“俯仰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふぎょう90.5%
ふぎやう9.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
首を回らして過去を顧みるとき、私は俯仰ふぎょう天地にずる所なく、今ではいつ死んでも悔いないだけの、心の満足を得ている積りだ。
御萩と七種粥 (新字新仮名) / 河上肇(著)
それあ話してもえ。吾輩としては俯仰ふぎょう天地にじない事件で首を飛ばされたんだから、イクラ話しても構わんには構わんが、しかしだ。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
長城万里にわた荒蕪くわうぶ落日に乱るゝの所、ちやうたる征驂せいさんをとゞめて遊子天地に俯仰ふぎやうすれば、ために万巻の史書泣動し、満天の白雲つて大地を圧するの思あり。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
我身をめぐれるものは、八面皆碧色なる灝氣かうきにして、俯仰ふぎやうの間ものとして此色を帶びざるはなかりき。試みにひぢを擧ぐれば、忽ち無數の流星の身邊に飛ぶを見る。