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鎭守
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ちんじゆ
ふりがな文庫
“
鎭守
(
ちんじゆ
)” の例文
新字:
鎮守
最早
(
もはや
)
、
最後
(
さいご
)
かと
思
(
おも
)
ふ
時
(
とき
)
に、
鎭守
(
ちんじゆ
)
の
社
(
やしろ
)
が
目
(
め
)
の
前
(
まへ
)
にあることに
心着
(
こゝろづ
)
いたのであります。
同時
(
どうじ
)
に
峰
(
みね
)
の
尖
(
とが
)
つたやうな
眞白
(
まつしろ
)
な
杉
(
すぎ
)
の
大木
(
たいぼく
)
を
見
(
み
)
ました。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
えゝ、
石
(
いし
)
の
載
(
の
)
せてあるお
家
(
うち
)
の
屋根
(
やね
)
から、
竹藪
(
たけやぶ
)
まで
見
(
み
)
えます。
馬籠
(
うまかご
)
の
村
(
むら
)
が一
目
(
め
)
に
見
(
み
)
えます。
荒町
(
あらまち
)
の
鎭守
(
ちんじゆ
)
の
杜
(
もり
)
まで
見
(
み
)
えます。
ふるさと
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
芝居小屋は
鎭守
(
ちんじゆ
)
の森の後ろ、北向の薄寒さうな空地に、
杭
(
くひ
)
を打ち、板を張り、足りないところは、
葭簾
(
よしず
)
と古い幕をめぐらして、どうやら恰好だけはつけて居りました。
銭形平次捕物控:270 転婆娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
汲
(
くみ
)
米を
炊
(
かし
)
ぎ村方大半
呼寄
(
よびよせ
)
ての
大饗應
(
おほふるまひ
)
故村の
鎭守
(
ちんじゆ
)
諏訪
(
すは
)
大明神の
神主
(
かんぬし
)
高原備前
(
たかはらびぜん
)
并びに醫師
玄伯等
(
げんぱくら
)
を上座に居て料理の
種々
(
くさ/″\
)
は
興津鯛
(
おきつだひ
)
の
吸物
(
すひもの
)
鰯
(
いわし
)
に
相良布
(
さがらめ
)
の
奴茹
(
ぬた
)
の大
鮃濱燒
(
ひらめはまやき
)
鰌
(
どぜう
)
の
鼈煑
(
すつぽんに
)
などにて
酒宴
(
さかもり
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
家名
(
いへな
)
も
何
(
なに
)
も
構
(
かま
)
はず、いま
其家
(
そこ
)
も
閉
(
し
)
めようとする一
軒
(
けん
)
の
旅籠屋
(
はたごや
)
へ
駈込
(
かけこ
)
みましたのですから、
場所
(
ばしよ
)
は
町
(
まち
)
の
目貫
(
めぬき
)
の
向
(
むき
)
へは
遠
(
とほ
)
いけれど、
鎭守
(
ちんじゆ
)
の
方
(
はう
)
へは
近
(
ちか
)
かつたのです。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
鎭守
(
ちんじゆ
)
樣の裏に、小屋掛をしてゐる芝居の見物に行き、下女のお松と二人、芝居がはねて木戸を出たことまではわかつて居るが、その時木戸に溢れた人波に
隔
(
へだ
)
てられて、姿を見失つたまゝ
銭形平次捕物控:270 転婆娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
一
匹
(
ぴき
)
飼
(
かひ
)
て
追
(
おは
)
せける故九郎兵衞も今は行處なければ條七の弟分になつて三年程
稼
(
かせ
)
ぐ中
茲
(
こゝ
)
に條七女房お
鐵
(
てつ
)
と云ふは三歳になる
娘
(
むすめ
)
お里もありながら何時しか九郎兵衞と
怪敷
(
あやしき
)
中と成しにぞ或日九郎兵衞と云合せ
土地
(
ところ
)
の
鎭守
(
ちんじゆ
)
白旗
(
しらはた
)
明神
(
みやうじん
)
の
森
(
もり
)
にて
白鳥
(
はくてう
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
……
此
(
こ
)
の
町
(
まち
)
を
離
(
はな
)
れて、
鎭守
(
ちんじゆ
)
の
宮
(
みや
)
を
拔
(
ぬ
)
けますと、いま
行
(
ゆ
)
かうとする、
志
(
こゝろざ
)
す
處
(
ところ
)
へ
着
(
つ
)
く
筈
(
はず
)
なのです。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
餘
(
あま
)
りの
嬉
(
うれ
)
しさに、
雪
(
ゆき
)
に
一度
(
いちど
)
手
(
て
)
を
支
(
つか
)
へて、
鎭守
(
ちんじゆ
)
の
方
(
はう
)
を
遙拜
(
えうはい
)
しつゝ、
建
(
たて
)
ものの、
戸
(
と
)
を
入
(
はひ
)
りました。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
或
(
あるひ
)
は
傾
(
かたむ
)
き、また
俯向
(
うつむ
)
き、さて
笛
(
ふえ
)
を
仰
(
あふ
)
いで
吹
(
ふ
)
いた、が、やがて、
來
(
き
)
た
道
(
みち
)
を
半
(
なか
)
ば、あとへ
引返
(
ひきかへ
)
した
處
(
ところ
)
で、
更
(
あらた
)
めて
乘
(
の
)
つかる
如
(
ごと
)
く
下駄
(
げた
)
を
留
(
とゞ
)
めると、
一方
(
いつぱう
)
、
鎭守
(
ちんじゆ
)
の
社
(
やしろ
)
の
前
(
まへ
)
で、ついた
杖
(
つゑ
)
を
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
後
(
のち
)
に、
村
(
むら
)
一
(
ひと
)
つ
入口
(
いりぐち
)
に
樹
(
き
)
の
繁
(
しげ
)
つた、
白木
(
しらき
)
の
宮
(
みや
)
、——
鎭守
(
ちんじゆ
)
の
社
(
やしろ
)
を
通
(
とほ
)
つた。
路傍
(
みちばた
)
に、
七八臺
(
しちはちだい
)
荷車
(
にぐるま
)
が、がた/\と
成
(
な
)
つて
下
(
お
)
り
居
(
ゐ
)
て、
一
(
ひと
)
つ
一
(
ひと
)
つ、
眞白
(
まつしろ
)
な
俵詰
(
たはらづめ
)
の
粉
(
こな
)
を
堆
(
うづたか
)
く
積
(
つ
)
んだのを
見
(
み
)
た
時
(
とき
)
は……
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
晝間
(
ひるま
)
は
納屋
(
なや
)
の
中
(
なか
)
、
鎭守
(
ちんじゆ
)
の
森
(
もり
)
、
日蔭
(
ひかげ
)
ばかりをうろつく
奴
(
やつ
)
、
夜遊
(
よあそ
)
びは
申
(
まを
)
すまでもなし。
色
(
いろ
)
が
白
(
しろ
)
いのを
大事
(
だいじ
)
がつて、
田圃
(
たんぼ
)
を
通
(
とほ
)
るにも
編笠
(
あみがさ
)
でしよなりと
遣
(
や
)
る。
炎天
(
えんてん
)
の
田
(
た
)
の
草取
(
くさとり
)
などは
思
(
おも
)
ひも
寄
(
よ
)
らない。
一席話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
其
(
そ
)
の、いま、
鎭守
(
ちんじゆ
)
の
宮
(
みや
)
から——
道
(
みち
)
を
横
(
よこ
)
ぎる、
早
(
は
)
や
巖
(
いは
)
に
水
(
みづ
)
のせかるゝ、……
音
(
おと
)
に
聞
(
き
)
く
溪河
(
たにがは
)
の
分
(
わかれ
)
を
思
(
おも
)
はせる、
流
(
ながれ
)
の
上
(
うへ
)
の
小橋
(
こばし
)
を
渡
(
わた
)
ると、
次第
(
しだい
)
に
兩側
(
りやうがは
)
に
家
(
いへ
)
が
續
(
つゞ
)
く。——
小屋
(
こや
)
が
藁屋
(
わらや
)
、
藁屋
(
わらや
)
茅屋
(
かやや
)
が
板廂
(
いたびさし
)
。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「あゝ、
彼處
(
あすこ
)
が
鎭守
(
ちんじゆ
)
だ——」
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
道
(
みち
)
は
鎭守
(
ちんじゆ
)
がめあてでした。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
鎭
部首:⾦
18画
守
常用漢字
小3
部首:⼧
6画
“鎭守”で始まる語句
鎭守府