茶屋ちやゝ)” の例文
不好いやところへいや/\ながらかけてくのかとあやしまるゝばかり不承無承ふしようぶしようにプラツトホームをて、紅帽あかばう案内あんないされてかく茶屋ちやゝはひつた。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
わしいまはなし序開じよびらきをした飛騨ひだ山越やまごえつたときの、ふもと茶屋ちやゝで一しよになつた富山とやま売薬ばいやくといふやつあ、けたいのわるい、ねぢ/\したいや壮佼わかいもので。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
茶屋ちやゝ廻女まわし雪駄せつたのおとにひゞかよへる歌舞音曲かぶおんぎよくうかれうかれて入込いりこひとなに目當めあて言問ことゝはゞ、あかゑり赭熊しやぐま裲襠うちかけすそながく、につとわら口元くちもともと
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
成程なるほど三途川さんづのかは鉄橋てつけうかゝるなどゝふのはえらいもので。民「えらいなんて、地獄ぢごくひらけた事を貴方あなたにお目にかけたいくらゐのものです、かく彼処あすこ茶屋ちやゝりますかららツしやい。 ...
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
茶屋ちやゝうらゆく土手下どてした細道ほそみちおちかゝるやうな三あほいでけば、仲之町藝者なかのてうげいしやえたるうでに、きみなさけ假寐かりねとこにとなにならぬ一ふしあわれもふか
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
づこれからたうげかゝらうといふの、朝早あさはやく、もつとせんとまりはものゝ三ぐらゐにはつてたので、すゞしうちに六ばかり、茶屋ちやゝまでのしたのぢやが、朝晴あさばれでぢり/\あついわ。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
はいもと彼等あすこで六だうせんを取つて、どうやらうやらくらしてりましたが、今度こんど此処こゝ停車場ステンシヨン出来できるについて、茶屋ちやゝを出したらからうといふ人のすゝめにまかせて、茶屋ちやゝを始めましたが
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
半時間はんじかん以上いじやうたねば人車じんしやないといて茶屋ちやゝあが今度こんどおほぴらで一ぽんめいじて空腹くうふく刺身さしみすこしばかりれてたが、惡酒わるざけなるがゆゑのみならず元來ぐわんらい以上いじやうねつある病人びやうにん甘味うまからうはずがない。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
家政學かせいがくのいくたてもまなびしは學校がくかうにてばかり、まことあけくれみゝりしはいたかぬのきやく風説うはさ仕着しき夜具やぐ茶屋ちやゝへのゆきわたり、派手はで美事みごとに、かなはぬはすぼらしく
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ごふ権衡はかりは公園にお茶屋ちやゝりまして、其処そこ据付すゑつけてりますが、みなさんがぼく地獄ぢごくてから体量えたなどゝつてよろこんでります、浄玻璃じやうはりの鏡は、ストウブをきますうへかざつてあります
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
去年きよねん向島むかふじま花見はなみとき女房にようぼうづくりして丸髷まるまげつて朋輩ほうばいともあそびあるきしに土手どて茶屋ちやゝであのつて、これ/\とこゑをかけしにさへわたしわかなりしにあきれて、おつかさんでござりますかとおどろきし樣子やうす
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)