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習慣
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ならはし
ふりがな文庫
“
習慣
(
ならはし
)” の例文
その後
EL
(
エル
)
と呼ばれにき、是亦
宜
(
うべ
)
なり、そは人の
習慣
(
ならはし
)
は、さながら枝の上なる葉の、彼散りて此生ずるに似たればなり 一三六—一三八
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
夕飯の後、蓮華寺では説教の
準備
(
したく
)
を為るので
多忙
(
いそが
)
しかつた。昔からの
習慣
(
ならはし
)
として、定紋つけた
大提灯
(
おほぢやうちん
)
がいくつとなく取出された。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
そんな
辣腕
(
らつわん
)
と
質
(
たち
)
は
違
(
ちが
)
つても、
都合上
(
つがふじやう
)
、
勝手
(
かつて
)
よろしき
處
(
ところ
)
で
俥
(
くるま
)
を
替
(
か
)
へるのが
道中
(
だうちう
)
の
習慣
(
ならはし
)
で、
出發點
(
しゆつぱつてん
)
で、
通
(
とほ
)
し、と
極
(
き
)
めても、そんな
約束
(
やくそく
)
は
通
(
とほ
)
さない。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
寺子屋へ行く子供等の
習慣
(
ならはし
)
が、まだ私の小い頃にまで残つて居たのです。私はお歌ちやんの
家
(
うち
)
へもよく遊びに行きました。
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
恁
(
かか
)
る田舎の
習慣
(
ならはし
)
で、若い男は、忍んで行く女の数の多いのを誇りにし、娘共も亦、口に出していふ事は無いけれ共、通つて来る男の多きを喜ぶ。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
宗助
(
そうすけ
)
と
一所
(
いつしよ
)
になつて
以來
(
いらい
)
、
御米
(
およね
)
の
毎日
(
まいにち
)
膳
(
ぜん
)
を
共
(
とも
)
にしたものは、
夫
(
をつと
)
より
外
(
ほか
)
になかつた。
夫
(
をつと
)
の
留守
(
るす
)
の
時
(
とき
)
は、たゞ
獨
(
ひと
)
り
箸
(
はし
)
を
執
(
と
)
るのが
多年
(
たねん
)
の
習慣
(
ならはし
)
であつた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
その
頃
(
ころ
)
の
習慣
(
ならはし
)
にしたがつて、
三日
(
みつか
)
の
間
(
あひだ
)
、
大宴會
(
だいえんかい
)
を
開
(
ひら
)
いて、
近所
(
きんじよ
)
の
人
(
ひと
)
たちや、その
他
(
ほか
)
、
多
(
おほ
)
くの
男女
(
なんによ
)
をよんで
祝
(
いは
)
ひました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
グリゴーリイ・グリゴーリエヸッチは、いつもの
習慣
(
ならはし
)
で少し横になるために自室へ引きさがつた。で、お客は老主婦と二人の令嬢の案内で客間へ移つた。
ディカーニカ近郷夜話 後篇:04 イワン・フョードロヸッチ・シュポーニカとその叔母
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
それによると、この女はさる大官の一人娘だつたが、
流行病
(
はやりやまひ
)
にかゝつたので、その頃の
習慣
(
ならはし
)
通り、まだ息を引取らぬうち
生埋
(
いきうめ
)
にしたものだといふ事が判つた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
お
蘭
(
らん
)
さまとて册かるる
娘
(
ひと
)
の鬼にも取られで、淋しとも思はぬか
習慣
(
ならはし
)
あやしく無事なる朝夕が不思議なり
暗夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
或る者は
安樂椅子
(
ソフア
)
や
褥椅
(
オットマン
)
に半ば凭れかゝつたやうな恰好をして居り、或る者は
卓子
(
テエブル
)
の上に身を
屈
(
かゞ
)
めて花だの本だのを見て居り、他の者は火の
周
(
まは
)
りに集つてゐた。それが
習慣
(
ならはし
)
らしい。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
養生
(
やうじやう
)
を
榮燿
(
えいやう
)
の
樣
(
やう
)
に
思
(
おも
)
ふは
世上
(
せじやう
)
一般
(
いつぱん
)
の
習慣
(
ならはし
)
なり。
今
(
いま
)
余
(
よ
)
が
言
(
い
)
へる
養生法
(
やうじやうはふ
)
は、いかなる
貧人
(
ひんじん
)
、いかなる
賤業
(
せんげふ
)
の
人
(
ひと
)
にても、
日夜
(
にちや
)
心
(
こゝろ
)
を
注
(
そゝ
)
げば
出來
(
でき
)
る
事
(
こと
)
なり。
因
(
よつ
)
て
其
(
その
)
大意
(
たいい
)
を
三首
(
さんしゆ
)
の
蜂腰
(
ほうえう
)
に
綴
(
つゞ
)
ること
爾
(
しか
)
り。
養生心得草
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
それも畫道の上ばかりならまだしもでございますが、あの男の負け惜しみになりますと、世間の
習慣
(
ならはし
)
とか
慣例
(
しきたり
)
とか申すやうなものまで、すべて莫迦に致さずには置かないのでございます。
地獄変
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
春なれば街の
習慣
(
ならはし
)
美しむ
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
地の
幸
(
さち
)
なきによりてなるか、または惡しき
習慣
(
ならはし
)
にそゝのかさるゝによりてなるか、人皆徳を敵と見做して
逐出
(
おひいだ
)
すこと蛇の如し 三七—三九
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
土地の
習慣
(
ならはし
)
から『奥様』と
尊敬
(
あが
)
められて居る
斯
(
こ
)
の
有髪
(
うはつ
)
の尼は、昔者として多少教育もあり、
都会
(
みやこ
)
の生活も
万更
(
まんざら
)
知らないでも無いらしい口の利き振であつた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
関野氏は日本には息のあるうちに生埋めにしてもいゝ政治家や、軍人や、学者のたんとある事を思つて、そんな
習慣
(
ならはし
)
のないのを幾らか物足りないやうにも思つた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
でもね、何よりいけない
習慣
(
ならはし
)
といへば、あの麺麭をひねりかためたのを犬に抛つてよこすことだわ。
狂人日記
(旧字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
桂木先生と誰れも褒めしが、下宿は十町ばかり我が家の北に、法正寺と呼ぶ寺の
離室
(
はなれ
)
を
仮
(
かり
)
ずみなりけり、幼なきより教へを受くれば、
習慣
(
ならはし
)
うせがたく我を愛し給ふこと人に越えて
雪の日
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
……
一度
(
いちど
)
は
職人
(
しよくにん
)
の
家
(
いへ
)
の
節分
(
せつぶん
)
の
忙
(
いそが
)
しさに、
私
(
わたし
)
が
一人
(
ひとり
)
で
寢
(
ね
)
て
居
(
ゐ
)
て、
下
(
した
)
がけを
踏込
(
ふみこ
)
んだ。
一度
(
いちど
)
は
雪國
(
ゆきぐに
)
でする
習慣
(
ならはし
)
、
濡
(
ぬ
)
れた
足袋
(
たび
)
を、やぐらに
干
(
ほ
)
した
紐
(
ひも
)
の
結
(
むす
)
びめが
解
(
と
)
けて
火
(
ひ
)
に
落
(
お
)
ちたためである。
火の用心の事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
それも画道の上ばかりならまだしもでございますが、あの男の負け惜しみになりますと、世間の
習慣
(
ならはし
)
とか
慣例
(
しきたり
)
とか申すやうなものまで、すべて
莫迦
(
ばか
)
に致さずには置かないのでございます。
地獄変
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
静子清子の外には友も無い身の、(富江とは同僚乍ら余り親くしなかつた。)小川家にも一週に一度は必ず
訪
(
たづ
)
ねる
習慣
(
ならはし
)
であつたのに、信吾が帰つてからは、何といふ事なしに訪ねようとしなかつた。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
習慣
(
ならはし
)
はかしこにてかく我等の
導
(
しるべ
)
となれり、しかしてかの貴き魂の
肯
(
うけが
)
へるため我等いよいよ疑はずして路に就けり 一二四—一二六
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
『おつかれ』(今晩は)と
逢
(
あ
)
ふ人毎に声を掛けるのは山家の
黄昏
(
たそがれ
)
の
習慣
(
ならはし
)
である。丁度新町の町はづれへ出て、帰つて行く農夫に出逢ふ度に、丑松は
斯
(
この
)
挨拶を
交換
(
とりかは
)
した。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
又
(
また
)
何
(
なん
)
とか
云
(
い
)
ふ
可恐
(
おそろし
)
い
島
(
しま
)
でね、
人
(
ひと
)
が
死
(
し
)
ぬ、と
家屬
(
かぞく
)
のものが、
其
(
そ
)
の
首
(
くび
)
は
大事
(
だいじ
)
に
藏
(
しま
)
つて、
他人
(
たにん
)
の
首
(
くび
)
を
活
(
い
)
きながら
切
(
き
)
つて、
死人
(
しにん
)
の
首
(
くび
)
へ
繼合
(
つぎあ
)
はせて、
其
(
それ
)
を
埋
(
うづ
)
めると
云
(
い
)
ふ
習慣
(
ならはし
)
があつて、
工面
(
くめん
)
のいゝのは
印度更紗
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
落葉
(
おちば
)
たくなる
烟
(
けふり
)
の
末
(
すゑ
)
か、
夫
(
そ
)
れかあらぬか
冬
(
ふゆ
)
がれの
庭木立
(
にはこだち
)
をかすめて、
裏通
(
うらどほ
)
りの
町屋
(
まちや
)
の
方
(
かた
)
へ
朝毎
(
あさごと
)
に
靡
(
なび
)
くを、
夫
(
そ
)
れ
金村
(
かなむら
)
の
奧樣
(
おくさま
)
がお
目覺
(
めざめ
)
だと
人
(
ひと
)
わる
口
(
くち
)
の一つに
數
(
かぞ
)
へれども、
習慣
(
ならはし
)
の
恐
(
おそ
)
ろしきは
朝飯前
(
あさはんまへ
)
の一
風呂
(
ふろ
)
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
習慣
(
ならはし
)
と自然これに特殊の力を與ふるがゆゑに、罪ある
首
(
かしら
)
世を
枉
(
ま
)
ぐれどもひとり直く歩みて
邪
(
よこしま
)
の道をかろんず。 一三〇—一三二
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
“習慣”の解説
習慣(しゅうかん、en: habit, custom)とは、
日常の決まりきった行いのこと。長い間そうすることによって、そうすることがあたかもきまりのようになったこと。
(心理学用語)反復によって習得し、少ない心的努力で繰り返せる、固定した行動のこと。
(出典:Wikipedia)
習
常用漢字
小3
部首:⽻
11画
慣
常用漢字
小5
部首:⼼
14画
“習慣”で始まる語句
習慣的
習慣上
習慣通