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須
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すべか
ふりがな文庫
“
須
(
すべか
)” の例文
それには、真に児童を知ることなくして、愛の生じよう
筈
(
はず
)
がない。作家は、先ず
須
(
すべか
)
らく児童の実生活を認識しなければならぬのです。
『お話の木』を主宰するに当たりて宣言す
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
若し
直
(
ちよく
)
にして
致
(
ち
)
なく、
板
(
はん
)
にして
霊
(
れい
)
ならずんば、又是病なり。故に質を存せんと欲する者は先づ
須
(
すべか
)
らく理径明透して識量宏遠なるべし。
文芸鑑賞講座
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
第十五条
怨
(
うらみ
)
を構へ
仇
(
あだ
)
を報ずるは、野蛮の陋習にして卑劣の行為なり。恥辱を
雪
(
そそ
)
ぎ名誉を全うするには、
須
(
すべか
)
らく公明の手段を
択
(
えら
)
むべし。
修身要領
(新字旧仮名)
/
福沢諭吉
、
慶應義塾
(著)
竜樹がいうには、「仏性を見ようと思うならば、先須
レ
除
二
我慢
一
」[先ず
須
(
すべか
)
らく我慢を除くべし]。問者、「仏性は大か小か」。
日本精神史研究
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
須
(
すべか
)
らく先ずドイツ諸国に通ずる民法法典を制定し、全民族をして同一法律の下に棲息せしめ、同一の権利を享有せしめなければならない。
法窓夜話:02 法窓夜話
(新字新仮名)
/
穂積陳重
(著)
▼ もっと見る
人
須
(
すべか
)
らく心の奥の秘宮を重んずべし、之を照らかにすべし、之を直うすべし、之を白からしむべし、之を公けならしむべし。
各人心宮内の秘宮
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
突如
(
いきなり
)
噛着
(
かみつ
)
き兼ねない剣幕だったのが、
飜
(
ひるがえ
)
ってこの
慇懃
(
いんぎん
)
な態度に出たのは、人は
須
(
すべか
)
らく
渠等
(
かれら
)
に対して洋服を着るべきである。
革鞄の怪
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
太陽は有難い! 剛健強勇を生命とする快男子は、
須
(
すべか
)
らく太陽に向かって突貫し、その力ある光勢を
渾身
(
こんしん
)
に吸込む位の元気が無ければ駄目じゃ。
本州横断 癇癪徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
今日の青年は
須
(
すべか
)
らく奮闘一番して不生産的な閑事業や、さなくば投機的の暴利を
貪
(
むさぼ
)
り望むが如き悪弊を脱して盛んに新方面に活動してもらいたい。
青年の新活動方面
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
政治上の内閣制度はまた
須
(
すべか
)
らく超然内閣たらざるべからずと論ずるに至っては、その
謬
(
あやまり
)
なること余りに明白にして深く論弁するの必要はあるまい。
憲政の本義を説いてその有終の美を済すの途を論ず
(新字新仮名)
/
吉野作造
(著)
アレは
須
(
すべか
)
らく偽善琵琶会と書くべしだと思つてるんだが、それでも君、釧路みたいな田舎へ来てると、怎も退屈で退屈で仕様がないもんだからね。
菊池君
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
ケダシ
士君子
(
しくんし
)
万巻
(
ばんかん
)
ヲ読破スルモマタ
須
(
すべか
)
ラク廟堂ニ登リ
山川
(
さんせん
)
ヲ
看
(
み
)
交
(
まじわり
)
ヲ
海内
(
かいだい
)
名流ニ結ブベシ。然ル後
気局
(
ききょく
)
見解自然ニ
濶大
(
かつだい
)
ス、良友ノ
琢磨
(
たくま
)
ハ自然ニ
精進
(
せいしん
)
ス。
小説作法
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
併
(
しか
)
し、それ故破獄して浮世の風に当ろうと云うのは大丈夫として
為
(
な
)
すべからざることじゃ。男子
須
(
すべか
)
らく天命に安んず
可
(
べ
)
し。何んとそうではあるまいかな
国事犯の行方:―破獄の志士赤井景韶―
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
須
(
すべか
)
らく「日本の眼」でその内容を整理すべきである。これを成せば「世界の眼」が
瞠目
(
どうもく
)
してこれを眺めるであろう。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
「
軒冕
(
けんべん
)
(高貴の人の乗る馬車)の中におれば、山林の気味なかるべからず。
林泉
(
りんせん
)
(
田舎
(
いなか
)
の意)の下に
処
(
お
)
りては、
須
(
すべか
)
らく
廊廟
(
ろうびょう
)
(
朝廷
(
ちょうてい
)
)の
経綸
(
けいりん
)
を
懐
(
いだ
)
くを要すべし」
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
我には子汝には
曾祖父
(
そうそふ
)
なりき、汝
須
(
すべか
)
らく彼の爲にその長き勞苦をば汝の
業
(
わざ
)
によりて短うすべし 九四—九六
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
彼
自
(
みず
)
から曰く、「格物の天地造化におけるはかえって
易
(
やす
)
く、人情
世故
(
せこ
)
におけるはかえって
難
(
かた
)
し。
吾人
(
ごじん
)
は
須
(
すべか
)
らくその易き所に
狃
(
な
)
れて、その難き所に
倦
(
う
)
むべからず」
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
東は事に処し物に接する
須
(
すべか
)
らく精確詳密にすべきを云ひ、西は機に投じ縁に応ぜざれば金珠も土礫に等しきを云へるなるが、東の方の諺は詩趣無く、西のは佳意無し。
東西伊呂波短歌評釈
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
〔譯〕凡そ事を
作
(
な
)
すには、
須
(
すべか
)
らく天に
事
(
つか
)
ふるの心あるを
要
(
えう
)
すべし。人に示すの
念
(
ねん
)
あるを要せず。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
現出す 死後の座は
金菡萏
(
きんかんたん
)
を分ち 生前の手は
紫鴛鴦
(
しえんおう
)
を
繍
(
ぬ
)
ふ
月沉
(
げつちん
)
秋水珠を留める涙 花は落ちて春山土
亦
(
また
)
香ばし 非命
須
(
すべか
)
らく薄命に非ざるを知るべし 夜台長く有情郎に伴ふ
八犬伝談余
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
カキツバタでは決して無いぞと
須
(
すべか
)
らく断定すべき燕子花の名は、元来宋の時代の朱輔(桐郷の人で字は季公)という人の著わした『渓蛮叢笑』と題する書物に出ていてその文は
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
動
(
やや
)
もすれば身を政治界に投ぜんとする風ありと雖も、是れ以ての外の心得違なり、青年は
須
(
すべか
)
らく客気を抑えて先ず
大
(
おおい
)
に修養すべし、
大
(
おおい
)
に修養して
而
(
しか
)
して
後
(
のち
)
大
(
おおい
)
に為す所あるべし
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
医学者たるものは
須
(
すべか
)
らく、ペストやコレラの病原菌
穿鑿
(
せんさく
)
に力をそそぐよりも心臓を鉄の如く強くすること、否、一歩進んで鋼鉄製の人工心臓の製作に工夫をこらすべきであります。
人工心臓
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
友よ、
若
(
も
)
しも我等の仕事を容易ならしめ、最良最上の成績を挙げんとならば、
須
(
すべか
)
らく交霊会には肉体が健全円満で、感覚が敏活で、
其
(
その
)
上心が受動的である理想的な一人物を連れ来れ。
霊訓
(新字新仮名)
/
ウィリアム・ステイントン・モーゼス
(著)
編述の躰裁を整へんとせば、
須
(
すべか
)
らく筆を明治の初年に起し、福沢、西、中村等諸先生より論じ起すべきなり。しかも
斯
(
かく
)
の如くせんには材料未だ
具
(
そな
)
はらざる也。比較、
簡撰
(
かんせん
)
多少の時日を要するなり。
明治文学史
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
朕
(
ちん
)
が位を、
蔭子
(
いんし
)
将門に授く。左大臣正二位
菅原朝臣
(
すがわらのあそん
)
の霊魂に托して表せん。それ、八幡大菩薩は、八万の軍をもって、新皇将門を、助成あらん。……
須
(
すべか
)
らく三十二相の音楽を以て、これを迎え奉れ
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
欧詩に云ふ、「雪裏花開いて人未だ知らず、摘み来り相顧みて共に驚起す。
便
(
すなは
)
ち
須
(
すべか
)
らく酒を索めて花前に酔ふべし、初めて見る今年の第一枝」と。初めただ桃花に一種早く開く者あるのみと
謂
(
おも
)
ひき。
放翁鑑賞:06 その六 ――放翁絶句十三首和訳(つけたり、雑詩七首)――
(新字旧仮名)
/
河上肇
(著)
「
吾人
(
ごじん
)
は
須
(
すべか
)
らく現代を超越せざるべからず……か。
仁丹
(
じんたん
)
の広告見たいだね。
樗牛
(
ちょぎゅう
)
という人は自家広告が上手だった丈けに景色の好いところへ持って来たよ。何だか物欲しそうで一向超越していない」
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
男子が筆を取つて天下に
見
(
まみ
)
へるのならば
須
(
すべか
)
らく堂々とやるべしだ。
貝殻追放:007 愚者の鼻息
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
もって測るべからずである。
須
(
すべか
)
らく再起の計をなしたまえ
渡良瀬川
(新字新仮名)
/
大鹿卓
(著)
汝
須
(
すべか
)
らく
会
(
え
)
すべし。2540
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
君
須
(
すべか
)
らく聴取すべし
愛卿伝
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
曰く「各国の法律には、内史・外史の別がある。歴史法学は
須
(
すべか
)
らく法学中特別の一科たるべきものである」と。また曰く
法窓夜話:02 法窓夜話
(新字新仮名)
/
穂積陳重
(著)
政治にして人民一般の利福を目的とする以上、その運用は
須
(
すべか
)
らく何がいわゆる人民一般の利福なりやを最もよく知れるものがこれに当るを必要とする。
憲政の本義を説いてその有終の美を済すの途を論ず
(新字新仮名)
/
吉野作造
(著)
左れば文人の恋愛に対するや、
須
(
すべか
)
らく厳粛なる思想を
以
(
も
)
て其美妙を発揮するを
力
(
つと
)
むべく、苟くも卑野なる、
軽佻
(
けいてう
)
なる、浮薄なる心情を以て写描することなかるべし。
「歌念仏」を読みて
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
もし
樺張
(
かばばり
)
の下駄を続けようとするなら、
須
(
すべか
)
らく不用な皮を継いで用いるか、または三番手、四番手の皮を選ぶべきで、上等の
飴皮
(
あめかわ
)
の如きものを乱費してはならない。
樺細工の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
汝
須
(
すべか
)
らく汝の自負に傲慢なれ、不遜なれ、大水の声をあげて汝みづからの為に讃美し、謳歌して
可也
(
かなり
)
。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
件
(
くだん
)
の貞盛は、追捕を免れて
跼蹐
(
きよくせき
)
として道に上れる者也、公家は
須
(
すべか
)
らく捕へて其の由を
糺
(
たゞ
)
さるべきに、而もかへつて理を得るの官符を給はるとは、是尤も
矯飾
(
けうしよく
)
せらるゝ也。
平将門
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
けだし社会は個々の家よりなるものにして、良家の集合すなわち良社会なれば、徳教究竟の目的、はたして良社会を得んとするにあるか、
須
(
すべか
)
らく
本
(
もと
)
に返りて良家を作るべし。
読倫理教科書
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
これには苟くもわが日本に存するその方言を残らず採集してそれを網羅整頓し、ここにこれを一書に
纏
(
まと
)
めて
僉載
(
せんさい
)
し、
須
(
すべか
)
らく植物方言全集を完成して刊行すべき事を私は強調する。
牧野富太郎自叙伝:02 第二部 混混録
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
男子は
須
(
すべか
)
らく強かるべし、しかし強がるべからず。
外
(
そと
)
弱きがごとくして
内
(
うち
)
強かるべし。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
即ち物の占有はよろしくない、
須
(
すべか
)
らく世事を解放しなくてはならぬという考えから、少数政治を非認し、幕府を倒し、廃藩置県となり、階級制度を
止
(
や
)
め、市民平等という事になった。
東西両文明の調和を論じて帝国の将来に及ぶ
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
「
琴書
(
きんしょ
)
ハ
須
(
すべか
)
ラク
自
(
みずか
)
ラ
随
(
したが
)
ウベシ、
禄位
(
ろくい
)
用
(
も
)
ッテ何カセン——こういう境遇でございます」
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
須
(
すべか
)
らく原文の音調を呑み込んで、それを移すようにせねばならぬと、こう自分は信じたので、コンマ、ピリオドの一つをも
濫
(
みだ
)
りに棄てず、原文にコンマが三つ、ピリオドが一つあれば
余が翻訳の標準
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
人は
須
(
すべか
)
らく死を畏れざるの理を死を畏るゝの中に
自得
(
じとく
)
すべし、性に
復
(
かへ
)
るに
庶
(
ちか
)
し。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
犯罪者は
須
(
すべか
)
らく悪の影響から隔離され、高潔なる空気に浴しつつ、善霊の感化を充分に受け得られるように、工夫してやるべきである。
然
(
しか
)
るに地上の獄舎制度は、その正反対をやっている。
霊訓
(新字新仮名)
/
ウィリアム・ステイントン・モーゼス
(著)
そうして、また医師としては、そういう心は
須
(
すべか
)
らく撤回してしまいなさいと、立ち入って忠告することも出来かねます。又たとえ、忠告したところが、すなおにきいてもらえる筈がありません。
印象
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
故に我民族の法律的統一をなさんと欲せば、
須
(
すべか
)
らく先ずゼルマン民族の権利確信を統一しなければならない。
法窓夜話:02 法窓夜話
(新字新仮名)
/
穂積陳重
(著)
仕事は
須
(
すべか
)
らくその団結の上に安全な保証を置くべきなのです。協力は一人よりも、もっと大きな結果を
齎
(
もた
)
らすでしょう。それは将来の人類の理想にも適う事なのです。
民芸四十年
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
須
(
すべか
)
らく男児の如く運命を迎ふべし、然り、須らく男児の如く死すべし、国民も亦た其の天職あるなり、其の威厳あるなり、其の死後の名あるなり、其の生前の気節あるなり。
国民と思想
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
須
常用漢字
中学
部首:⾴
12画
“須”を含む語句
須臾
急須
須弥壇
必須
須弥山
恵比須
須走
須勢理毘売
須田町
須原
須佐之男命
須崎
大須
須要
須彌壇
須須許理
須崎町
泥烏須如来
須叟
須川
...