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團子屋
はま
鍋、あをやぎの
時節でなし、
鰌汁は
可恐しい、せい/″\
門前あたりの
蕎麥屋か、
境内の
團子屋で、
雜煮のぬきで
罎ごと
正宗の
燗であらう。
間拔に
背のたかい
大人のやうな
面をして
居る
團子屋の
頓馬が、
頭もあるものか
尻尾だ
尻尾だ、
豚の
尻尾だなんて
惡口を
言つたとさ、
己らあ
其時千
束樣へねり
込んで
居たもんだから
「
家内安全、まめ、そくさい、
商賣繁昌、……だんご
大切なら
五大力だ。」と、あらう
事か、
團子屋の
老爺さまが、
今時取つて
嵌めた
洒落を
言ふ。