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廢
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よ
ふりがな文庫
“
廢
(
よ
)” の例文
新字:
廃
若い者の事だから、決して責めるではないが、身分違ひの者とさういふ事をすると、出世の
妨
(
さまたげ
)
になるから
廢
(
よ
)
せと書いてあるのです。
反古
(旧字旧仮名)
/
小山内薫
(著)
「何、安田の炭鑛へかゝつてたんですがね。エ、二里ばかり、あ、あの山の陰になつてます。エ、最早
廢
(
よ
)
しちやつたんです」
熊の足跡
(旧字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
吉
(
きつ
)
ちやんお
前
(
まへ
)
にもゝう
逢
(
あ
)
はれなくなるねえ、とて
唯
(
たゞ
)
言
(
い
)
ふことながら
萎
(
しを
)
れて
聞
(
きこ
)
ゆれば、どんな
出世
(
しゆつせ
)
に
成
(
な
)
るのか
知
(
し
)
らぬが
其處
(
そこ
)
へ
行
(
ゆ
)
くのは
廢
(
よ
)
したが
宜
(
よ
)
からう
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
柿の市も我慢の角を折つて、ゆかりと勇三郎を一緒にし、按摩を
廢
(
よ
)
して氣樂に送つたことは言ふまでもありません。
銭形平次捕物控:318 敵の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
が自分は今年入らなければ
廢
(
よ
)
すと迄誓つたため、やつと許して呉れたのだ。だからいづれにもせよ、今年入らなければ生きては歸れないのだ。それに弟だ。
受験生の手記
(旧字旧仮名)
/
久米正雄
(著)
▼ もっと見る
で講武所總體は右の御進發の
御供
(
おんとも
)
、親父も同じく大阪に滯在するうち
徒目附
(
かちめつけ
)
といふ役に轉じた。そこで私も京都の方を
廢
(
よ
)
して、親父と一緒に大阪に來て居た。
兵馬倥偬の人
(旧字旧仮名)
/
塚原渋柿園
、
塚原蓼洲
(著)
『もう
廢
(
よ
)
せ/\、
足
(
あし
)
が
折
(
を
)
れるぞ/\。』と
虎髯大尉
(
こぜんたいゐ
)
は
二人
(
ふたり
)
の
周圍
(
めぐり
)
をぐる/\
廻
(
まは
)
つて、
結局
(
とう/\
)
引分
(
ひきわけ
)
になつた。
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
中途で
廢
(
よ
)
してもいゝと云つて學校通ひを嫌つた時は、學校の難有味を説いて勉強するやうに忠告したが、忽ち彼が熱烈に學校生活を續け度いと夢中になつて來たのを見て
貝殻追放:013 先生の忠告
(旧字旧仮名)
/
水上滝太郎
(著)
「ぢや
御菓子
(
おくわし
)
も
廢
(
よ
)
しにしませう。それよりか、
今日
(
けふ
)
は
兄
(
にい
)
さんは
何
(
ど
)
うしました」と
聞
(
き
)
いた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
煙草入
(
たばこいれ
)
は
虚空
(
から
)
であつた。
彼
(
かれ
)
は
自分
(
じぶん
)
の
體力
(
たいりよく
)
が
滅切
(
めつきり
)
と
減
(
へつ
)
て
仕事
(
しごと
)
をするのに
手
(
て
)
が
利
(
き
)
かなくなつて、
小遣錢
(
こづかひせん
)
の
不足
(
ふそく
)
を
感
(
かん
)
じた
時
(
とき
)
、
自棄
(
やけ
)
に
成
(
な
)
つた
心
(
こゝろ
)
から
斷然
(
だんぜん
)
其
(
その
)
噛
(
か
)
む
程
(
ほど
)
好
(
すき
)
な
煙草
(
たばこ
)
を
廢
(
よ
)
さうとした。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
愚にもつかぬ無意味な風習さ! こんな惡風をこれまで
廢
(
よ
)
させなかつた歴代の王の無分別さ加減が分らない。かれこれ思ひ合はせると、どうもおれは宗教裁判の手にひつかかつたのぢやないかと思ふ。
狂人日記
(旧字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
『南米に? そんな事で學校も
廢
(
よ
)
したんだな。』
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「いや、もう、まことに迷惑、私も甚だ困りますよ。どうだらう、親分。このくらゐにして、もう探索を
廢
(
よ
)
しては」
銭形平次捕物控:314 美少年国
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
己
(
お
)
れはお
前
(
まへ
)
が
居
(
ゐ
)
なくなつたら
少
(
すこ
)
しも
面白
(
おもしろ
)
い
事
(
こと
)
は
無
(
な
)
くなつて
仕舞
(
しま
)
ふのだから
其樣
(
そん
)
な
厭
(
いや
)
な
戯言
(
じようだん
)
は
廢
(
よ
)
しにしてお
呉
(
く
)
れ、えゝ
詰
(
つま
)
らない
事
(
こと
)
を
言
(
い
)
ふ
人
(
ひと
)
だと
頭
(
かしら
)
をふるに
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
いつでもお時にこれを言はれると、默つて直ぐふざけるのは
廢
(
よ
)
して了ふのです。そして
反古
(旧字旧仮名)
/
小山内薫
(著)
お勢は其後踊の師匠を
廢
(
よ
)
して、お町を
葬
(
ほうむ
)
つた寺の花屋の株を買ひ取りました。美く清らかな花屋のおかみが暫くの間江戸の評判になつた事は言ふ迄もありません。
銭形平次捕物控:030 くるひ咲
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
彼れほど利く手を持つて居ながら何故つまらない其樣な事を始めたのか、餘り情ないでは無いかと吉は我身の潔白に比べて、お
廢
(
よ
)
しよ、お廢しよ、斷つてお仕舞なと言へば
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
お
廢
(
よ
)
しよ、
斷
(
ことわ
)
つてお
仕舞
(
しまひ
)
なと
言
(
い
)
へば、
困
(
こま
)
つたねとお
京
(
きやう
)
は
立止
(
たちど
)
まつて、それでも
吉
(
きつ
)
ちやん
私
(
わたし
)
は
洗
(
あら
)
ひ
張
(
はり
)
に
倦
(
あ
)
きが
來
(
き
)
て、もうお
妾
(
めかけ
)
でも
何
(
なん
)
でも
宜
(
よ
)
い、
何
(
ど
)
うで
此樣
(
こん
)
な
詰
(
つま
)
らないづくめだから
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
もう
此樣
(
こん
)
な
話
(
はな
)
しは
廢
(
よ
)
しにして
陽氣
(
ようき
)
にお
遊
(
あそ
)
びなさりまし、
私
(
わたし
)
は
何
(
なに
)
も
沈
(
しづ
)
んだ
事
(
こと
)
は
大嫌
(
だいきら
)
ひ
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
唐
(
から
)
つきり
彼
(
あ
)
んな
袖
(
そで
)
のぺら/\した、
恐
(
おそ
)
ろしい
長
(
なが
)
い
物
(
もの
)
を
捲
(
まく
)
り
上
(
あげ
)
るのだからね、
左
(
さ
)
うなれば
來年
(
らいねん
)
から
横町
(
よこちやう
)
も
表
(
おもて
)
も
殘
(
のこ
)
らずお
前
(
まへ
)
の
手下
(
てした
)
だよと
煽
(
そや
)
すに、
廢
(
よ
)
して
呉
(
く
)
れ二
錢
(
せん
)
貰
(
もら
)
ふと
長吉
(
ちやうきち
)
の
組
(
くみ
)
に
成
(
な
)
るだらう
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
振向
(
ふりむ
)
ひて
見
(
み
)
てくれねば
此方
(
こちら
)
も
追
(
お
)
ひかけて
袖
(
そで
)
を
捉
(
と
)
らへるに
及
(
およ
)
ばず、
夫
(
それ
)
なら
廢
(
よ
)
せとて
夫
(
そ
)
れ
限
(
ぎ
)
りに
成
(
な
)
りまする、
相手
(
あいて
)
はいくらもあれども一
生
(
せう
)
を
頼
(
たの
)
む
人
(
ひと
)
が
無
(
な
)
いのでござんすとて
寄
(
よ
)
る
邊
(
べ
)
なげなる
風情
(
ふぜい
)
にごりえ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
姉樣
(
ねえさま
)
たちの
御存
(
ごぞん
)
じはなき
事
(
こと
)
なり、もう
此話
(
このはな
)
しは
廢
(
よ
)
しまするほどに、
何
(
なん
)
ぞお
前樣
(
まへさま
)
が
今日
(
けふ
)
あそびて、
面白
(
おもしろ
)
く
思
(
おも
)
ひしお
話
(
はな
)
しがあらば
聞
(
き
)
かして
下
(
くだ
)
され、
今日
(
けふ
)
は
吾助
(
ごすけ
)
がどの
樣
(
やう
)
なお
話
(
はな
)
しをいたしました。
暁月夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ねへ
正太
(
しようた
)
さん
左樣
(
さう
)
であらう、と
口
(
くち
)
を
極
(
きわ
)
めて
信如
(
しんによ
)
の
事
(
こと
)
を
惡
(
わる
)
く
言
(
い
)
へば、夫れでも
龍華寺
(
りうげじ
)
はまだ
物
(
もの
)
が
解
(
わか
)
つて
居
(
ゐ
)
るよ、
長吉
(
ちようきち
)
と
來
(
き
)
たら
彼
(
あ
)
れははやと、
生意氣
(
なまいき
)
に
大人
(
おとな
)
の
口
(
くち
)
を
眞似
(
まね
)
れば、お
廢
(
よ
)
しよ
正太
(
しようた
)
さん
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
今更
(
いまさら
)
難義
(
なんぎ
)
と
思
(
おも
)
ふ
時
(
とき
)
もあれど、
召使
(
めしつか
)
ひの
人々
(
ひと/″\
)
心
(
こゝろ
)
を
得
(
え
)
て
御命令
(
おいひつけ
)
なきに
眞柴
(
ましば
)
折
(
をり
)
くべ、お
加减
(
かげん
)
が
宜
(
よろ
)
しう
御座
(
ござ
)
りますと
朝床
(
あさどこ
)
のもとへ
告
(
つ
)
げて
來
(
く
)
れば、
最
(
も
)
う
廢
(
よ
)
しませうと
幾度
(
いくたび
)
か
思
(
おも
)
ひつゝ、
猶
(
なほ
)
相
(
あひ
)
かはらぬ
贅澤
(
ぜいたく
)
の一つ
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
廢
部首:⼴
15画
“廢”を含む語句
廢止
廢屋
廢業
荒廢
頽廢
興廢
廢嫡
頽廢堂
弛廢
骨廢
頽廢的
頽廢期
頽廢性
相廢
流行廢
朽廢
改廢
全廢
廢物利用
廢殘
...