忽ち心を躍らすばかり暖な日の色に染まつてゐる蜜柑が凡そ五つ六つ、汽車を見送つた子供たちの上へばらばらと空から降つて来た。
節子は仏壇のところから蜜柑を二つ取出して来て、一つを繁の手に握らせ、もう一つの黄色いやつを針医の娘の前へ持って行った。
見世物小屋のあとには、紙くづや蜜柑の皮がちらばつてゐるきりでした。あののぞき眼鏡の女の子は、どこへ行つたことでせう。
“蜜柑”の意味
“蜜柑(ウンシュウミカン)”の解説
ウンシュウミカン(温州蜜柑、学名: Citrus unshiu)は、ミカン科の常緑低木またはその果実のこと。鹿児島県が原産とされる柑橘類の一種。さまざまな栽培品種があり、産地によりブランド名がある。果実が食用にされ、種がなくオレンジよりも淡泊な味わいがある。
(出典:Wikipedia)
(出典:Wikipedia)