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辨
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べん
ふりがな文庫
“
辨
(
べん
)” の例文
斯く入り口又は
窓
(
まど
)
を
隔
(
へだ
)
てて品物の
遣
(
や
)
り
取
(
と
)
りを
爲
(
な
)
せしは
同類
(
どうるい
)
の間ならざるが
故
(
ゆえ
)
ならん。コロボックル
同志
(
どうし
)
ならば
親
(
した
)
しく相對して
事
(
こと
)
を
辨
(
べん
)
ぜしなるべし。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
母
(
はゝ
)
は
大方
(
おほかた
)
かゝる
事
(
こと
)
と
今朝
(
けさ
)
よりの
懸念
(
けねん
)
うたがひなく、
幾金
(
いくら
)
とねだるか、ぬるき
旦那
(
だんな
)
どのゝ
處置
(
しよち
)
はがゆしと
思
(
おも
)
へど、
我
(
わ
)
れも
口
(
くち
)
にては
勝
(
かち
)
がたき
石之助
(
いしのすけ
)
の
辨
(
べん
)
に
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
給仕
(
きふじ
)
はお
氣
(
き
)
に
入
(
い
)
りの
紀
(
こつな
)
が
一人
(
ひとり
)
で
引受
(
ひきう
)
けて
辨
(
べん
)
ずるのであるが、それにしても、
今宵
(
こよひ
)
は
何
(
な
)
んだか
寂
(
さび
)
し
過
(
す
)
ぎて、
百物語
(
ひやくものがたり
)
の
夜
(
よ
)
といふやうな
氣
(
き
)
がしてならなかつた。
死刑
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
現にこの
間
(
あひだ
)
も
何
(
なん
)
とか云ふ男の作つた
贋物
(
がんぶつ
)
の書画は、作者自身も真贋を
辨
(
べん
)
じなかつたと云つてゐるぢやないか。
鑑定
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
勿論
(
もちろん
)
書
(
しよ
)
を
讀
(
よ
)
んで
深
(
ふか
)
く
考
(
かんが
)
へたら、
道
(
みち
)
に
到達
(
たうたつ
)
せずにはゐられまい。しかしさうまで
考
(
かんが
)
へないでも、
日々
(
ひゞ
)
の
務
(
つとめ
)
だけは
辨
(
べん
)
じて
行
(
ゆ
)
かれよう。これは
全
(
まつた
)
く
無頓著
(
むとんちやく
)
な
人
(
ひと
)
である。
寒山拾得
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
何卒御返濟いたし度、色々手段を
𢌞
(
めぐら
)
し候得共、頓と御返
辨
(
べん
)
之道も不
二
相付
一
候
而已
(
のみ
)
ならず、利息さへも
纔
(
わづか
)
一年
位
(
ぐらゐ
)
差上候
而已
(
のみ
)
にて、何とも無
二
申
譯
(
わけ
)
一
仕合に御座候。
遺牘
(旧字旧仮名)
/
西郷隆盛
(著)
障子を開けると、中は贅澤な八疊で、絹夜具の中に、主人の三七の死骸は寢かされてあり、側には後に
妾
(
めかけ
)
のお
辨
(
べん
)
と云つた、二十一二の若い女が打ち
萎
(
しを
)
れて坐つて居ります。
銭形平次捕物控:222 乗合舟
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
余
(
よ
)
は
學海居士
(
ガクカイコジ
)
の
批評
(
ひゝよう
)
に
對
(
たい
)
して
無用
(
むよう
)
の
辨
(
べん
)
を
費
(
つい
)
やさんとするものにあらず、
右
(
みぎ
)
に
引
(
ひ
)
きたるは、
居士
(
コジ
)
の
批評法
(
ひゝやうほふ
)
の
如何
(
いか
)
に
儒教的
(
じゆけふてき
)
なるや、いかに
勸善懲惡的
(
くわんぜんてふあくてき
)
なるやを
示
(
しめ
)
さんとしたるのみ
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
天
(
てん
)
は
暗
(
くら
)
い、
地
(
ち
)
も
暗
(
くら
)
い、
海
(
うみ
)
の
面
(
おもて
)
は
激浪
(
げきらう
)
逆卷
(
さかま
)
き、
水煙
(
すいゑん
)
跳
(
をど
)
つて、
咫尺
(
しせき
)
も
辨
(
べん
)
ぜぬ
有樣
(
ありさま
)
、
私
(
わたくし
)
は
氣
(
き
)
も
氣
(
き
)
でなく、
直
(
たゞ
)
ちに
球燈
(
きゆうとう
)
を
點
(
てん
)
じて
驅
(
か
)
け
出
(
だ
)
すと、
日出雄少年
(
ひでをせうねん
)
も
水兵等
(
すいへいら
)
も
齊
(
ひと
)
しく
手
(
て
)
に/\
松明
(
たいまつ
)
をかざして
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
〔譯〕心を
靈
(
れい
)
と爲す。其の
條理
(
でうり
)
の
情識
(
じやうしき
)
に
動
(
うご
)
く、之を
欲
(
よく
)
と謂ふ。欲に
公私
(
こうし
)
有り、情識の條理に通ずるを公と爲す。條理の情識に
滯
(
とゞこほ
)
るを私と爲す。自ら其の
通
(
つう
)
と
滯
(
たい
)
とを
辨
(
べん
)
ずるは、即ち心の
靈
(
れい
)
なり。
南洲手抄言志録:03 南洲手抄言志録
(旧字旧仮名)
/
秋月種樹
、
佐藤一斎
(著)
物事
(
ものごと
)
の
道理
(
だうり
)
を
辨
(
べん
)
じてよく
其本
(
そのもと
)
を
尋
(
たづぬ
)
れば
少
(
すこ
)
しも
不思儀
(
ふしぎ
)
なる
事
(
こと
)
にあらず。
改暦弁
(旧字旧仮名)
/
福沢諭吉
(著)
『
私
(
わたし
)
も
大變
(
たいへん
)
空
(
す
)
きました。
大船
(
おほふな
)
でお
辨
(
べん
)
を
買
(
か
)
ひましよう。』
湯ヶ原ゆき
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
「そしたらお
辨
(
べん
)
さげて行きまほ。」
大阪の宿
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
容器の用は必しも
飮食品
(
いんしよくひん
)
を
貯
(
たくは
)
ふるに在らず、時としては手箱の
用
(
よう
)
をも
辨
(
べん
)
じたるなるべし。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
而
(
しか
)
して
自
(
みづか
)
ら
辨
(
べん
)
じて
言
(
い
)
はるゝは、
作者
(
さくしや
)
の
趣意
(
しゆい
)
は、
殺人犯
(
さつじんはん
)
を
犯
(
おかし
)
たる
人物
(
じんぶつ
)
は、その
犯後
(
はんご
)
いかなる
思想
(
しそう
)
を
抱
(
いだ
)
くやらんと
心
(
こゝろ
)
を
用
(
もち
)
ひて
推測
(
おしはか
)
り
精微
(
せいび
)
の
情
(
じよう
)
を
寫
(
うつ
)
して己が才力を著はさんとするのみと。
「罪と罰」の殺人罪
(旧字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
實
(
じつ
)
に
印度洋
(
インドやう
)
の
航海
(
かうかい
)
程
(
ほど
)
世
(
よ
)
に
恐
(
おそ
)
るべき
航海
(
かうかい
)
はない、
颶風
(
タイフン
)
や、
大強風
(
ストロング、ゲー
)
や、
咫尺
(
しせき
)
を
辨
(
べん
)
ぜぬ
海霧
(
シーフ、オツグ
)
や、
其他
(
そのほか
)
、
破浪
(
はらう
)
、
逆潮浪
(
ぎやくてうらう
)
の
悽
(
すざ
)
まじき、
亂雲
(
らんうん
)
、
積雲
(
せきうん
)
の
物凄
(
ものすご
)
き、
何處
(
いづく
)
の
航海
(
かうかい
)
にも
免
(
まぬ
)
かれ
難
(
がた
)
き
海員
(
かいゐん
)
の
苦難
(
くなん
)
ではあるが
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
百
米突
(
メートル
)
——二百
米突
(
メートル
)
とは
距
(
へだ
)
たらぬのに
黒暗々
(
こくあん/\
)
として
咫尺
(
しせき
)
を
辨
(
べん
)
じない。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
辨
部首:⾟
16画
“辨”を含む語句
辨償
辨別
辨當
辨解
辨慶
勘辨
辨天
辨天屋
辨慶縞
辨慶橋
辨當箱
小辨慶
辨藏
邊津甲斐辨羅
辨天堂
辨證
辨酷
俗説辨
袁那辨
荒河戸辨
...