“うつぶし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
俯伏66.7%
打伏12.5%
伏臥8.3%
俯向4.2%
俯臥4.2%
臥俯4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
言いさま整然ちゃんとして坐り直る、怒気満面にあふれて男性の意気さかんに、また仰ぎ見ることが出来なかったのであろう、お雪は袖で顔をおおうて俯伏うつぶしになった。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「だつて、仕様が無いんですもの。」とお節は打伏うつぶしのまゝ苦しさうに答へた。
出発 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
抜足をして障子の間隙ひずみから内をのぞいてはッと顔※お勢が伏臥うつぶしになッて泣……い……て……
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
左門慌忙あわてとどめんとすれば、陰風いんぷうまなこくらみて行方ゆくへをしらず。俯向うつぶしにつまづき倒れたるままに、声を放ちて大いになげく。
こうお雪は嘆いて、力なさそうに溜息ためいきもらした。暫時しばらく、彼女は畳の上に俯臥うつぶしに成っていた。復たお房は泣出した。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
『君はまた妙なことを言ふぢやないか、誰も君のことを残酷だと言つたものは無いのに。』と丑松は臥俯うつぶしになつて答へる。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)