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感歎
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かんたん
ふりがな文庫
“
感歎
(
かんたん
)” の例文
北風
(
きたかぜ
)
は、かつて、
雪
(
ゆき
)
を
家来
(
けらい
)
にして、
野原
(
のはら
)
を
駈
(
か
)
けていた
時分
(
じぶん
)
、一
本
(
ぽん
)
の
棒
(
ぼう
)
の
上
(
うえ
)
に、うぐいすがとまっていて、
北風
(
きたかぜ
)
を
見
(
み
)
て、さも
感歎
(
かんたん
)
しながら
風と木 からすときつね
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
辞世の歌の「限りあれば吹かねど花は散るものを心短き春の山風」の一章は誰しも
感歎
(
かんたん
)
するが実に
幽婉
(
ゆうえん
)
雅麗で、時や
祐
(
たす
)
けず、天
吾
(
われ
)
を
亡
(
うしな
)
う
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
と
御年紀
(
おんとし
)
十五の
若君
(
わかぎみ
)
が
御戒
(
おんいましめ
)
の
理
(
ことわり
)
に、
一統
(
いつとう
)
感歎
(
かんたん
)
の
額
(
ひたひ
)
を
下
(
さ
)
げ、
高
(
たか
)
き
咳
(
しはぶき
)
する
者
(
もの
)
無
(
な
)
く、さしもの
廣室
(
ひろま
)
も
蕭條
(
せうでう
)
たり。
十万石
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
博士の説明をうけて、僕は
感歎
(
かんたん
)
のあまり、首を前にふるばかりだった。博士は尚も言葉を継ぎ
宇宙尖兵
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
これが再現を期すべく発奮した翁の愛美心と勇猛心と時流を
厭
(
あ
)
きたらずとする努力には、さすが前山翁であると、私もその企図的精神に
感歎
(
かんたん
)
し、賞賛
措
(
お
)
く
能
(
あた
)
わざる一人ではあるが
素人製陶本窯を築くべからず:――製陶上についてかつて前山久吉さんを激怒せしめた私のあやまち――
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
▼ もっと見る
きょう
或
(
あ
)
るひとの実に偉大な
書翰
(
しょかん
)
に接し、上には上があるものだと、つくづく
感歎
(
かんたん
)
して、世の中には、こんなばかげた手紙を書くおかたもあるのだから、僕の君に送る手紙などは
パンドラの匣
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
窃
(
ひそ
)
かに人夫等の
相談
(
さうだん
)
するを聞けば皆
感歎
(
かんたん
)
し曰く、之れ
文珠
(
もんじゆ
)
菩薩の恩恵にして、世人未知の菩薩が探検一行によりて、世に
顕
(
あら
)
はれ出でんと欲するの
志
(
こころざし
)
は、一行をして日々晴天に
逢
(
あ
)
はしめ
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
私
(
わたくし
)
はどこに一
点
(
てん
)
の
申分
(
もうしぶん
)
なき、
四辺
(
あたり
)
の
清浄
(
せいじょう
)
な
景色
(
けしき
)
に
見惚
(
みと
)
れて、
覚
(
おぼ
)
えず
感歎
(
かんたん
)
の
声
(
こえ
)
を
放
(
はな
)
ちましたが、しかしとりわけ
私
(
わたくし
)
を
驚
(
おどろ
)
かせたのは、
瀑壺
(
たきつぼ
)
から四五
間
(
けん
)
ほど
隔
(
へだ
)
てた、とある
平坦
(
たいら
)
な
崖地
(
がけち
)
の
上
(
うえ
)
に
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
聴衆の中でも、そこここに
感歎
(
かんたん
)
の声がもれる。弁士は得意げにあたりを見廻し
ハビアン説法
(新字旧仮名)
/
神西清
(著)
「素敵だなア!」何となく
感歎
(
かんたん
)
してしまえる
静寂
(
せいじゃく
)
であった。
魚の序文
(新字新仮名)
/
林芙美子
(著)
彼は、
感歎
(
かんたん
)
して独り言をいった。
食魔
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
ヤ、こりゃ偉い物だぞ、今の年歯で斯様では、と
感歎
(
かんたん
)
して、
畏
(
おそ
)
るべし、畏るべし、此児の行末は百万にも将たるに至ろう、と云ったという。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
彼
(
かれ
)
は、
雨
(
あめ
)
と
風
(
かぜ
)
の
荒
(
あ
)
れ
狂
(
くる
)
う
渺茫
(
びょうぼう
)
たる
海原
(
うなばら
)
を
想像
(
そうぞう
)
して
感歎
(
かんたん
)
の
声
(
こえ
)
を
放
(
はな
)
ちました。
龍夫
(
たつお
)
の
父親
(
ちちおや
)
は、
南洋
(
なんよう
)
の
会社
(
かいしゃ
)
に
勤
(
つと
)
めていて、その
地
(
ち
)
で
病死
(
びょうし
)
したのです。
台風の子
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
ただわずかばかり、それがおくれたというだけで、ちゃんと三人も連れてお帰りになったのですから、さすがは王子さまであると、臣下一同は
感歎
(
かんたん
)
申し上げているしだいでございます。
海底大陸
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「なるほど、たいしたものだ。これは、
人間
(
にんげん
)
のしわざでない。」と、
深
(
ふか
)
く
感歎
(
かんたん
)
して、
乙
(
おつ
)
は、
東
(
ひがし
)
の
都
(
みやこ
)
へもどりました。
二人の軽業師
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
蜂矢探偵は、思わず
感歎
(
かんたん
)
の声を発した。そうなんだ。大爆発のときに、それ位の巨大な力が出ることは予想のできることだった。それでそうなることを、どうして気がつかなかったのであろう。
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「
魔物
(
まもの
)
だと
思
(
おも
)
って、
人間
(
にんげん
)
を
殺
(
ころ
)
してしまったら、たいへんだからね。」と、
正
(
しょう
)
ちゃんは、
感歎
(
かんたん
)
していいました。
草原の夢
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
と、
感歎
(
かんたん
)
の声を放つ見学の将校もいた。
未来の地下戦車長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「なるほど、この
人形
(
にんぎょう
)
は
生
(
い
)
きている!」といって、いまさらのように
感歎
(
かんたん
)
する
人
(
ひと
)
もあったのです。
生きた人形
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
私は
感歎
(
かんたん
)
のあまり、黙って
頷
(
うなず
)
いた。
西湖の屍人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「
天下
(
てんか
)
一
品
(
ぴん
)
、
安
(
やす
)
くて千
両
(
りょう
)
の
値打
(
ねう
)
ちは
請
(
う
)
け
合
(
あ
)
いです。」と、りこう
者
(
もの
)
は
感歎
(
かんたん
)
いたしました。
天下一品
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ほほう、——」と彼は
感歎
(
かんたん
)
の声を
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
中
(
なか
)
でも
男
(
おとこ
)
たちは、かつて、こんなに
美
(
うつく
)
しい
女
(
おんな
)
を
見
(
み
)
たことがないといって、
感歎
(
かんたん
)
しました。
初夏の空で笑う女
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「よく
小
(
ちい
)
さいのに、こんなに
踊
(
おど
)
れるものだ。」と
口々
(
くちぐち
)
にいって、
感歎
(
かんたん
)
しました。そして、いつしか、
心
(
こころ
)
ない
人々
(
ひとびと
)
までが
財布
(
さいふ
)
の
口
(
くち
)
を
解
(
と
)
いて、お
金
(
かね
)
をむしろの
上
(
うえ
)
へ
投
(
な
)
げたのであります。
ある冬の晩のこと
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「おお。」といって、
光
(
こう
)
一は、もちろん、それをやった
勇吉
(
ゆうきち
)
までが、
思
(
おも
)
わず
感歎
(
かんたん
)
して、
声
(
こえ
)
を
放
(
はな
)
ったのであります。
光
(
こう
)
一は
自分
(
じぶん
)
を
忘
(
わす
)
れて、
持
(
も
)
っているさおを
地面
(
じめん
)
へ
倒
(
たお
)
したのでありました。
真昼のお化け
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「これは、
私
(
わたし
)
のまだ
見
(
み
)
たことのない、
珍
(
めずら
)
しいものです。」と、
感歎
(
かんたん
)
していました。
銀河の下の町
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「いい
景色
(
けしき
)
ですね。」と、
勇吉
(
ゆうきち
)
は、あたりを
見
(
み
)
まわしながら
感歎
(
かんたん
)
しました。
雲のわくころ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
家
(
いえ
)
に
帰
(
かえ
)
って、この
話
(
はなし
)
をお
父
(
とう
)
さんや、お
母
(
かあ
)
さんにすると、「おお、
学校
(
がっこう
)
のオルガンは、
有名
(
ゆうめい
)
なもんだ。」と、
感歎
(
かんたん
)
しましたが、しかし、
子供
(
こども
)
たちは、どういうものか、そのオルガンを
愉快
(
ゆかい
)
とも
楽器の生命
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
翌日
(
よくじつ
)
、
真吉
(
しんきち
)
は、
東京
(
とうきょう
)
へ
着
(
つ
)
くと、すぐにお
店
(
みせ
)
に
帰
(
かえ
)
って、
昨日
(
きのう
)
からのことを
正直
(
しょうじき
)
に
主人
(
しゅじん
)
に
話
(
はな
)
しますと、
主人
(
しゅじん
)
は、
真吉
(
しんきち
)
の
孝心
(
こうしん
)
の
深
(
ふか
)
いのに
感歎
(
かんたん
)
しましたが、
感情
(
かんじょう
)
に
委
(
まか
)
せて、
考
(
かんが
)
えなしのことをしてはならぬと
真吉とお母さん
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「ふうん。」と、
年
(
とし
)
ちゃんは、
感歎
(
かんたん
)
したのでした。
風船虫
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
感
常用漢字
小3
部首:⼼
13画
歎
漢検準1級
部首:⽋
15画
“感”で始まる語句
感
感心
感謝
感情
感激
感嘆
感動
感冒
感染
感慨