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大凡
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おほよそ
ふりがな文庫
“
大凡
(
おほよそ
)” の例文
此大勢
(
このたいせい
)
を
以
(
もつ
)
て
推算
(
すゐさん
)
すると、
朝鮮
(
てうせん
)
、
臺灣等
(
たいわんとう
)
の
輸入超過
(
ゆにふてうくわ
)
を
合算
(
がつさん
)
しても、
年末迄
(
ねんまつまで
)
には一
億
(
おく
)
六七千
萬圓
(
まんゑん
)
と
云
(
い
)
ふ
大凡
(
おほよそ
)
の
豫想
(
よさう
)
が
付
(
つ
)
いたのであつた。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
斯うして酒の罎を提げて
悄然
(
しよんぼり
)
として居る少年の様子を眺めると、あの無職業な敬之進が奈何して日を送つて居るかも
大凡
(
おほよそ
)
想像がつく。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
ひつぎのみこも、みこの時期は、
大凡
(
おほよそ
)
同じ為向けを受けて育たれたものらしいから、まづ皇子の生活を説くのが適当だらうと思ふ。
日本文学の発生
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
「笛まで入るのは念入りだネ、何處の森でやつて居るとか、何處の木立でやつて居るとか、
大凡
(
おほよそ
)
の見當位は付くだらう」
銭形平次捕物控:014 たぬき囃子
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それから後も
大凡
(
おほよそ
)
どうゆう風に終るか、どうして二人を孔雀から私が救け出したか、孔雀は何故二人をさらはうとしたか、孔雀は以何に同情すべき身の上であるか
嘆きの孔雀
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
▼ もっと見る
彼奴の友達の部屋で夜明かし飲んで、朝まで
頑張
(
ぐわんば
)
つてみたが、
到頭
(
たうとう
)
帰つて来ないんだ。その相手の男も
大凡
(
おほよそ
)
見当がついてゐるんだ。此処へも二三度来た歯医者なんだ。
のらもの
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
納
(
をさめ
)
てその
跡
(
あと
)
が八十四五
俵
(
へう
)
程も取入ます
大凡
(
おほよそ
)
家邸
(
いへやしき
)
五百兩諸道具が三百兩餘り
抱
(
かゝ
)
への遊女が十四五人是を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
場処も
小石川
(
こいしかは
)
の植物園にちかく物静なれば、少しの不便を
疵
(
きず
)
にして他には申
旨
(
むね
)
のなき貸家ありけり、
門
(
かど
)
の柱に札をはりしより
大凡
(
おほよそ
)
三月ごしにも成けれど、いまだに
住人
(
すみて
)
のさだまらで
うつせみ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
今
(
いま
)
から
大凡
(
おほよそ
)
十三四
年
(
ねん
)
以前
(
いぜん
)
、
此
(
こ
)
の
町
(
まち
)
の一
番
(
ばん
)
の
大通
(
おほどほり
)
に、
自分
(
じぶん
)
の
家
(
いへ
)
を
所有
(
も
)
つてゐたグロモフと
云
(
い
)
ふ、
容貌
(
ようばう
)
の
立派
(
りつぱ
)
な、
金滿
(
かねもち
)
の
官吏
(
くわんり
)
が
有
(
あ
)
つて、
家
(
いへ
)
にはセルゲイ
及
(
およ
)
びイワンと
云
(
い
)
ふ
二人
(
ふたり
)
の
息子
(
むすこ
)
もある。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
父の日記は、
大凡
(
おほよそ
)
農業日記であつて、そのなかに、ぽつりぽつり、僕に呉れた
小遣銭
(
こづかひせん
)
の記入などがあるのである。明治廿二年の
条
(
くだり
)
に、宝泉寺え泥ぼう
入
(
はひり
)
、伝右衛門
下男
(
げなん
)
刀
持
(
もち
)
て表より
行
(
ゆく
)
。
念珠集
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
溪
(
けい
)
、直徑
大凡
(
おほよそ
)
七八町、岩石の奇なるものを
屏風岩
(
びやうぶいは
)
、
硯岩
(
すゞりいは
)
、
烏帽子岩
(
ゑぼしいは
)
、
蓮華石
(
れんげいし
)
、
浦島釣舟岩
(
うらしまつりふねいは
)
と爲し、其水の
來
(
きた
)
るや、沈々として聲無く、其色の深碧にして
急駛
(
きうし
)
せる、
座
(
そゞ
)
ろにわれの心を惹きぬ。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
伊沢
徳
(
めぐむ
)
さんは現に此家の平面図を蔵してゐる。其間取は
大凡
(
おほよそ
)
下
(
しも
)
の如くである。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
「そんでも
大凡
(
おほよそ
)
まあどの
位
(
くれえ
)
したもんでがせうね」
勘次
(
かんじ
)
は
又
(
また
)
反覆
(
くりかへ
)
して
促
(
うなが
)
した。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
停車場側
(
ていしやぢやうわき
)
に立つて車を待つ間、夫人はお鶴の前に近く居ながら、病院のあるといふ場処を
大凡
(
おほよそ
)
の想像で
見当
(
あたり
)
を附けて見た。二筋の細い道が左右にあつた。
灯火
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
達筆で書いてあるから、よくは讀めねえが、
大凡
(
おほよそ
)
の見當は、二千兩といふ大金を、この春
處刑
(
しよけい
)
になつた大泥棒の矢の根五郎吉が、このあつしに形見にやるといふ文句だ。
銭形平次捕物控:148 彦徳の面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
古代の舞踊に多かつた禽獣の物まねや、人間の醜態を誇張した身ぶり狂言は、
大凡
(
おほよそ
)
精霊の呪言神に反抗して、屈服に到るまでの動作である。もどきの劇的舞踊なのである。
国文学の発生(第四稿):唱導的方面を中心として
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
場處
(
ばしよ
)
も
小石川
(
こいしかは
)
の
植物園
(
しよくぶつゑん
)
にちかく
物靜
(
ものしづか
)
なれば、
少
(
すこ
)
しの
不便
(
ふべん
)
を
疵
(
きず
)
にして
他
(
ほか
)
には
申
(
まを
)
す
旨
(
むね
)
のなき
貸家
(
かしや
)
ありけり、
門
(
かど
)
の
柱
(
はしら
)
に
札
(
ふだ
)
をはりしより
大凡
(
おほよそ
)
三月
(
みつき
)
ごしにもなりけれど、いまだに
住人
(
すみて
)
のさだまらで
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
即
(
すなは
)
ち一
割
(
わり
)
一
分
(
ぶ
)
下
(
さが
)
つて
居
(
を
)
つた
爲替
(
かはせ
)
が
大凡
(
おほよそ
)
九
分
(
ぶ
)
回復
(
くわいふく
)
した
程度
(
ていど
)
になつたのである。
金解禁前後の経済事情
(旧字旧仮名)
/
井上準之助
(著)
大凡
(
おほよそ
)
改葬の名の
下
(
もと
)
に墓石を處分するは、今の寺院の常習である。そして警察は
措
(
お
)
いてこれを問はない。明治以降所謂改葬を經て、
踪迹
(
そうせき
)
の尋ぬべからざるに至つた
墓碣
(
ぼけつ
)
は、その
幾何
(
いくばく
)
なるを知らない。
寿阿弥の手紙
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
私
(
わたし
)
の
話
(
はなし
)
は、
短歌
(
たんか
)
のみならず、
日本
(
につぽん
)
の
歌
(
うた
)
の
大凡
(
おほよそ
)
に
亙
(
わた
)
つて、
知識
(
ちしき
)
をお
附
(
つ
)
けしたいと
思
(
おも
)
ふのですから、こんなことから、
初
(
はじ
)
めたわけです。それで
一口
(
ひとくち
)
だけ、
旋頭歌
(
せどうか
)
について
申
(
まを
)
しませう。
歌の話
(旧字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
團子屋
(
だんごや
)
の
頓馬
(
とんま
)
も
唯
(
たゞ
)
は
置
(
おか
)
ぬと
潮
(
うしほ
)
のやうに
沸
(
わき
)
かへる
騷
(
さわ
)
ぎ、
筆屋
(
ふでや
)
が
軒
(
のき
)
の
掛提燈
(
かけぢようちん
)
は
苦
(
く
)
もなくたゝき
落
(
おと
)
されて、
釣
(
つり
)
らんぷ
危
(
あぶ
)
なし
店先
(
みせさき
)
の
喧嘩
(
けんくわ
)
なりませぬと
女房
(
にようぼう
)
が
喚
(
わめ
)
きも
聞
(
きか
)
ばこそ、
人數
(
にんず
)
は
大凡
(
おほよそ
)
十四五
人
(
にん
)
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
そのお志保の姿を注意して見ると、亡くなつた母親といふ人も
大凡
(
おほよそ
)
想像がつく。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
少しの不便を
疵
(
きず
)
にして他には申
旨
(
むね
)
のなき貸家ありけり、門の柱に札をはりしより
大凡
(
おほよそ
)
三月ごしにも成けれど、いまだに
住人
(
すみて
)
のさだまらで、主なき門の柳のいと、空しくなびくも淋しかりき
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
大凡
(
おほよそ
)
立つてゐた事なので、たゞそれが、今日ほど甚しくはなくて、幾分互ひに譲歩しあふ事があつたといふばかりで、今の人の考へるやうに、口語その儘を筆録したのが、直に文語とならない事は
短歌の口語的発想
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
表向
(
おもてむ
)
きには
何
(
なん
)
とも
無
(
な
)
い
月日
(
つきひ
)
を
大凡
(
おほよそ
)
どの
位
(
くらい
)
送
(
おく
)
つた
物
(
もの
)
で
御座
(
ござ
)
んすか、
今
(
いま
)
の
千葉
(
ちば
)
が
樣子
(
やうす
)
を
御覽
(
ごらん
)
じても、
彼
(
あ
)
れの
子供
(
こども
)
の
時
(
とき
)
ならばと
大底
(
たいてい
)
にお
合點
(
がてん
)
が
行
(
ゆき
)
ましよ、
病氣
(
びやうき
)
して
煩
(
わづら
)
つて、お
寺
(
てら
)
の
物
(
もの
)
に
成
(
なり
)
ましたを
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
筆屋が軒の掛提燈は苦もなくたたき落されて、釣りらんぷ危なし店先の喧嘩なりませぬと女房が
喚
(
わめ
)
きも聞かばこそ、
人数
(
にんず
)
は
大凡
(
おほよそ
)
十四五人、ねぢ鉢巻に大万燈ふりたてて、当るがままの乱暴
狼藉
(
らうぜき
)
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“大凡”の意味
《名詞》
おおよそ。大略。大概。
(出典:Wiktionary)
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
凡
常用漢字
中学
部首:⼏
3画
“大凡”で始まる語句
大凡下
大凡人
大凡物
大凡下々