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げん
ふりがな文庫
“
元
(
げん
)” の例文
明
(
みん
)
代も
元
(
げん
)
の後を
亨
(
う
)
けて、小説戯曲類は盛んに出て居ります。小説では
西遊記
(
さいゆうき
)
、
金瓶梅
(
きんぺいばい
)
のたぐいは、どなたもよく御承知でございます。
中国怪奇小説集:13 輟耕録(明)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
元
(
げん
)
の末には天下大いに乱れて、一時は群雄割拠の時代を現出したが、そのうちで
方谷孫
(
ほうこくそん
)
というのは
浙東
(
せきとう
)
の地方を占領していた。
世界怪談名作集:18 牡丹灯記
(新字新仮名)
/
瞿佑
(著)
隣邦の中国では、
大同
(
だいどう
)
に兵乱があり、
遼東
(
りょうとう
)
が騒いだりしていたが、
元
(
げん
)
の国号を
革
(
あらた
)
めて
明
(
みん
)
としてから、
朱氏
(
しゅし
)
数百年の治世はまだ
揺
(
ゆる
)
ぎもしなかった。
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
中將は南洲の
元
(
げん
)
を
視
(
み
)
て曰ふ、
惜
(
を
)
しいかな、天下の一勇將を失へりと、
流涕
(
りうてい
)
すること之を久しうせり。
噫
(
あゝ
)
公私情盡せり。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
かの
宋
(
そう
)
朝が絶対平和主義を持して北方の強たる
金
(
きん
)
及び
元
(
げん
)
に苦しめられ、
胡澹庵
(
こたんあん
)
をして
慷慨
(
こうがい
)
のあまり、
秦檜
(
しんかい
)
、
王倫
(
おうりん
)
斬るべしと絶叫せしめた上奏文を見ても
世界平和の趨勢
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
▼ もっと見る
淇園は人の皆知る所なれば
姑
(
しばら
)
く置く。文台、名は
元
(
げん
)
、
字
(
あざな
)
は
子長
(
しちやう
)
、伊賀の人である。渉筆に霞亭の自記と、
韓凹巷
(
かんあふこう
)
の文とがあつて、此人の事が
悉
(
つく
)
してある。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
そして、月々きまつてもらふお小
遣
(
つか
)
ひを
少
(
すこ
)
しづゝ
郵便
(
ゆうびん
)
貯
(
ちよ
)
金にし
初
(
はじ
)
め、いつも
祖
(
そ
)
母がくれるお中
元
(
げん
)
お歳
暮
(
ぼ
)
の金も今までのやうに
無駄
(
むた
)
には
使
(
つか
)
はないことにした。
写真と思ひ出:――私の写真修行――
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
文貞は
即
(
すなわ
)
ち
秉忠
(
へいちゅう
)
にして、
袁珙
(
えんこう
)
の評せしが如く、道衍の
燕
(
えん
)
に
於
(
お
)
けるは、秉忠の
元
(
げん
)
に於けるが如く、其の
初
(
はじめ
)
の僧たる、其の世に立って功を成せる、皆
相
(
あい
)
肖
(
に
)
たり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
また、
元
(
げん
)
の時代のかの地の三弦一名コフジ、一名コフシ、一名クヮフシ、一名コハシなど称するものと関係があるような、またないようなことも書いてある。
日本楽器の名称
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
探偵小説は、エドガー・アラン・ポーに始まると思われているが、中国には早くも
元
(
げん
)
代に『
棠蔭
(
とういん
)
比事』があり、日本には三百年前の井原西鶴に『桜蔭比事』がある。
随筆銭形平次:17 捕物小説というもの
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
元
(
げん
)
の末に
方国珍
(
ほうこくちん
)
と云う者が
浙東
(
せっとう
)
の地に割拠すると、
毎年
(
まいねん
)
正月十五日の
上元
(
じょうげん
)
の
夜
(
よ
)
から五日間、
明州
(
みんしゅう
)
で燈籠を
点
(
つ
)
けさしたので、
城内
(
じょうない
)
の者はそれを
観
(
み
)
て一晩中遊び戯れた。
牡丹灯籠 牡丹灯記
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
どうして、こんなところへ、こんな作物が舞い込んだかと思われるほど、支那の
元
(
げん
)
明
(
みん
)
あたりの名家へ持って行きたい軸物も、時おり現われて来ることに感心しました。
大菩薩峠:31 勿来の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
横と縦と高さとがある世界が三次元の世界だと分っていますが、もう一つの
元
(
げん
)
は何だか、さっぱり分りませんね。それは時間をいうのだと説いている人もありますね。
ふしぎ国探検
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そして、今はまたこの像は
未曾有
(
みぞう
)
の国難を見ているのだ。
元
(
げん
)
兵が九州を犯した国難も知っていれば、法華堂の
執金剛神
(
しつこんごうしん
)
が
蜂
(
はち
)
になって救いに出たという
将門
(
まさかど
)
の乱も知っている。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
支那
(
しな
)
では
北京
(
ペキン
)
政府が二十万
元
(
げん
)
を支出して送金して来た外、これまで米殻輸出を禁じていたのを、とくに日本のために、その禁令をといたり、全国の
海関税
(
かいかんぜい
)
を今後一か年間一割ひき上げて
大震火災記
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
いつでも坊ばと云う——元禄が濡れたのを見て「
元
(
げん
)
どこがべたい」と云って泣き出した。元禄が冷たくては大変だから、御三が台所から飛び出して来て、雑巾を取上げて着物を
拭
(
ふ
)
いてやる。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
元
(
げん
)
の
李※
(
りかん
)
、
文湖州
(
ぶんこしう
)
の竹を見る数十
幅
(
ふく
)
、
悉
(
ことごとく
)
意に満たず。
東坡
(
とうば
)
山谷等
(
さんこくら
)
の評を読むも
亦
(
また
)
思ふらく、その交親に
私
(
わたくし
)
するならんと。
偶
(
たまたま
)
友人
王子慶
(
わうしけい
)
と遇ひ、
話次
(
わじ
)
文湖州の竹に及ぶ。子慶
曰
(
いはく
)
、君
未
(
いまだ
)
真蹟を見ざるのみ。
骨董羹:―寿陵余子の仮名のもとに筆を執れる戯文―
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
各時代の歴史はそれぞれの偉大な王侯や、英雄を有ち、また重く強い民衆をひかえているのであります。
周
(
しゅう
)
や
秦
(
しん
)
や漢や
六朝
(
りくちょう
)
、つづいて
唐
(
とう
)
宋
(
そう
)
元
(
げん
)
、
明
(
みん
)
清
(
しん
)
の各時代は、それぞれ巨大な歴史を有って居ります。
北支の民芸(放送講演)
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
一個五十
元
(
げん
)
の卵が一躍六百元にはね上ったそうである。
立春の卵
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
世界呑吐の
元
(
げん
)
の野望
新頌
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
元
(
げん
)
の大軍
未刊童謡
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
元
(
げん
)
の末には天下大いに乱れて、一時は群雄割拠の時代を現じましたが、そのうちで
方谷孫
(
ほうこくそん
)
というのは
浙東
(
せっとう
)
の地方を占領していました。
中国怪奇小説集:14 剪灯新話(明)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
こんどは細ながい
筥
(
はこ
)
からこれも
元
(
げん
)
の舶載らしい水墨画を解き出して、壁にかけ、脇息に
倚
(
よ
)
って、ながめ入った。
私本太平記:06 八荒帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
且つ
元
(
げん
)
の
裔
(
えい
)
の
猶
(
なお
)
存して、時に
塞下
(
さいか
)
に出没するを以て、辺に接せる諸王をして、
国中
(
こくちゅう
)
に専制し、三護衛の
重兵
(
ちょうへい
)
を擁するを得せしめ、将を
遣
(
や
)
りて諸路の兵を
徴
(
め
)
すにも
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
いわゆる支那北部の旧族、いわゆる支那の歴史あって以来
周狄
(
しゅうてき
)
の後に
匈奴
(
きょうど
)
となり、それから種々の変遷を経て
遼
(
りょう
)
、
金
(
きん
)
、また
元
(
げん
)
となり、ついに
愛新覚羅
(
あいしんかくら
)
氏が起った。
東亜の平和を論ず
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
私は、非常袋の中へ手を入れて、五千
元
(
げん
)
の
法幣
(
ほうへい
)
を
掴
(
つか
)
みだした。それをそっと、役人に握らせると
今昔ばなし抱合兵団:――金博士シリーズ・4――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「この床の間ぢやよ、——見事な大幅での、
元
(
げん
)
時代のものにしては大した
損傷
(
いたみ
)
もなく、目の覺めるやうな
極彩色
(
ごくさいしよく
)
ぢや。五人の
唐子
(
からこ
)
が
牡丹
(
ぼたん
)
の咲き亂れる庭で、遊んでゐる圖ぢや」
銭形平次捕物控:226 名画紛失
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
これは
元
(
げん
)
の
成宗
(
せいそう
)
の
大徳
(
だいとく
)
十一年
梅渓
(
ばいけい
)
書院の刊本を以て底本としたものである。
尋
(
つ
)
いで手に
入
(
い
)
ったのが『千金要方』の宋版である。これは毎巻
金沢文庫
(
かなざわぶんこ
)
の印があって、
北条顕時
(
ほうじょうあきとき
)
の旧蔵本である。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
文政の
元
(
げん
)
、十一月
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
そういうわけで、
身代
(
しんだい
)
もだんだんに衰えて来ましたので、
元
(
げん
)
の
天暦
(
てんれき
)
年間、李は自分の郷里を立ち
退
(
の
)
いて、桂州へ行きました。
中国怪奇小説集:14 剪灯新話(明)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
元
(
げん
)
の
忽必烈
(
フビライ
)
が数度の使節を派遣し、これに次ぐに数十万の軍兵を以てしたのは、
強
(
あなが
)
ち彼の功名心から出たのでなく、また蓬莱を求めて神仙に会せんと望んだのであろう。
日本の文明
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
復
(
また
)
密奏して曰く、燕王は智慮人に過ぐ、而して其の拠る所の
北平
(
ほくへい
)
は、形勝の地にして、
士馬
(
しば
)
精強に、
金
(
きん
)
元
(
げん
)
の由って興るところなり、今
宜
(
よろ
)
しく
封
(
ほう
)
を
南昌
(
なんしょう
)
に
徒
(
うつ
)
したもうべし。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
つまり
元
(
げん
)
との交易を官営して、その利益で、一切の工事をまかなうというものだった。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あはは、あの味のわるいウィスキーが一壜五百
元
(
げん
)
とは、べら棒な値段じゃ。その昔、
重慶相場
(
じゅうけいそうば
)
というのがあったがその上をいく
暴価
(
ぼうか
)
じゃ。同じ五百元でも、こっちのペパミントがいい。
毒瓦斯発明官:――金博士シリーズ・5――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「おみくじだよ、
元
(
げん
)
三
大師
(
だいし
)
の有難い御神籤さ。六十三番の
凶
(
きよう
)
」
銭形平次捕物控:073 黒い巾着
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「あれが
真実
(
ほんとう
)
の掘出物と云うのだろう。僕も県史や飛騨誌などを調査した結果、飛騨判官朝高という人物の伝記も大抵判った。𤢖は
愈
(
いよい
)
よ
元
(
げん
)
の蒙古に疑い無しだ。」
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
また、
新定
(
しんてい
)
というものがあるが、それは
下
(
くだ
)
って
元
(
げん
)
の頃に出来たもので、ほんとの定窯ではない。
骨董
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
書画骨董がすきと知ればあらそって
宋
(
そう
)
元
(
げん
)
の名品だの、
雨過天晴
(
うかてんせい
)
の佳品やらを。
私本太平記:13 黒白帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「もう一つ
元
(
げん
)
をふやせばいいことが分っています。三を四に考えればいいのです。それはかんたんですが、さて一つふやす元は、どんなものにしたらいいかと考えると、分らなくなりますね」
ふしぎ国探検
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
窟の内に彫ってあった
文字
(
もんじ
)
は
正
(
まさ
)
しく蒙古の字で、自分等は
元
(
げん
)
の
民
(
たみ
)
であるが捕われて
此
(
この
)
国に
来
(
きた
)
った。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
元
(
げん
)
の大徳二年の春、潮が
塩官
(
えんかん
)
州をおかして、氾濫すること百余里、その損害は実におびただしく、潮は城市にせまって久しく退かないので、土地の有力者は前にいった宋代の例を引いて
中国怪奇小説集:12 続夷堅志・其他(金・元)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
今から六百余年
前
(
ぜん
)
の
弘安年中
(
こうあんねんじゅう
)
に、
元
(
げん
)
の
蒙古
(
もうこ
)
の
大軍
(
だいぐん
)
が我が九州に襲って来た。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
元
(
げん
)
の至元年間の或る夜である。一人の盗賊が浙省の
丞相府
(
じょうしょうふ
)
に忍び込んだ。
中国怪奇小説集:13 輟耕録(明)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
姚忠粛
(
ちょうちゅうしゅく
)
は
元
(
げん
)
の
至元
(
しげん
)
二十年に
遼東
(
りょうとう
)
の
按察使
(
あんさつし
)
となった。
中国怪奇小説集:13 輟耕録(明)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
わたくしは
金
(
きん
)
・
元
(
げん
)
を割り当てられました。
中国怪奇小説集:12 続夷堅志・其他(金・元)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“元”の意味
《名詞》
(もと)物事の最初の部分、また、その底層にある本質的なもの。
(ゲン)ある集合を構成する個々の要素。
《固有名詞》
(ゲン)1271年から1368年まで中国とモンゴル高原を中心とした領域を支配し、その後は北へ逃れ、遊牧政権としては最終的には1635年まで存続したモンゴル人王朝。
(出典:Wiktionary)
元
常用漢字
小2
部首:⼉
4画
“元”を含む語句
元来
元結
元來
元治
元興寺
元明
文七元結
元気
根元
元金
元締
元亨釈書
心元
元朝
胸元
元暦
還元
莢隠元
大元
次元
...