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わうふく
湯治を
幾日、
往復の
旅錢と、
切詰めた
懷中だし、あひ
成りませう
事ならば、
其の
日のうちに
修善寺まで
引返して、
一旅籠かすりたい。
A どうも
永々と
御馳走樣。
葉書で
始まつた
御縁だから
毎日二
枚づつの
往復ぐらゐ
當り
前だね。
然し
何しろ
葉書といふ
奴は
面白いものだね。
既に
塔の
建立も
終つたので、
最早歸途に
向ふ
一方である。
往復五日の
豫定が、
其二日目には
首尾よく
歸終に
就くやうになつたのは、
非常な
幸運である。
年齡を
積むに
從つて
短く
感ずる
月日がさういふ
間に
循環して、くすんで
見えることの
多い
江戸川の
水を
往復する
通運丸の
牛が
吼えるやうな
汽笛も
身に
沁みて
実に
可懐かつたのです、顔を見ると手を
把つて、
直に
旧交が
尋められると
云ふ
訳で、
其頃山田も
私も
猶且第二中学時代と
易らず
芝に
住んで
居ましたから、
往復ともに手を
携へて
手紙の
往復によつて、さうした
恋愛が
成立したらしいのであつた。
三
人が
田甫を
往復してから
暫く
經つて
村落の
内からは
何處の
家からも
提灯持て
田甫の
道を
老人と
子供とがぞろ/″\
通つた。
勘次は
提灯の
火を
佛壇の
燈明皿へ
移した。
B
僕は
又折々葉書で
友人と
論戰する
事がある。十
枚づつも
葉書を
往復すると
可なり
面白い
論戰が
出來る。まじめな
論戰をやる
事もあれば、
惡口の
吐きあひや
皮肉の
言ひあひをする
事もある。
實は、
故郷への
往復に、
其の
頃は
交通の
必要上止むを
得ず
幾度も
長途を
俥にたよつたため、
何時となく
乘るのに
馴れたものであらうと
思ふ。……
前檣と
後檣との
間を四五
回も
往復する
内に
其惡感も
次第/\に
薄らいで
來たので、
最早船室に
歸つて
睡眠せんと、
歩む
足は
今や
昇降口を一
段降つた
時、
私は
不意に一
種異樣の
響を
聽いた。
「はあ、
北海道へは
始終往復をするですが、
今度は
樺太まで
行くですて。」