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生酔
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なまよい
ふりがな文庫
“
生酔
(
なまよい
)” の例文
旧字:
生醉
俊助
(
しゅんすけ
)
は
生酔
(
なまよい
)
の
大井
(
おおい
)
を連れてこの四つ辻を向うへ突切るには、そう云う周囲の
雑沓
(
ざっとう
)
と、
険呑
(
けんのん
)
な相手の足元とへ、同時に気を配らなければならなかった。
路上
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
と云うと
生酔
(
なまよい
)
も酔が覚め、腰が抜けて
迯
(
に
)
げる事が出来ませんで、
這
(
は
)
いながら板塀の側に
慄
(
ふる
)
えておりますと、剣術遣いはジリ/\ッと詰寄って参ったから
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
生酔
(
なまよい
)
らしい執拗さに、番頭はすっかり持て余しましたが、小腹が立ったものとみえて、手拭の山を後ろに
庇
(
かば
)
うように、頑として平次の望みを断わり続けるのでした。
銭形平次捕物控:071 平次屠蘇機嫌
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
これから往く所があると
偏袒
(
かたはだぬぎ
)
となり、着物の前をはだけ、酒樽をもつて暴れ出し、玄関にて
仲間
(
ちゅうげん
)
どもを相手に打合ふ間、頭のぎりぎりより足の爪先まで
生酔
(
なまよい
)
ならぬ所なく
明治座評:(明治二十九年四月)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
暫く私は門口に
佇立
(
たたず
)
んで後姿を見送っておりますと、やがて
生酔
(
なまよい
)
の
本性
(
ほんしょう
)
を顕して、急にすたすたと雪の中を歩いて行きました。見れば
腰付
(
こしつき
)
から足元からそれ程酔ってはいないのです。
旧主人
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
「何?大分いけますね……とおいでなさると、お酌が附いて飲んでるようだが、酒はもう沢山だ。この上は女さね。ええ、どうだい、
生酔
(
なまよい
)
本性
違
(
たが
)
わずで、間違の無い事を言うだろう。」
菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
鉱山のお客だとか云う三人
連
(
づれ
)
が、
昨夜
(
ゆうべ
)
から柳屋の奥に飲み
明
(
あか
)
していて、
今朝
(
けさ
)
も
早天
(
そうてん
)
から近所構わずに騒いでいたが、もう大抵騒ぎ
草臥
(
くたび
)
れたと見えて、
午頃
(
ひるごろ
)
には
生酔
(
なまよい
)
も
漸々
(
だんだん
)
に倒れて
了
(
しま
)
った。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
九兵衛の眼ざしに、寺男の八助はまごついて、
生酔
(
なまよい
)
の首を振りうごかしながら
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
生酔
(
なまよい
)
のふりをした由良之助——由良之助——
日は輝けり
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
直したり、とんだ
生酔
(
なまよい
)
の芝居をしたが、——勘定を済まして、外へ出て振り返ると——
銭形平次捕物控:071 平次屠蘇機嫌
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
磯部の玄関にて
生酔
(
なまよい
)
本性違はぬ処を示し、吾太夫を
足蹴
(
あしげ
)
にするも面白し。酒醒めし件にてひどく
恐入
(
おそれい
)
らせ、ここへ詫に出る主計之助がやはり酒乱にて誤をなせりといふも照応して好し。
明治座評:(明治二十九年四月)
(新字旧仮名)
/
三木竹二
(著)
森「
生酔
(
なまよい
)
が銭がねえと云うのを、番頭が困るって云ったら番頭を撲りやアがって」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
というのは
生酔
(
なまよい
)
本性
(
ほんしょう
)
にたがわずで、なにかのはずみにふと、神経を起して
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
生酔
(
なまよい
)
だな」と、半七は思った。
半七捕物帳:62 歩兵の髪切り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
酔
常用漢字
中学
部首:⾣
11画
“生”で始まる語句
生
生命
生憎
生活
生涯
生々
生垣
生物
生温
生死