“秦檜”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しんかい50.0%
しんくわい50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かのそう朝が絶対平和主義を持して北方の強たるきん及びげんに苦しめられ、胡澹庵こたんあんをして慷慨こうがいのあまり、秦檜しんかい王倫おうりん斬るべしと絶叫せしめた上奏文を見ても
世界平和の趨勢 (新字新仮名) / 大隈重信(著)
あれは宋の秦檜しんかいさ、忠良を害し、君を欺き、国を滅したから、こんな重罪を受けておる、他の者も皆国を誤ったもので、この者どもは、国の命があらたまるたびに、引出して、毒蛇に肉をまし
令狐生冥夢録 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
この劇は太虚及び龔芝麓ろうしろく賊に降り、後に清朝の兵入るを聞くや、急に逃れて杭州に至り、追兵の至るに驚いて、岳飛がくひ墓前、鉄鋳の秦檜しんくわい夫人の跨下こかかくる、たまたまこの鉄像の月事げつじに値ひ
八宝飯 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
現に開国を説く人を憎む情の背後には、秦檜しんくわいのやうな歴史上の人物を憎む情がひそんでゐたのである。鹿太は早く大きくなりたいと願ふと同時に、早く大きくなつて正義の人になりたいと願つた。
津下四郎左衛門 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)