はう)” の例文
見るに忍びずせめてもの事に斯樣なる時節にこそ御恩ごおんはうぜんと存じて持參致したれ因て此金子何卒なにとぞ御受取下さるべしと二十兩の金子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
乘組のりくんだふね帆柱ほばしらに、夕陽せきやうひかりびて、一ゆきごとたかきたとまつたはうつたとき連添つれそ民子たみこ如何いかかんじたらう。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
すなはその(二二)ぼくくるま(二三)左駙馬さふば左驂ささんとをり、もつて三ぐんとなふ。使者ししやかへはうぜしめ、しかのちく。
その目的もくてきおよそ三つにわかつことが出來できる。一はうらみはうずるためで一ばんこわい。二は恩愛おんあいためむしろいぢらしい。三は述懷的じゆつくわいてきである。一のれいかぞふるにいとまがない。
妖怪研究 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
いだくるま一散いつさん、さりながらつもゆき車輪しやりんにねばりてか車上しやじやう動搖どうえうするわりあはせてみちのはかはかず萬世橋よろづよばしころには鐵道馬車てつだうばしや喇叭らつぱこゑはやくえて京屋きやうや時計とけい十時じふじはうずるひゞきそらたか
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
流して打歡うちよろこび是迄種々いろ/\と厚く御世話にあづかりし上只今の其御言葉ことば此御おんいのちかへてもはうがたし實は御さつしの通りわづか路銀ろぎんつかつくし此程はくしかんざしを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ここおいて、孫子そんし使つかひをしてわうはうぜしめていはく、『へいすで整齊せいせいす、わうこころみにくだりてこれし。わうこれもちひんとほつするところ水火すゐくわおもむくといへど可也かなり
泥除どろよけかじりつくまでもなく、與曾平よそべいこしつて、はたたふれて、かほいろ次第しだいかはり、これではかへつて足手絡あしてまとひ、一式いつしき御恩ごおんはうじ、のおともをとおもひましたに、かなはぬ、みんなくびめてくれ
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
元手もとでに一商賣に有附今の御恩をはうぜんと口から出次第申しけるを小兵衞は打聞此後は豫て申合せし通り必ず我等われら方へ參られ候事無用なりと申せしかば三吉は天窓あたま
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
... なん相送あひおくると』と、(一八)軍正ぐんせいしてうていはく、『軍法ぐんはふに、しておくいたものなにふ』と。こたへていはく、『ざんたうす』と。莊賈さうかおそれ、ひとをしてせて景公けいこうはうじ、すくひをはしむ。