-
トップ
>
-
ちやゝ
茶屋が
廻女の
雪駄のおとに
響き
通へる
歌舞音曲うかれうかれて
入込む
人の
何を
目當と
言問はゞ、
赤ゑり
赭熊に
裲襠の
裾ながく、につと
笑ふ
口元目もと
成程、
三途川は
鉄橋が
架るなどゝ
云ふのはえらいもので。民「えらいなんて、
地獄の
開けた事を
貴方にお目にかけたい
位のものです、
兎も
角彼処に
茶屋が
有りますから
入らツしやい。 ...
鹽尻の
茶店の爐に暖まり
温飩掻込みながら是よりなら井まで馬車一輛雇ふ掛合を始む
直段忽ち出來たれど馬車を引來らず遲し/\と
度々の催促に馬車屋にては
頓てコチ/\と
破れ馬車を