レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス (新字新仮名) / ヴィクトル・ユゴー(著)
ジャン・クリストフ:11 第九巻 燃ゆる荊 (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
独本土上陸作戦:――金博士シリーズ・3―― (新字新仮名) / 海野十三(著)
ウィリアム・ウィルスン (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
「隠居のところで、御馳走になって、久しぶりで酩酊の有様、少し休ませてもらおうかな」
大菩薩峠:21 無明の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
罪と罰 (新字新仮名) / フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー(著)
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録 (旧字旧仮名) / 秋月種樹、佐藤一斎(著)
見受ける処がよほど酩酊のようじゃが内には女房も待っちょるだろうから早う帰ってはどじゃろうかい。有り難うございます。………世の中に何が有難いッてお廻りさん位有難い者はないよ。
「貴方、酔ってるのね、泊って行くといいわ……」田部は泊って行くといいと云われて、ふっと火箸を持った手を離した。ひどく酩酊したかっこうで、田部はよろめきながら厠へ立って行った。
およそ酩酊には、黒い幻覚と白い幻覚とがある。葡萄酒は白い幻覚である。グランテールは勇敢な夢食家であった。
レ・ミゼラブル:07 第四部 叙情詩と叙事詩 プリューメ街の恋歌とサン・ドゥニ街の戦歌 (新字新仮名) / ヴィクトル・ユゴー(著)
彼らはたちまちのうちに、言論の酩酊から落胆へ落ち込んでいた。彼らは非常に大きな幻影をいだいていた。しかしそれは何にも立脚していない幻影だった。
ジャン・クリストフ:11 第九巻 燃ゆる荊 (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
カラマゾフの兄弟:01 上 (新字新仮名) / フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー(著)
追いつめられてなるにしてもすでに夢に酩酊しているか、いずれかであろうが、男子の多くが最後の瞬間まで生きたい才覚と苦闘する率が多いのに比べて覚悟を決した女子の多くが雑念なく
安吾史譚:01 天草四郎 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
実際、彼らがもし分別心を失うくらいにまで酩酊していなかったなら、自分たちのいる場所の恐ろしさのために、よろめく足取りも麻痺してしまったに違いない。空気は冷たくて霧深かった。
ペスト王:寓意を含める物語 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
「いや、戸惑いはいたさぬ、御簾の間を所望で来た身じゃ、酩酊はしたが待ち人が遅い——ああ酔った、酔った、こんな酔ったことは珍しい、生れて以来だ、まさに前後も知らぬ泥酔状態だわい」
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)