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徑
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こみち
ふりがな文庫
“
徑
(
こみち
)” の例文
新字:
径
レリーチェとツルビアの間のいとあらびいと
廢
(
すた
)
れし
徑
(
こみち
)
といふとも、これに
此
(
くら
)
ぶれば、
寛
(
ゆるや
)
かにして登り易き
梯子
(
はしご
)
の如し 四九—五一
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
森
(
もり
)
の
下
(
した
)
の
徑
(
こみち
)
を
行
(
ゆ
)
けば、
土
(
つち
)
濡
(
ぬ
)
れ、
落葉
(
おちば
)
濕
(
しめ
)
れり。
白張
(
しらはり
)
の
提灯
(
ちやうちん
)
に、
薄
(
うす
)
き
日影
(
ひかげ
)
さすも
物淋
(
ものさび
)
し。
苔
(
こけ
)
蒸
(
む
)
し、
樒
(
しきみ
)
枯
(
か
)
れたる
墓
(
はか
)
に、
門
(
もん
)
のみいかめしきもはかなしや。
弥次行
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
お
光
(
みつ
)
はと振り返へると、横の
徑
(
こみち
)
から
鍬
(
くは
)
を
擔
(
かつ
)
いで來た百姓に小腰を
屈
(
かゞ
)
めつゝ、物を
訊
(
き
)
いてゐたが、やがて嬉しさうな顏をして小走りに小池に追ひ付き
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
水牛の乾酪と
麪包
(
パン
)
とにて飮ものには驢の乳あり。われは快く些の食事をしたゝめしに、
馬夫
(
まご
)
は手まねして別を告げたり。さて牧者のいふやう。この
徑
(
こみち
)
を下りゆき給へ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
徑
(
こみち
)
が恰ど
蜘蛛
(
くも
)
の巣のやうになツてゐて、橋が
妄
(
むやみ
)
とある土地だから、何んでも橋も渡り違へたのか、
徑
(
こみち
)
を
曲損
(
まがりそこ
)
ねたか、此の二つに
違
(
ちがひ
)
なかツたのだが、其の時は
然
(
さ
)
うは思はず
水郷
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
▼ もっと見る
ここを以ちて
番
(
ほ
)
の
仁岐
(
ににぎ
)
の命、初めて
高千
(
たかち
)
の
巓
(
たけ
)
に
降
(
あも
)
り
八
、
神倭
(
かむやまと
)
の
天皇
(
すめらみこと
)
九
、秋津島に經歴したまひき。化熊川より出でて、天の劒を高倉に獲、生尾
徑
(
こみち
)
を
遮
(
さへ
)
きりて、大き烏吉野に導きき。
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
或
(
あるひ
)
は
地
(
ち
)
を
擇
(
えら
)
んで
之
(
これ
)
を
蹈
(
ふ
)
み、
時
(
とき
)
にして
然
(
しか
)
る
後
(
のち
)
言
(
こと
)
を
出
(
いだ
)
し、
行
(
ゆ
)
くに
(五六)
徑
(
こみち
)
に
由
(
よ
)
らず、
(五七)
公正
(
こうせい
)
に
非
(
あら
)
ざれば
憤
(
いきどほり
)
を
發
(
はつ
)
せず、
而
(
しか
)
も
禍災
(
くわさい
)
に
遇
(
あ
)
ふ
者
(
もの
)
、
勝
(
あ
)
げて
數
(
かぞ
)
ふ
可
(
べ
)
からざる
也
(
なり
)
。
余
(
よ
)
甚
(
はなは
)
だ
惑
(
まど
)
ふ。
国訳史記列伝:01 伯夷列伝第一
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
女は
起
(
お
)
きて腕釧の光で
徑
(
こみち
)
を照らして、木立の中へ入っていった。
五通
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
眼
(
ま
)
のあたり佗しげの
徑
(
こみち
)
の
壞
(
くづ
)
れ
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
うねる
徑
(
こみち
)
、こを行かばや。
新頌
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
丘
(
をか
)
の
徑
(
こみち
)
の
果
(
はて
)
にして
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
此の畑なかの
徑
(
こみち
)
を
風は草木にささやいた:01 風は草木にささやいた
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
【赦の徑】第二圈と第三圈の間にある
徑
(
こみち
)
、この下にいたれば天使額上よりP字の一を消去るなり、嫉妬の罰は淨、一四・一三三以下にいづ
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
思
(
おも
)
へば
臆病
(
おくびやう
)
の、
目
(
め
)
を
塞
(
ふさ
)
いでや
歩行
(
ある
)
きけん、
降
(
ふり
)
しきる
音
(
おと
)
は
徑
(
こみち
)
を
挾
(
さしはさ
)
む
梢
(
こずゑ
)
にざツとかぶさる
中
(
なか
)
に、
取
(
と
)
つて
食
(
く
)
はうと
梟
(
ふくろふ
)
が
鳴
(
な
)
きぬ。
森の紫陽花
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
われは山に向ふ
看者
(
みて
)
の間に
介
(
はさ
)
まりて、
推
(
お
)
されながらも、白き石垣もて仕切りたる
葡萄圃
(
ぶだうばたけ
)
の中なる
徑
(
こみち
)
を登り行きぬ。衆人は先を爭ひて、熔巖の將に到らんとする部落の方へと進めり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
久しく喘息の氣味で惱んでゐた老僧は、屡々絶え入るばかりの咳をして、里を見下ろす高い
徑
(
こみち
)
で杖に縋つて
息
(
やす
)
んでゐた。其の咳の響きが庵室まで聞えたか、破れ戸が少し開いてまた閉つた。
ごりがん
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
汝死なざる
前
(
さき
)
は誰なりしや請ふ隱さず我に告げよ、また我のかくゆきて
徑
(
こみち
)
にいたるや否やを告げて汝の言を我等の
導
(
しるべ
)
とならしめよ。 四三—四五
神曲:02 浄火
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
木
(
こ
)
の
葉
(
は
)
落
(
お
)
ち
落
(
お
)
ちて
森
(
もり
)
寂
(
しづか
)
に、
風
(
かぜ
)
留
(
や
)
むで
肅殺
(
しゆくさつ
)
の
氣
(
き
)
の
充
(
み
)
つる
處
(
ところ
)
、
枝
(
えだ
)
は
朱槍
(
しゆさう
)
を
横
(
よこた
)
へ、
薄
(
すゝき
)
は
白劍
(
はくけん
)
を
伏
(
ふ
)
せ、
徑
(
こみち
)
は
漆弓
(
しつきう
)
を
潛
(
ひそ
)
め、
霜
(
しも
)
は
鏃
(
やじり
)
を
研
(
と
)
ぐ。
峻峰
(
しゆんぽう
)
皆
(
みな
)
將軍
(
しやうぐん
)
、
磊嚴
(
らいがん
)
盡
(
こと/″\
)
く
貔貅
(
ひきう
)
たり。
月令十二態
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
麥畑の
徑
(
こみち
)
を小池が散歩してゐると、お光が
後
(
あと
)
から
隨
(
つ
)
いて來て、小池が麥の穗を拔いて
拵
(
こしら
)
へた笛を
強請
(
ねだ
)
り取り、小ひさな口に含んで吹いてみても、小池が鳴らすやうには鳴らぬので、後から/\と
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
今は
外人
(
よそびと
)
の旅館となりて、凡そこゝに來らん程のもの一人としてこれに投ぜざるはなし。夫人をば
輿
(
こし
)
に載せて
舁
(
か
)
かせ、我等はこれに隨ひて深く
巖
(
いはほ
)
に
截
(
き
)
り込みたる
徑
(
こみち
)
を進みぬ。下には清き蒼海を
瞰
(
み
)
る。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
此
(
こ
)
の
時
(
とき
)
の
旅
(
たび
)
に、
色彩
(
いろ
)
を
刻
(
きざ
)
んで
忘
(
わす
)
れないのは、
武庫川
(
むこがは
)
を
過
(
す
)
ぎた
生瀬
(
なませ
)
の
停車場
(
ていしやぢやう
)
近
(
ちか
)
く、
向
(
むか
)
う
上
(
あが
)
りの
徑
(
こみち
)
に、じり/\と
蕊
(
しん
)
に
香
(
にほひ
)
を
立
(
た
)
てて
咲揃
(
さきそろ
)
つた
眞晝
(
まひる
)
の
芍藥
(
しやくやく
)
と、
横雲
(
よこぐも
)
を
眞黒
(
まつくろ
)
に、
嶺
(
みね
)
が
颯
(
さつ
)
と
暗
(
くら
)
かつた
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
徑
部首:⼻
10画
“徑”を含む語句
捷徑
直徑
小徑
細徑
徑路
畑徑
長徑
絲徑
細徑傳
石徑
直情徑行的
畦徑
半徑
球不知徑
徑省
徑尺
幽徑
坂徑