“秦皮樹”の読み方と例文
読み方割合
とねりこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女は藍いろの湖のような眼を持って、野の秦皮樹とねりこの赤銅いろの実のように赤い髪をながく房々と垂らして、クリームのように肌しろい女であった。
御師匠様、此長い間の断食と、日が暮れてから秦皮樹とねりこの杖で、山の中や、榛と檞との中に住む物を御招きになる戒行とは、あなたの御力には及ばない事でござります。
私は郵便局のとなりの小さな毛皮店で、もう店をしめるといふものだから、なんといふことなしに、つい栗鼠の毛皮を一枚と、秦皮樹とねりこのステッキを買つてしまひました。
匈奴の森など (旧字旧仮名) / 堀辰雄(著)