“俯臥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うつぶせ33.3%
うつふし16.7%
うつぶし16.7%
うつぷ16.7%
うつむけ16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
汚い服装なりをした一人の女乞食が俯臥うつぶせに寝てゐて、傍には、生れて満一年と経たぬ赤児が、嗄れた声を絞つて泣きながら、草の中を這廻つてゐた。
二筋の血 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
聞付て走り集りしが行燈は消て闇がりなれば狼狽うろたへ廻り漸々やう/\ともし見るに是は如何に主人喜内は朱に染て俯臥うつふしに倒れ居るにぞ皆々仰天していだき起し呼生るに暫くして喜内は息を吹き返し有し樣子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
こうお雪は嘆いて、力なさそうに溜息ためいきもらした。暫時しばらく、彼女は畳の上に俯臥うつぶしに成っていた。復たお房は泣出した。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
『馬に蹴られて、歩けねえだもん。』と、絶え入りさうに言つて、又俯臥うつぷした。
二筋の血 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
死体は、そのほとんど右はずれに俯臥うつむけの姿勢で横たわり、右手は、背の方へじ曲げたように甲をしりの上に置き、左手は寝台から垂れ下っていた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)