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こゝろづ
ふりがな文庫
“
心付
(
こゝろづ
)” の例文
宗助
(
そうすけ
)
はもう
少
(
すこ
)
し
一所
(
いつしよ
)
に
歩
(
ある
)
いて、
屏風
(
びやうぶ
)
の
事
(
こと
)
を
聞
(
き
)
きたかつたが、わざ/\
回
(
まは
)
り
路
(
みち
)
をするのも
變
(
へん
)
だと
心付
(
こゝろづ
)
いて、
夫
(
それ
)
なり
分
(
わか
)
れた。
分
(
わか
)
れる
時
(
とき
)
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
お
袋
(
ふくろ
)
はお
品
(
しな
)
をまだ
子供
(
こども
)
のやうに
思
(
おも
)
つて
迂濶
(
うくわつ
)
にそれを
心付
(
こゝろづ
)
かなかつた。
本當
(
ほんたう
)
にさうだと
思
(
おも
)
つた
時
(
とき
)
はお
品
(
しな
)
は
間
(
ま
)
もなく
肩
(
かた
)
で
息
(
いき
)
するやうに
成
(
な
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
こゝまで
考
(
かんがえ
)
を押し詰めて来た時、己は始めて、世の中に「藝術家」———
若
(
も
)
しくは詩人と云う職業(?)のある事に
心付
(
こゝろづ
)
いた。
小僧の夢
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
首を
傾
(
かし
)
げて考へたが、お
豊
(
とよ
)
の
方
(
はう
)
は
着々
(
ちやく/\
)
話
(
はな
)
しを進めて
染井
(
そめゐ
)
の墓地の
地代
(
ぢだい
)
が一
坪
(
つぼ
)
いくら、寺への
心付
(
こゝろづ
)
けが
何
(
ど
)
うのかうのと
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
集めて
相談
(
さうだん
)
しける中長兵衞
心付
(
こゝろづ
)
き彼の
藥
(
くすり
)
を猫に
喰
(
くは
)
せて
試
(
ため
)
しけるに何の事もなければ是には何か
樣子
(
やうす
)
有
(
ある
)
べし我又
致方
(
いたしかた
)
有
(
あれ
)
ば
隨分
(
ずゐぶん
)
油斷
(
ゆだん
)
有
(
ある
)
べからずとて又七を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
『えい、ふざけたり/\、
海賊
(
かいぞく
)
共
(
ども
)
、
眼
(
め
)
に
物
(
もの
)
見
(
み
)
せて
呉
(
く
)
れんづ。』と
矢庭
(
やには
)
に
左舷
(
さげん
)
八
吋
(
インチ
)
速射砲
(
そくしやほう
)
の
方
(
ほう
)
へ
馳
(
は
)
せたが、
忽
(
たちま
)
ち
心付
(
こゝろづ
)
いた、
夫
(
そ
)
れ
海軍々律
(
かいぐんぐんりつ
)
は
嚴
(
げん
)
として
泰山
(
たいざん
)
の
如
(
ごと
)
し
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
足
(
あし
)
のとまる
処
(
ところ
)
にて
不図
(
ふと
)
心付
(
こゝろづ
)
けば
其処
(
そこ
)
、
依田学海先生
(
よだがくかいせんせい
)
が
別荘
(
べつさう
)
なり、
此
(
こゝ
)
にてまた
別
(
べつ
)
の
妄想
(
まうさう
)
湧
(
わ
)
きおこりぬ。
隅田の春
(新字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
赤い裏の紙入れを取り出して、お光は、女と
家
(
うち
)
とへそれ/″\
心付
(
こゝろづ
)
けをやりなぞした。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
思はず寒さに
胴顫
(
どうぶる
)
ひすると同時に
長吉
(
ちやうきち
)
は
咽喉
(
のど
)
の奥から、今までは
記憶
(
きおく
)
してゐるとも
心付
(
こゝろづ
)
かずにゐた
浄瑠璃
(
じやうるり
)
の
一節
(
いつせつ
)
がわれ知らずに流れ出るのに
驚
(
おどろ
)
いた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
いつまでも
沈
(
しづ
)
んで
居
(
ゐ
)
たいやうな
心持
(
こゝろもち
)
がした。
與吉
(
よきち
)
が
泣
(
な
)
きはせぬかと
心付
(
こゝろづ
)
いた
時
(
とき
)
碌
(
ろく
)
に
洗
(
あら
)
ひもしないで
出
(
で
)
て
畢
(
しま
)
つた。それでも
顏
(
かほ
)
がつや/\として
髮
(
かみ
)
の
生際
(
はえぎは
)
が
拭
(
ぬぐ
)
つても/\
汗
(
あせ
)
ばんだ。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
斯
(
かゝ
)
る
時
(
とき
)
——かゝる
間際
(
まぎは
)
に
兎角
(
とかく
)
大厄難
(
だいやくなん
)
を
誘起
(
ひきおこ
)
すものであるなどゝ
心付
(
こゝろづ
)
く
者
(
もの
)
があらう。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
けれども
一應
(
いちおう
)
宗助
(
そうすけ
)
に
話
(
はな
)
してからでなくつては、
餘
(
あま
)
り
專斷
(
せんだん
)
過
(
す
)
ぎると
心付
(
こゝろづ
)
いた
上
(
うへ
)
、
品物
(
しなもの
)
の
歴史
(
れきし
)
が
歴史
(
れきし
)
だけに、
猶更
(
なほさら
)
遠慮
(
ゑんりよ
)
して、
何
(
いづ
)
れ
歸
(
かへ
)
つたら
能
(
よ
)
く
相談
(
さうだん
)
して
見
(
み
)
た
上
(
うへ
)
でと
答
(
こた
)
へた
儘
(
まゝ
)
、
道具屋
(
だうぐや
)
を
歸
(
かへ
)
さうとした。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
身體
(
からだ
)
の
容子
(
ようす
)
が
變
(
へん
)
に
成
(
な
)
つたことを
心付
(
こゝろづ
)
いたからである。十
年
(
ねん
)
餘
(
あまり
)
も
保
(
も
)
たなかつた
腹
(
はら
)
は
與吉
(
よきち
)
が
止
(
とま
)
つてから
癖
(
くせ
)
が
附
(
つ
)
いたものと
見
(
み
)
えて
又
(
また
)
姙娠
(
にんしん
)
したのである。お
品
(
しな
)
も
勘次
(
かんじ
)
もそれには
當惑
(
たうわく
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
『
夫人
(
ふじん
)
!』と
私
(
わたくし
)
は
口
(
くち
)
を
切
(
き
)
つたが、
待
(
ま
)
てよ、
今
(
いま
)
の
塲合
(
ばあひ
)
に
此樣
(
こん
)
な
話
(
はなし
)
——
寧
(
むし
)
ろ
私
(
わたくし
)
一個人
(
いつこじん
)
の
想像
(
さうざう
)
に
※
(
す
)
ぎない
事
(
こと
)
を
輕々
(
かろ/″\
)
しく
語
(
かた
)
つて、
此
(
この
)
美
(
うる
)
はしき
人
(
ひと
)
の、
優
(
やさ
)
しき
心
(
こゝろ
)
を
痛
(
いた
)
めるでもあるまい、と
心付
(
こゝろづ
)
いたので
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
主人
(
しゆじん
)
の
前
(
まへ
)
に
坐
(
すわ
)
つて、
此
(
この
)
屏風
(
びやうぶ
)
に
關
(
くわん
)
する
一切
(
いつさい
)
の
事
(
こと
)
を
自白
(
じはく
)
しやうか、しまいかと
思案
(
しあん
)
したが、ふと
打
(
う
)
ち
明
(
あ
)
けるのも
一興
(
いつきよう
)
だらうと
心付
(
こゝろづ
)
いて、とう/\
實
(
じつ
)
は
是々
(
これ/\
)
だと、
今迄
(
いままで
)
の
顛末
(
てんまつ
)
を
詳
(
くは
)
しく
話
(
はな
)
し
出
(
だ
)
した。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
心
常用漢字
小2
部首:⼼
4画
付
常用漢字
小4
部首:⼈
5画
“心”で始まる語句
心
心配
心地
心持
心算
心細
心得
心底
心臓
心許