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ばんめ
三
番目には
露國文豪トルストイ
伯傑作「
千古の
雪」と
云ふのと、バンカラ
喜劇小辰大一座と
云ふのが、
赤地に
白で
染め
拔いてあつた。
其後、
表面採集、
或は
小發掘に
來た
人は、
少くあるまいが、
正式の
發掘に
掛るのは
我々が三
番目に
當るのだ。
六
号室の
第五
番目は、
元来郵便局とやらに
勤めた
男で、
気の
善いような、
少し
狡猾いような、
脊の
低い、
瘠せたブロンジンの、
利発らしい
瞭然とした
愉快な
眼付
千代ちやん
鳥渡見玉へ
右から二
番目のを。ハア彼の紅
梅がいゝ
事ねへと
余念なく
眺め
入りし
後より。
五
番目の
鹿がまたそろりそろりと
進んで
行きました。この
鹿はよほどおどけもののやうでした。
身元は
長谷部某と
呼ぶ
出入りの
徒士の、たしか二
番目の
娘だったかと
覚えて
居ります。
四人まで
投げ
倒したが、
第五
番目にのつそりと
現はれて
來た
露西亞の
陸軍士官、
身の
丈け六
尺に
近く
阿修羅王の
荒れたるやうな
男、
力任せに
私の
兩腕を
握つて
一振に
振り
飛ばさんず
勢
其箪笥の二
番目の
抽斗から
喰出してゐるのは、
小豆色の
友染縮緬の
背負揚の
端で、
其の
見える
部分に、
鉄扇花でゞもあらうか、キザ/″\の
花の
図案化された
模様が
見えて、
其が
目につくと
このとき
鹿はみな
首を
垂れてゐましたが、六
番目がにはかに
首をりんとあげてうたひました。
御米は
歩き/\、
着物を
着換える
時、
箪笥を
開けたら、
思はず一
番目の
抽出の
底に
仕舞つてあつた、
新らしい
位牌に
手が
觸れた
事を
思ひつゞけて、とう/\ある
易者の
門を
潛つた。
今の
世の
方々には
守刀などと
申しても、
或は
頭に
力強く
響かぬかも
存じませぬが、
私どもの
時代には、
守刀はつまり
女の
魂、
自分の
生命から二
番目の
大切な
品物だったのでございます。
六
號室の
第五
番目は、
元來郵便局とやらに
勤めた
男で、
氣の
善いやうな、
少し
狡猾いやうな、
脊の
低い、
瘠せたブロンヂンの、
利發らしい
瞭然とした
愉快な
眼付、
些と
見ると
恰で
正氣のやうである。
頭の
上には
廣告が
一面に
枠に
嵌めて
掛けてあつた。
宗助は
平生これにさへ
氣が
付かなかつた。
何心なしに一
番目のを
讀んで
見ると、
引越は
容易に
出來ますと
云ふ
移轉會社の
引札であつた。
五
番目の
鹿がひくく
首を
垂れて、もうつぶやくやうにうたひだしてゐました。