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どくしや
これも、
偉い
婦人の
傳記の
通り、
著者も
讀者も
婦人だといふ
事は、
必ずしも、
他の
書物よりも
推奬すべき
理由にはなりさうもない。
讀者諸君は
未だ
御記臆だらう。
我が
弦月丸が
將に子ープルス
港を
出發せんとした
時、
何故ともなく
深く
私の
眼に
留つた
一隻の
怪の
船を。
從つて、
洲崎だの、
仲町だの、
諸入費の
懸かる
場所へは、
強ひて
御案内申さないから、
讀者は
安心をなすつてよい。
元來浪といふから
讀者は
直に
風で
起される
波を
想像せられるかも
知れないが、
寧ろ
潮の
差引といふ
方が
實際に
近い。
三十三
萬三千三百三十三
人の『
中外』の
讀者が一
齊に
僕の
頭腦の
明晰を
感嘆したんだからね。
子供は
此話には
滿足しなかつた。
大人の
讀者は
恐らくは一
層滿足しないだらう。
以上で、
吾が
敬愛する
讀者諸君は
髣髴として、
此艇の
構造と
其驚くべき
戰鬪力について、
或想像を
腦裡に
描かれたであらう。
著者は
更に
進んで
地震動の
性質を
味はひ、それによつて
震原の
位置をも
判斷することに
利用してゐるけれども、これは
一般の
讀者に
望み
得べきことでない。
どういふ
本がいゝといつても、
讀者が
其處まで
進んで
居なければ、どんな
傑作を
讀んでも、
役には
立たない。
これを
讀むものも
亦た
其心して
讀ざる
可からず、
涙香子
探偵小説の
如く
俗を
喜ばすものにてなき由を
承知して一
讀せば
自ら
妙味を
發見すべきなり、余はこの
書を
讀者に
推薦するを
憚らず
B 『
中外』の
讀者はそんなにあるのかい。
今一つ、
私は松島
海軍大佐なる
姓名を
耳にして、
忽ち
小膝をポンと
叩いたよ。
讀者諸君!
松島海軍大佐とは
誰であらう?
讀者自身、
面白いと
思へば
面白い。
詰まらないと
思へば
詰まらない。——さういふ
態度を、
無遠慮に、
押し
進めて
行くのである。さうすると、その
讀者の
能力次第に、
必ず
進歩があると
思ふ。
火山毛の
成因は
一應説明を
要する。
讀者は
化學又は
物理學の
實驗に
於て、
硝子管を
融かしながら
急に
引きちぎると、
管の
端が
細い
絲を
引くことを
實驗せられたことがあるであらう。
マウナ・ロアは
四千百九十四米の
高さを
有つてをり、わが
國の
富士山よりも
四百米以上高いから、
讀者はその
山容として
富士形の
圓錐形を
想像せられるであらうが、
實は
左にあらず
讀者は
餅を
燒かれるとき、これに
類似した
現象を
觀察されることがあるであらう。