“筥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はこ60.6%
ばこ39.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
少女は、硫黄いおうを採るために来たのだろう。が、硫黄を入れるはこをそばへ置き捨てたまま、いつまでも俊寛が鰤を釣り上げるのを見ている。
俊寛 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
ひも売り、花売り、ちまき売りなど、はこかごを、髪の上に、乗せていた。女たちが、物を頭へのせて歩く習慣は、見なれていた。
ホントウにこの家の案内を知っているらしく、突当りの薬戸棚の硝子ガラス戸を開いて、旧式の黒柿製の秘薬ばこを取出して調薬棚の上に置いた。
笑う唖女 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
いつの間に整えておいたのか、お菊ちゃんは、自分の箪笥たんすから、三人のあわせや帯や肌着などを、みだればこへ入れて、自分で風呂場へ持って行った。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)