかと思ひました。
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
柏軒は屡々此藤兵衛を其家に招いて、酒間に技を演ぜしめた。「野呂松のろま切破きりやぶり」、「山王祭」、「三人生酔なまゑひ」、「女湯覗をんなゆのぞき」等はその好んで演ずる所であつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)