俯仰ふぎやう)” の例文
長城万里にわた荒蕪くわうぶ落日に乱るゝの所、ちやうたる征驂せいさんをとゞめて遊子天地に俯仰ふぎやうすれば、ために万巻の史書泣動し、満天の白雲つて大地を圧するの思あり。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
我身をめぐれるものは、八面皆碧色なる灝氣かうきにして、俯仰ふぎやうの間ものとして此色を帶びざるはなかりき。試みにひぢを擧ぐれば、忽ち無數の流星の身邊に飛ぶを見る。