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留
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とゞま
ふりがな文庫
“
留
(
とゞま
)” の例文
私
(
わたくし
)
と、
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
と、
他
(
ほか
)
に
一群
(
いちぐん
)
の
水兵
(
すいへい
)
とは、
陸
(
りく
)
に
留
(
とゞま
)
つて、
其
(
その
)
試運轉
(
しうんてん
)
の
光景
(
くわうけい
)
を
眺
(
なが
)
めつゝ、
花火
(
はなび
)
を
揚
(
あ
)
げ、
旗
(
はた
)
を
振
(
ふ
)
り、
大喝采
(
だいかつさい
)
をやる
積
(
つも
)
りだ。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
独逸
(
ドイツ
)
語が少しでも
解
(
わか
)
つて、そしてせめて
三月
(
みつき
)
でも
此処
(
ここ
)
に
留
(
とゞま
)
ることが出来たら北
独逸
(
ドイツ
)
の生活の面白さが少しは内部的に
解
(
わか
)
つたであらう。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
お
蔭
(
かげ
)
で
名譽
(
めいよ
)
は
助
(
たす
)
かつた。もう
出發
(
しゆつぱつ
)
しませう。
這麼不徳義
(
こんなふとくぎ
)
極
(
きはま
)
る
所
(
ところ
)
に一
分
(
ぷん
)
だつて
留
(
とゞま
)
つてゐられるものか。
掏摸
(
すり
)
ども
奴
(
め
)
、
墺探
(
あうたん
)
ども
奴
(
め
)
。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
看
(
み
)
よ、
他
(
ほか
)
に
人一個
(
ひとひとり
)
居
(
を
)
らぬ
畑中
(
はたなか
)
。
其所
(
そこ
)
にわびしき
天幕
(
てんと
)
を
張
(
は
)
りて、
降
(
ふ
)
るや
降
(
ふ
)
らずの
中
(
なか
)
に
居
(
ゐ
)
る。それで
叔母達
(
をばたち
)
は
去
(
さ
)
るとも、
叔父
(
をぢ
)
と
共
(
とも
)
に
此所
(
こゝ
)
に
留
(
とゞま
)
るといふ。
探検実記 地中の秘密:07 末吉の貝塚
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
さうした不思議は
猶
(
な
)
ほこれに
留
(
とゞま
)
らなかつた。貧しき者は富み、乏しき者は得、病める者は
癒
(
い
)
え、弱き者は力を
恢復
(
くわいふく
)
した。
ある僧の奇蹟
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
▼ もっと見る
燈火よ、客の
魂
(
こん
)
は
魄
(
はく
)
となりしかならざるか、飛遊して室中には
留
(
とゞま
)
らず、
女
(
なんぢ
)
何
(
なん
)
すれぞ守るべき客ありと想ふや。
松島に於て芭蕉翁を読む
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
よしや執着の
留
(
とゞま
)
りて
怨
(
うらみ
)
を
後世
(
こうせい
)
に訴ふるとも、罪なき我を何かせむ、手にも立たざる幻影にさまで恐るゝことはあらじ、と白昼は
何人
(
なんぴと
)
も
爾
(
しか
)
く英雄になるぞかし。
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
問ひくるものとては梢を傳ふ
猨猴
(
ましら
)
なれば、
少
(
すこし
)
も
留
(
とゞま
)
ることなく
還
(
かへ
)
るさ急ぐ恨みなる哉。
尼たちへの消息:――よく生きよとの――
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
それは
辱
(
かたじ
)
けない、それでは申し聞けるが、文治郎今晩これから直ぐに出て
行
(
ゆ
)
きます、今晩はお前が嫁に来たばかりだから
留
(
とゞま
)
りたいが、出て
行
(
ゆ
)
かなければならぬ、
私
(
わし
)
が出て往った
後
(
あと
)
で
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それは、廿三歳と云へば成熟しきつた女の身體の、丁度
熟
(
みの
)
つた
果物
(
くだもの
)
の枝に
留
(
とゞま
)
り得ぬと同じく、あらゆる慾情を投げ掛けて凭れかゝるべき強い力のある男の腕を求める其の悶えの爲めに違ひない。
歓楽
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
日本の古典としての
醇粋味
(
じゅんすいみ
)
は平安朝文学に
漂
(
たゞよ
)
っているので、私などは、谷崎君の作品のうちでも、その風格を伝えたものを一層愛好する訳だが、谷崎君が平安朝古典の継紹者だけに
留
(
とゞま
)
っていたら
武州公秘話:02 跋
(新字新仮名)
/
正宗白鳥
(著)
日本の古典としての
醇粋味
(
じゅんすいみ
)
は平安朝文学に
漂
(
たゞよ
)
っているので、私などは、谷崎君の作品のうちでも、その風格を伝えたものを一層愛好する訳だが、谷崎君が平安朝古典の継紹者だけに
留
(
とゞま
)
っていたら
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
是
(
これ
)
にて判事は
猶
(
な
)
お警察長に向い先刻死骸検査の
為
(
た
)
め
迎
(
むかえ
)
に
遣
(
や
)
りたる医官等も
最早
(
もは
)
や
来
(
きた
)
るに間も有るまじければ
夫
(
それ
)
まで
茲
(
こゝ
)
に
留
(
とゞま
)
られよと頼み置き其身は書記及び報告に来し
件
(
くだん
)
の巡査と共に此家より引上げたり
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
讀者
(
どくしや
)
諸君
(
しよくん
)
は
未
(
ま
)
だ
御記臆
(
ごきおく
)
だらう。
我
(
わ
)
が
弦月丸
(
げんげつまる
)
が
將
(
まさ
)
に子ープルス
港
(
かう
)
を
出發
(
しゆつぱつ
)
せんとした
時
(
とき
)
、
何故
(
なにゆゑ
)
ともなく
深
(
ふか
)
く
私
(
わたくし
)
の
眼
(
まなこ
)
に
留
(
とゞま
)
つた
一隻
(
いつさう
)
の
怪
(
あやし
)
の
船
(
ふね
)
を。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
親友
(
しんいう
)
を
送出
(
おくりだ
)
して、アンドレイ、エヒミチは
又
(
また
)
讀書
(
どくしよ
)
を
初
(
はじ
)
めるのであつた。
夜
(
よる
)
は
靜
(
しづか
)
で
何
(
なん
)
の
音
(
おと
)
も
爲
(
せ
)
ぬ。
時
(
とき
)
は
留
(
とゞま
)
つて
院長
(
ゐんちやう
)
と
共
(
とも
)
に
書物
(
しよもつ
)
の
上
(
うへ
)
に
途絶
(
とだ
)
えて
了
(
しま
)
つたかのやう。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
安達
御
(
ご
)
夫婦、
富谷
(
とみたに
)
判事、山崎大尉の君、赤塚ドクトル達、皆船を雇ひて
出
(
い
)
で
行
(
ゆ
)
かれ
候
(
さふらふ
)
。私にも同行をお勧め下されしに
候
(
さふら
)
へど、心進まづして
留
(
とゞま
)
り
居
(
を
)
りしに
候
(
さふらふ
)
。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
筧
(
かけひ
)
の細きに、水の來りてその桶に
充
(
み
)
つること遲く、
少女
(
をとめ
)
は立ちてさま/″\の物語を
爲
(
な
)
せしが、果ては久しく
留
(
とゞま
)
りて石の如く動かざる我が上に及びしと覺しく、互に
此方
(
こなた
)
を見ては
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
世
(
よ
)
に
若
(
も
)
し
怪物
(
くわいぶつ
)
といふ
者
(
もの
)
があるならば、
此
(
この
)
軍艇
(
ぐんてい
)
こそ
確
(
たしか
)
に
地球
(
ちきゆう
)
の
表面
(
ひやうめん
)
に
於
(
おい
)
て、
最
(
もつと
)
も
恐
(
おそ
)
るべき
大怪物
(
だいくわいぶつ
)
として、
永
(
なが
)
く
歐米諸國
(
をうべいしよこく
)
の
海軍社會
(
かいぐんしやくわい
)
の
記臆
(
きおく
)
に
留
(
とゞま
)
るであらう。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
予等は主として
巴里
(
パリイ
)
に
留
(
とゞま
)
つて居た。従つて
此
(
この
)
書にも
巴里
(
パリイ
)
の記事が多い。「
巴里
(
パリイ
)
より」と題した
所以
(
ゆえん
)
である。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
彼
(
かれ
)
の
書見
(
しよけん
)
は、イワン、デミトリチのやうに
神經的
(
しんけいてき
)
に、
迅速
(
じんそく
)
に
讀
(
よ
)
むのではなく、
徐
(
しづか
)
に
眼
(
め
)
を
通
(
とほ
)
して、
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
つた
所
(
ところ
)
、
了解
(
れうかい
)
し
得
(
え
)
ぬ
所
(
ところ
)
は、
留
(
とゞま
)
り/\しながら
讀
(
よ
)
んで
行
(
ゆ
)
く。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
留
常用漢字
小5
部首:⽥
10画
“留”を含む語句
立留
逗留
踏留
留置
小留
歌留多
繋留
停留場
留守中
滯留
御逗留
取留
引留
留針
長逗留
呼留
留金
抑留
三留野
突留
...