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咡
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さゝや
ふりがな文庫
“
咡
(
さゝや
)” の例文
咡
(
さゝや
)
ぐものもありましたが、かの飜へつた縁の帽を被つた先生は、これを聞くや否や、直ぐにこそ/\と逃げて仕舞ひました。
新浦島
(新字旧仮名)
/
ワシントン・アーヴィング
(著)
太皷
(
たいこ
)
の
音
(
ね
)
、うたはせて
舞
(
ま
)
はせて
人
(
ひと
)
の
爲
(
せ
)
ぬ
事
(
こと
)
して
見
(
み
)
たいと
折
(
をり
)
ふし
正太
(
しようた
)
に
咡
(
さゝや
)
いて
聞
(
き
)
かせれば、
驚
(
おどろ
)
いて
呆
(
あき
)
れて
己
(
おい
)
らは
嫌
(
い
)
やだな。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
『お
前
(
まへ
)
身
(
み
)
の
上話
(
うへばなし
)
をする
約束
(
やくそく
)
ではなくッて』と
云
(
い
)
つて
愛
(
あい
)
ちやんは、『
何故
(
なぜ
)
嫌
(
きら
)
ひなのサ——ネとイが』と
後
(
あと
)
から
咡
(
さゝや
)
くやうに
云
(
い
)
ひました、
又
(
また
)
鼠
(
ねずみ
)
が
怒
(
おこ
)
りはしないかと
氣遣
(
きづか
)
はしげに。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
『
獅子
(
しゝ
)
の
友呼
(
ともよ
)
び!。』と
一名
(
いちめい
)
の
水兵
(
すいへい
)
は
咡
(
さゝや
)
いた。
成程
(
なるほど
)
遠雷
(
えんらい
)
の
如
(
ごと
)
き
叫聲
(
さけびごゑ
)
が
野山
(
のやま
)
に
響渡
(
ひゞきわた
)
ると、
忽
(
たちま
)
に
其處
(
そこ
)
の
森
(
もり
)
からも、
彼處
(
かしこ
)
の
岩陰
(
いはかげ
)
からも
三頭
(
さんとう
)
五頭
(
ごとう
)
と
猛獸
(
まうじう
)
は
群
(
ぐん
)
をなして
現
(
あら
)
はれて
來
(
き
)
た。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
『靜子さんですよ。』と
咡
(
さゝや
)
いたお利代は急いで立つ。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
文字
(
もじ
)
はやがて
耳
(
みゝ
)
の
側
(
わき
)
に
恐
(
おそ
)
ろしき
聲
(
こゑ
)
もて
咡
(
さゝや
)
くぞかし、
一通
(
いつゝう
)
は
手
(
て
)
もとふるへて
卷收
(
まきをさ
)
めぬ、
二通
(
につう
)
も
同
(
おな
)
じく
三通
(
さんつう
)
四通
(
しつう
)
五六通
(
ごろくつう
)
よりは
少
(
すこ
)
し
顏
(
かほ
)
の
色
(
いろ
)
かはりて
見
(
み
)
えしが、
八
(
はつ
)
、
九
(
く
)
、
十通
(
じつゝう
)
、
十二通
(
じふにつう
)
軒もる月
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
『
誰
(
だれ
)
かゞ
云
(
い
)
つたわ』と
愛
(
あい
)
ちやんは
咡
(
さゝや
)
いて、『
自分
(
じぶん
)
の
稼業
(
しやうばい
)
に
忠實
(
ちゆうじつ
)
なものは
誰
(
だれ
)
でも
成功
(
せいこう
)
する!』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
云
(
い
)
つて
兎
(
うさぎ
)
は
氣遣
(
きづか
)
はしげに
自分
(
じぶん
)
の
肩
(
かた
)
を
幾度
(
いくど
)
も
見
(
み
)
ました、それから
爪先
(
つまさき
)
で
立
(
た
)
ち
上
(
あが
)
り、
愛
(
あい
)
ちやんの
耳元
(
みゝもと
)
近
(
ちか
)
く
口
(
くち
)
を
寄
(
よ
)
せて、『
愛
(
あい
)
ちやんが
死刑
(
しけい
)
の
宣告
(
せんこく
)
の
下
(
もと
)
にある』と
云
(
い
)
ふことを
咡
(
さゝや
)
きました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
果敢
(
はか
)
なの
身
(
み
)
やとうち
仰
(
あふ
)
げば
空
(
そら
)
に
澄
(
す
)
む
月影
(
つきかげ
)
きよし、
肘
(
ひぢ
)
を
寄
(
よ
)
せたる
丸窓
(
まるまど
)
のもとに
何
(
な
)
んの
咡
(
さゝや
)
きぞ
風
(
かぜ
)
に
鳴
(
な
)
る
荻
(
をぎ
)
の
友
(
とも
)
ずり、
我
(
わ
)
が
蔭
(
かげ
)
ごとか
哀
(
あは
)
れはづかし、
見渡
(
みわた
)
す
花園
(
はなぞの
)
は
夜
(
よ
)
るの
錦
(
にしき
)
を
月
(
つき
)
にほこりて
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
無骨
(
ぶこつ
)
一
遍
(
ぺん
)
律義
(
りつぎ
)
男
(
をとこ
)
の
身
(
み
)
を
忘
(
わす
)
れての
介抱
(
かいほう
)
人
(
ひと
)
の
目
(
め
)
にあやしく、しのびやかの
咡
(
さゝや
)
き
頓
(
やが
)
て
無沙汰
(
ぶさた
)
に
成
(
な
)
るぞかし、
隱
(
かく
)
れの
方
(
かた
)
の六
疊
(
でう
)
をば
人
(
ひと
)
奧樣
(
おくさま
)
の
癪
(
しやく
)
部屋
(
べや
)
と
名付
(
なづ
)
けて、
亂行
(
らんげう
)
あさましきやうに
取
(
とり
)
なせば
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
お
高僧頭巾
(
こそづきん
)
に
肩掛
(
かたかけ
)
引
(
ひき
)
まとひ、
良人
(
つま
)
の
君
(
きみ
)
もろ
共
(
とも
)
川崎
(
かはさき
)
の
大師
(
だいし
)
に
參詣
(
さんけい
)
の
道
(
みち
)
すがら
停車塲
(
ていしやば
)
の
群集
(
くんじゆ
)
に、あれは
新橋
(
しんばし
)
か、
何處
(
どこ
)
ので
有
(
あ
)
らうと
咡
(
さゝや
)
かれて、
奧樣
(
おくさま
)
とも
言
(
い
)
はれぬる
身
(
み
)
ながら
是
(
こ
)
れを
淺
(
あさ
)
からず
嬉
(
うれ
)
しうて
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
文字
(
もんじ
)
はやがて耳の
脇
(
わき
)
に
恐
(
おそろ
)
しき声もて
咡
(
さゝや
)
くぞかし。
軒もる月
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
知
(
し
)
れど
猶
(
なほ
)
も
知
(
し
)
らぬ
顏
(
かほ
)
に
八重
(
やへ
)
が
例
(
つね
)
に
似
(
に
)
ぬことよ
先
(
ま
)
づ
云
(
い
)
ふて
聞
(
き
)
かしても
宜
(
よ
)
さそうなと
打怨
(
うちゑん
)
ずれば
其
(
そ
)
やうに
御
(
お
)
いそぎなされますなと
打笑
(
うちわら
)
ひながら
彼
(
か
)
の
君
(
きみ
)
より
御返事
(
おへんじ
)
が
參
(
まゐ
)
りしなり
是
(
これ
)
がお
嬉
(
うれ
)
しからぬ
事
(
こと
)
かと
咡
(
さゝや
)
かれて
耳
(
みゝ
)
の
根
(
ね
)
くわつと
熱
(
あつ
)
くなりつ
胸
(
むね
)
とヾろかれて
噛
(
か
)
む
袖
(
そで
)
の
下
(
した
)
に
密
(
そ
)
と
置
(
を
)
く
藻
(
も
)
しほぐさ
俄
(
にはか
)
には
手
(
て
)
にも
取
(
と
)
らぬを
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
咡
部首:⼝
9画