“仁丹”の読み方と例文
読み方割合
じんたん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
駿河台下するがだいしたまで散歩していた時に、とある屋根の上に明滅している仁丹じんたんの広告を見るとまた突然この同じ文字が頭の中に照らし出された。
神田を散歩して (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
歳暮せいぼ大売出しの楽隊の音、目まぐるしい仁丹じんたんの広告電燈、クリスマスを祝う杉の葉のかざり蜘蛛手くもでに張った万国国旗、飾窓かざりまどの中のサンタ・クロス
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「そりゃいかん、ちょっと待って……」と、言いもきらないうちにその男はどこかへ消えてしまったが、じきにまた戻って来て、私に仁丹じんたんをくれた。