“じんたん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
仁丹88.9%
人胆11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そりゃいかん、ちょっと待って……」と、言いもきらないうちにその男はどこかへ消えてしまったが、じきにまた戻って来て、私に仁丹じんたんをくれた。
そのおよんちゃんの間借りしている煙草屋からの帰りみち、駒形こまがたの四つ辻まで来ると、ある薬屋の上に、大きな仁丹じんたんの看板の立っているのがのあたりに見えた。
幼年時代 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
まだこの外に人胆じんたんを入れた売薬があるなどと云われているが、そうなると民俗でなくして全くの迷信となるので、省略する(春風秋雨亭主人談)。
屍体と民俗 (新字新仮名) / 中山太郎(著)
人胆じんたんがある種のやまいに奇効があるということは、漢書でも見たことがあるが、現在の自分が生きぎもを抜かれるために飼われているのだと聞かされて、馬春堂は、あっと色を失いました。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)