“恢癒”の読み方と例文
読み方割合
かいゆ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
マリアは一切を思い出させる力をもっている。既に恢癒かいゆしたはずの傷までがまたうずき出しそうだ。言うまでもなく私にとっては忘却の方が有難かった。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
観世音がもつ、あの男でもない女でもない不思議な魅惑を、私は東洋の南方にむすびつけて考えたりした。私もまた文明の汚血よりの恢癒かいゆを祈っていたひとりだったせいもあろう。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)