“臀:しり” の例文
“臀:しり”を含む作品の著者(上位)作品数
泉鏡花11
三遊亭円朝5
谷崎潤一郎4
ロマン・ロラン4
海野十三3
“臀:しり”を含む作品のジャンル比率
文学 > フランス文学 > 小説 物語21.2%
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸11.3%
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.3%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
つるのあるすゝけた鐵瓶てつびん自在鍵じざいかぎからひくれてほのほしりおさへた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
それから叩くというたところで柳の太い生棒なまぼうで叩くのですから、仕舞にはおしりが破れて血がほとばしって居る。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
自分がアテシコをしりに敷いて、深い坑のなかで、カンテラをひっさげたまま、休んだ時の考えは、全く芝居じみていた。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
老師は、無理やりにおしりに刺された睡眠解下剤すいみんかいげざいの注射のあとがまだ痛むので、すこし不機嫌であった。
すると垢じみた継ぎだらけの裾が割れて、白い内股うちまたしりのほうまであらわに見え、私はうろたえて眼をそらした。
青べか物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
と、浜田も私と二人になると何となく話題に困るらしく、ポケットからプログラムを出して見て、こそこそしりを持ち上げました。
痴人の愛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
一番あとのずんぐり童子が、銃をになった嬉しさだろう、真赤なおおきしりを、むくむくと振って、肩で踊って、
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
傍注の助けによって、あるいはパリスの林檎りんごが、あるいはオランダの旅宿が、あるいは白馬のしりが、認められるのだった。
五年も十年も人のしり探偵たんていをつけて、人のひる勘定かんじょうをして、それが人世だと思ってる。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
善ニョムさんは、また天秤棒を振りあげたが、図々しく、断髪娘はおしりをなぐられて、まだヘタリ込んだままであった。
麦の芽 (新字新仮名) / 徳永直(著)
が、正直のところ、肩の厚い、しりの大きい、胸のつき出た彼女の体には、その水のように柔かい地質が、あまり似合いませんでした。
痴人の愛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「ハハハハハ勘定だけならいいですが。人の屁を分析して、しりの穴が三角だの、四角だのって余計な事をやりますよ」
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
私、斬られるかと思って可恐こわかったわ、ねえ、おしりが薬になると云うんでしょう、ですもの、危いわ。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
誰が尺を突込つッこんで見たか、髪の毛のつやが好く、中肉中丈ちゅうにくちゅうぜいで、おしりの小さい、かゝとの締った
かれ何處どこへでもべたりとすわるのでしり丸出まるだしにかかげてやつても衣物きものどろだらけにした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
僕ハ彼女ヲ俯向キニサセ、しりノ孔マデ覗イテ見タガ、臀肉ガ左右ニ盛リ上ッテイル中間ノくぼミノトコロノ白サトイッタラナカッタ。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
「なお結構だ。」とクリストフは言った。「卑怯ひきょう者めが! しりをなぐられたけりゃなぐってやる。」
と云うから、多助は紋付の着物の片肌脱ぎてしり端折はしおって、向う鉢巻を致しまして、せっせと炭を担ぎ始めました。そうすると嫁も、
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
自分の這入る蚊帳を覗くと、坊ちやんはお暑いのだと見えて、枕をはづして横の方へおあばれになつて、おしりをすつかり出してお出でになる。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
段々しりが暖まると増長して、もとより好きな酒だから幾らめろといってもそとで飲みます。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
臺所から箒を持つて來て、掃除を始めようとしたお駒は、かう言つて、箒で一つ定吉のしりをどやし付けた。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
それ程の寒さにあつても、人々は家の内に蟄して、炬燵こたつしりを暖めてゐることを許されない。
諏訪湖畔冬の生活 (新字旧仮名) / 島木赤彦(著)
驚き癖がついている馬である。そう深く入った刃ではないが、馬の悲鳴に似たいななきは非常なものであった。しりの傷口から血を撒いて暴れるのだった。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
柔順すなおなものじゃ、や、ようかしゃれたの……おおおお。)と云ってしりを動かす。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いばらむちを、しゃつの白脂しろあぶらしりに当てて石段から追落おいおとそう。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
繃帯は背より腹に巻きたる者一つ、しりおおひて足につなぎたる者一つ、都合二つあり。
明治卅三年十月十五日記事 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
「重い患者さんね。」と、雑仕婦はしりへ油紙をてがうときお庄に話しかけながら笑った。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
意志は、いななきつつ通りかかる夢想のしりに飛び乗って、それを両ひざでしめつける。
男はもう大変疲れているらしく、彼に出会うと、馬のしりの方にでも乗せてくれないかと頼んだ。
「いいえ、大丈夫ですわ。カーテンを明けてみましたら、帆村さんのおしりでしたわ。ホホホ」
赤外線男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
彼はロドルフを狡猾こうかつ漢だとし偽善の犬だとして、しり蹴立けたてて追い出した。
華奢きゃしゃな服装をして、身体の欠点を、高い肩や大きいしりを、隠そうとつとめていた。
死体は、そのほとんど右はずれに俯臥うつむけの姿勢で横たわり、右手は、背の方へじ曲げたように甲をしりの上に置き、左手は寝台から垂れ下っていた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
猿は放り出されまいとして両手で翁の寝衣ねまきしりの処のずぼんにかじり付いている。
ドナウ源流行 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
断髪の娘は、不意に、天秤棒でおしりを殴られると、もろくそこへ、ヘタってしまった。
麦の芽 (新字新仮名) / 徳永直(著)
秀吉は此の時、遙か後の山上に立ち、あれを見よ、あれを見よとばかりに指さし、しり引捲ひきまくり小躍りしたと云うから、相当に目覚しい攻撃振りだと思われる。
小田原陣 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「あゝ、よく光る太陽の下で、豚と一緒に駈け廻り、ふざけ合ひ、寝つ転がり、しりを叩き、ああおまへ豚の皮膚の色を知つてゐるかい。」と道助は調子に乗つて云つた。
静物 (新字旧仮名) / 十一谷義三郎(著)
か何かで、美濃みのから近江おうみ、こちらの桟敷にあふれてる大きなおしりを、隣から手をのばして猪口ちょくふちでコトコトと音信おとづれると
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼等は鐡鉤かぎをおろせり、その一者ひとりほか一者ひとりにいふ、汝わが彼のしりに觸るゝをねがふや、彼等答へて、然り一撃ひとうち彼にあつべしといふ
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
お庄は小僧に言いかけて、手でしりのあたりをでながら、奥の方へ行った。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
妾はロダンさんの鑑賞力を吟味するような気持で、優美に作られた妾の小さな胸、強いカーブを持ったしり、欲求に満ちた東洋女の顔にみとれながら恍惚となっていたのです。
バルザックの寝巻姿 (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)
またそのおしりの傷などもよく見ましたが実にむごたらしいものであります。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
それのみならず、もう年頃に成るから永く置いてはいけないから、相当な処へ縁付けたいと仰しゃってる、男の積りにして有ったがもう十六七に成ればしりがぶて/\して来るし
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
あとで考えると、このへんで引き返しさえしたらよかったのに、自分はいつまでも馬のしりについて、山畠を五つも六つも越えて、とうとお長の行くところまで行ったのであった。
千鳥 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
それから貸下駄をしりの下に敷き、敷島しきしまでも一本吸おうとした。
海のほとり (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
外のは随分お形装なりは結構で、出るたんびに変り、でこ/\の姿で居ても感心しない、って歩く処を見ると、せいがづんづら低かったり、おしりが大きかったりするが
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
衣装なり常着ふだんぎだからくはございませんが、なれども村方でも大尽だいじんの娘と思うこしらえ、一人付添って来たのは肩の張ったおしりの大きな下婢おんな
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
松崎が、立寄った時、カイカイカイと、ちょうど塀の内で木が入って、紺の衣服きものに、黒い帯した、円いしりが、かかとをひょい、と上げて、頭からその幕へ潜ったのを見た。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
溝のなかには馬が丸々としたおしりだけを高々とあげて死んでいた。
棺桶の花嫁 (新字新仮名) / 海野十三(著)
しりにはずみつけてスプリングぐいぐいたゆましたりしながら
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
どうやら、しりからさきへ、背後うしろ向きに入るらしい。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
リュクサンブールに着くと、マリユスは池を一周し、白鳥をながめ、それからまた、こけのために頭が黒くなりしりが片一方なくなってるある像の前に長くたたずんで、それをながめた。
お民は平手で、三つ四つ彼のしりを叩いた。それでも彼は、小豚の死骸のように転がったままでいた。そのうちに燈火がぱっと灯った。瞼を透して来る赤い光線の刺激で、おのずと眉根がよる。
次郎物語:01 第一部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
時は午後八時頃、体温は卅八度五分位、腹も背もしりも皆痛む、
煩悶 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
木の根で、すねもも、それからしりをひっかかれる。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
しりもも膝頭ひざがしらが一時に飛び上がった。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
いや! 出来た、これなら海をもぐっても濡れることではない、さあ、真直まっすぐ前途むこうへ駈け出せ、えい、と言うて、板でたれたと思った、私のしりをびたりと一つ。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
馬はスコーフレールの言ったとおり、ブーロンネー産の小さな奴で、その特質として、頭と腹とが大きく首が短く、しかも胸が開きしりが大きく、あしはやせて細く、ひづめは丈夫であった。
旅の家族とおぼしい女交りの一連が、窮窟そうにギッシリ詰まっているが、屋根の上にはチョッキ一枚になって、シガアをくゆらしている荒くれ男たちが、不行儀に、しりすねをむき出しに
火と氷のシャスタ山 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
と無理に引摺ひきずり込んだから仕方なしにひょろ/\よろけながらあがぐちへ手を突くと、しりを持って押しますから、厭々上って来ると、柳田典藏は嬉しいが満ちてはっと赤くなり
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
しり松火たいまつをつけられているように、真っ赤な傷口を持っている例の奔馬ほんばは、あれから盲滅法に駈けだして、八百八谷はっぴゃくやだにという鈴鹿の山坂を、またたく間に駈け通し
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それは読めたが、今声を懸けたばかりの、勝手口の腰障子は閉まったり、下流したながしの板敷に、どッしりしりを据えて膝の上におとがいを載せた、括猿くくりざるの見得はこれ什麽いかに
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そして広場の寂しい露天の一隅いちぐうで、その巨大な額、鼻、きば、背中の塔、大きなしり、大円柱のような四本の足などは、夜分星の輝いた空の上に、恐ろしい姿で高くそびえて浮き出していた。
「一たい金魚のおしりって何処にあるのかね。」
蜜のあわれ (新字新仮名) / 室生犀星(著)
○背痛み、しり痛み、横腹痛む。(二月三日)
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
幸子は万事上方かみがた式に気が長い方なので、仮にも女の一生の大事をそう事務的に運ぼうと云うのは乱暴なと思いもしたけれども、井谷にしりたたかれた形になって、行動の遅い彼女にしては珍しく
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
それから歯と耳と足は短きを欲し、胸と額と眉間みけんは広きを欲し、上の口と腰と足首は狭きを欲し、しりももふくらはぎは大なるを欲し、指と髪と唇は細きを欲し、乳と鼻と頭は小さきを欲す。
「どうするって、つまり身投げだよ。見ていると、一刻ひとときの間に十も二十も飛びこむことがある、そら見な、あの通り真紅まっかになっている中に、真白いものがふわりと浮いているだろう、女のしりだ」
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
その宵、彼氏のおしりのまはりに、月光が
書生さん方、おうらやましいことだ、同し配達でもお前さん達は修業金の補充たしまいに稼ぐだが、私抔わたしなどを御覧なせい、御舘おやかたへ帰つて見りや、豚小屋からしりの来さうな中に御台所みだいどころ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
矢がしりにあつまってきた。
胡氏 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
かかとしりの片膝立。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
先刻さっきも一度その(北国一)を大声でとなえて、裾短すそみじかすねを太く、しりを振って、ひょいと踊るように次のの入口を隔てた古い金屏風きんびょうぶの陰へ飛出して行ったのがこの女中らしい。
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
まへのおしり
赤い旗 (旧字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
前にもいった如く、病床ながら、俳句のみならず、和歌にも写生文にも、昼夜研究と鼓吹とに努めた末が、結核性の病毒は脊髄病となって、しりには穴が明いて、そこからも排泄物もするという次第で、いよいよ苦痛が加わると共に、堪らぬ時は号泣する
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
他の若き牝猴は嫉妬よりか嘲笑的に眺められた返報にか、他の牝猴に醜き口を突き向け、甚だしき怒声を発してそのすねや尾をき、またしりを咬むと相手またこれに返報し、姫御前ひめごぜに不似合の大立ち廻りを演ずるを酋長らえ飛ばして鎮静す。
どうかすると、古靴屋が靴底をたたくのにみ疲れて、彼の言葉に従えばしりにしびれが切れてくるようなときには、ラ・フーイエットはその甲高いきいきい声で、トルーイヨーは牛のしわがれ声のようなはっきりしないうなり声で、たがいに呼びあった。
しらべられない陶器というものは一つも存在していない、頭からしり、くすりから土、焼きのぐあいまでしらべられることは、小説を月評家が三人がかりでしらべ上げることに似ている、そのようにしても、小説という化け物はしらべ上げられない場合が、たまにあった。
陶古の女人 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
と雲の峰の下に、膚脱はだぬぎ裸体はだかの膨れた胸、おおきな乳、ふとったしりを、若い奴が、むちを振って追廻す——爪立つまだつ、走る、の、白の、もも向脛むかはぎを、刎上はねあげ、薙伏なぎふせ、ひしぐばかりに狩立てる。
瓜の涙 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「そう云って、茶屋の男が、私にことばも掛けないで、その中でも、なかんずくしりの大きな大年増を一人、こっちの場所へ送込んだ。するとまたそのおんなが、や、どッこいしょ、と掛声して、澄まして、ぬっと入って、ふわりと裾埃すそごみで前へ出て、正面充満いっぱいに陣取ったろう。」
南地心中 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
実は旦那、去年には限りません、毎年この暗闇祭には、怪しい事があるんでございますよ。ですが、それをぱっとさせた日には、忽ちお祭がさびれっちまうので、土地の者は秘し隠しにして居りますがね。昨年のはちっと念入りでございましたよ。女がね、おしりの肉を斬られたんでね。なんでも十二三人もやられたらしいんで。
怪異暗闇祭 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
すての顔色に斑点のようなあお白さが、最初はぽつぽつに現れはしたものの、次第にその斑点はそれぞれに溶け合って全面を蔽い、彼女はおしりのような蒼白い顔の女になった、それは美しいというよりも、皮膚の静まり切ったふくらがりが、自分のしたことをっとも悔いていない平坦さを見せ、その顔はかがやいているふうに見られた。