“板廂”の読み方と例文
読み方割合
いたびさし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
老朽おいくちてジグザグになつた板廂いたびさしからは雨水がしどろに流れ落ちる、見るとのきの端に生えて居る瓦葦しのぶぐさが雨にたゝかれて、あやまつた
観画談 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「ごらんの通り荒れ果てております。荒れてなかなかやさしきは不破の関屋の板廂いたびさし、と申す本文には合い過ぎておりますが……」
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
くるわの真中に植わった柳に芽が吹き出す雪解けの時分から、くろ板廂いたびさしみぞれなどのびしょびしょ降る十一月のころまでを、お増はその家で過した。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)