僕はかかる手紙を読みつつ、日々腹ぐすり「げんのしやうこ」を飲み、静かに生を養はんと欲す。不眠症の癒えざるも当然なるべし。
日本で言えば「羽織の紐にでも触れば」というところです。するとただちに女の一念が届いて、病根の全く癒えたのを直感しました。
「そのお千絵殿も、今の容体では、まだ何を話してもお分りあるまい、いずれ病気が癒えた後に、晴れて名乗りあう時節もござろう」
滝之助は血鎌を洗う前に、清水を手に掬って、喉の乾きを癒やさずにはいられなかった。大男の圧迫がかなり長く続いたからであった。
また友人のIが大根を食ってよろずの病を癒やし百年の寿を保つとしても、自分がそのまねをして成効するという保証はついていない。