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相撲
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すもう
ふりがな文庫
“
相撲
(
すもう
)” の例文
そのときのお
奉行所
(
ぶぎょうしょ
)
お日誌によると、この年炎暑きびしく、
相撲
(
すもう
)
取り的にて三人蒸し死んだるものある由、と書かれてありますから
右門捕物帖:06 なぞの八卦見
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
四十がらみの、
相撲
(
すもう
)
のようにふとった主人が、年頃の娘たちとわたしより一つ二つ下のいたずらな男の子とを相手に稼業をしていた。
雷門以北
(新字新仮名)
/
久保田万太郎
(著)
ここは、
町
(
まち
)
の
近
(
ちか
)
くにあった、
原
(
はら
)
っぱです。
子供
(
こども
)
たちが、
夏
(
なつ
)
の
日
(
ひ
)
の
午後
(
ごご
)
を
楽
(
たの
)
しくボールを
投
(
な
)
げたり
相撲
(
すもう
)
をとったりして
遊
(
あそ
)
んでいました。
僕はこれからだ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
二人の
相撲
(
すもう
)
は力を入れ、むきになっている
癖
(
くせ
)
に、時々いかにもこそばゆいという風に
身悶
(
みもだ
)
えしてキャッキャッと笑い興じていました。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
ある外国人は日本の
相撲
(
すもう
)
の顔を見ると必ず何かの動物を思い出すと言ったが、その人の顔自身がどうも何かの獣に似ているのであった。
自画像
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
▼ もっと見る
清
(
すず
)
しそうなアカシヤの下には石に腰掛けて本を開ける生徒もある。濃い桜の葉の蔭には土俵が出来て、そこで無邪気な
相撲
(
すもう
)
の声が起る。
岩石の間
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「お
姫様
(
ひいさま
)
のお
部屋
(
へや
)
へご
機嫌伺
(
きげんうかが
)
いにあがりまして、お話をうけたまわっておりますと、
照彦
(
てるひこ
)
様がぜひ
相撲
(
すもう
)
をとるとおっしゃって……」
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
壮士も、胆気一方の人ではない、術も充分である、
相撲
(
すもう
)
ならば四ツに組んだので、水を入れ手がない以上は、取り疲れて、死ぬまで組む。
大菩薩峠:03 壬生と島原の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
それにも
飽
(
あ
)
き足らず、この上
相撲
(
すもう
)
へ連れて行って、それから招魂社の能へ誘うと云うんだから、あなたは偉い。実際善人か悪人か分らない。
虚子君へ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
父様が
離座敷
(
はなれ
)
の真暗な廊下で脊のお高い芸者衆とお
相撲
(
すもう
)
をお取りになっていらっしゃったのもあの晩のことでございました。
葉
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
おらあ別に人の
褌襠
(
ふんどし
)
で
相撲
(
すもう
)
を取るにもあたらねえが、これが若いものでもあることか、かわいそうによぼよぼの爺さんだ。
夜行巡査
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いちばんあとから走っているのは、力じまんの桂君ですが、いくら
相撲
(
すもう
)
の選手でも、この怪物にはかないっこありません。
妖怪博士
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
松男君
(
まつおくん
)
が
比良夫君
(
ひらおくん
)
に
引
(
ひ
)
っ
組
(
く
)
んだ。そして
足掛
(
あしか
)
けで
倒
(
たお
)
そうとしたが、
比良夫君
(
ひらおくん
)
は
相撲
(
すもう
)
の
選手
(
せんしゅ
)
だから、
逆
(
ぎゃく
)
に
腰
(
こし
)
をひねって
松男君
(
まつおくん
)
を
投
(
な
)
げ
出
(
だ
)
してしまった。
ごんごろ鐘
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
脇坂山城守は、
縁端
(
えんばた
)
近く
脇息
(
きょうそく
)
をすすめて、客に対座している。山城守は、
相撲
(
すもう
)
取りのように肥った人だ。動くと、脇息が重みに耐えてギシと鳴る。
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
そこは林の中なれど少しく
芝原
(
しばはら
)
あるところなり。藤七はにこにことしてその芝原を
指
(
ゆびさ
)
し、ここで
相撲
(
すもう
)
を取らぬかという。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
低いこえで、中尉の
袖
(
そで
)
をひいたのは、パイ軍曹だった。彼は、一行中の巨人であった。日本でいえば、
相撲
(
すもう
)
の大関格ぐらいのからだの所有者だった。
地底戦車の怪人
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
相撲
(
すもう
)
を秋の季と定めるのは、
大内
(
おおうち
)
の
相撲節会
(
すまいのせちえ
)
に基くものとすれば、実感写生を重んずる今の俳人が、依然これに
倣
(
なら
)
っているのは不思議なようである。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
たとえば、
相撲
(
すもう
)
にしても、それを安土で
観
(
み
)
ようとなると、
江州
(
ごうしゅう
)
、京都、
浪華
(
なにわ
)
そのほかの遠国からも千五百人からの相撲取をあつめて興行したりする。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
中には
為
(
ため
)
にするところあって、
人為的
(
じんいてき
)
形式的に定めたと思わるる決勝点なきにしもあらぬ。たとえば
相撲
(
すもう
)
のごときも一つの形式で勝敗を定むるものである。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
その子は盤を離れると、そこにある菓子を食べたり、
相撲
(
すもう
)
を取ったりして、外の子供と少しも変らないのに、その道にかけては
怖
(
こわ
)
いものだといわれました。
鴎外の思い出
(新字新仮名)
/
小金井喜美子
(著)
ここで相当名の知れた「
都
(
みやこ
)
」という日本料理店。すきやきが出ましたが、お
相撲
(
すもう
)
さんのチャンコ鍋同然で、なにもかもゴッチャに煮ているのには驚きました。
アメリカの牛豚
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
そうしてとうとうしまいには、
越中褌
(
えっちゅうふんどし
)
一つの主人が、赤い湯もじ一つの下女と
相撲
(
すもう
)
をとり始める所になった。
将軍
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ちらと見たわたくしは
相撲
(
すもう
)
の画でも描いてゐたのかと思つて聞くと手本をうつしてゐたといふのは何と男女が半裸でからみ合つてゐるやうな妙な
図柄
(
ずがら
)
であつた。
最も早熟な一例
(新字旧仮名)
/
佐藤春夫
(著)
こんな話をしているうちに、跡の二人は食事を済ませ、家根屋の持って来るような
梯子
(
はしご
)
を伝って、二階へあがった。
相撲
(
すもう
)
取りのように腹のつき出た婆アやが来て
耽溺
(新字新仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
相撲
(
すもう
)
取は、この国では非常に尊敬されるが、「電光」「海岸の微風」「梅の谷」「鬼の顔の山」「境界の川」「朝の太陽の峰」「小さな柳」等の名を持っている。
日本その日その日:03 日本その日その日
(新字新仮名)
/
エドワード・シルヴェスター・モース
(著)
ムム親方と十兵衛とは
相撲
(
すもう
)
にならぬ身分の
差
(
ちが
)
い、のっそり相手に争っては夜光の
璧
(
たま
)
を
小礫
(
いしころ
)
に
擲
(
ぶ
)
つけるようなものなれば、腹は十分立たれても分別強く
堪
(
こら
)
えて堪えて
五重塔
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
力士が
稽古
(
けいこ
)
を休むと
相撲
(
すもう
)
が取れなくなり、永く頭を使わぬと働きが鈍くなるのは皆この理由である。
我輩は何故いつまでもすべてに於て衰えぬか
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
子供らは網の上ですべったり、
相撲
(
すもう
)
をとったり、ぶらんこをやったり、それはそれはにぎやかです。
蜘蛛となめくじと狸
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
ベースボールはもと
亜米利加
(
アメリカ
)
合衆国の国技とも称すべきものにしてその遊技の国民一般に
賞翫
(
しょうがん
)
せらるるはあたかも
我邦
(
わがくに
)
の
相撲
(
すもう
)
、
西班牙
(
スペイン
)
の
闘牛
(
とうぎゅう
)
などにも類せりとか聞きぬ。
ベースボール
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
槍ヶ岳や
大天井
(
おおてんしょう
)
との
相撲
(
すもう
)
には、北穂高東穂高の二峰がそれぞれ派せられている、
何
(
いず
)
れも三千米突内外の同胞、自ら中堅となって
四股
(
しこ
)
を踏み、群雄を
睥睨
(
へいげい
)
しおる
様
(
さま
)
は、丁度
穂高岳槍ヶ岳縦走記
(新字新仮名)
/
鵜殿正雄
(著)
もっとも、良い気になって聟の口へ乗出したら、一ぺんにつぶれるんでしょう。五軒や八軒の長屋持ちの倅じゃ、一と箱の持参の三国一とは
相撲
(
すもう
)
が取れません。へッ、へッ
銭形平次捕物控:059 酒屋火事
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
江戸開府以来の大火は、
明暦
(
めいれき
)
の振袖火事と明和の行人坂火事で、
相撲
(
すもう
)
でいえば両横綱の格であるから、行人坂の名が江戸人の頭脳に深く刻み込まれたのも無理はなかった。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
若い花々しい火花が出るような元気の紅葉は三十七の壮齢で
脆
(
もろ
)
くも消え、光源氏のように美くしかった紅顔の眉山は
思掛
(
おもいが
)
けない悲惨の最後を遂げ、水蔭は芝居と
相撲
(
すもう
)
に隠れ
硯友社の勃興と道程:――尾崎紅葉――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
道教徒のこういう考え方は、剣道
相撲
(
すもう
)
の理論に至るまで、動作のあらゆる理論に非常な影響を及ぼした。日本の自衛術である柔術はその名を道徳経の中の一句に借りている。
茶の本:04 茶の本
(新字新仮名)
/
岡倉天心
、
岡倉覚三
(著)
御所の
相撲
(
すもう
)
などということも済みまして、時間のできますのを待ちましてまた伺いましょう
源氏物語:48 椎が本
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
昔、
朝廷
(
ちょうてい
)
では毎年七月に
相撲
(
すもう
)
の
節会
(
せちえ
)
が
催
(
もよお
)
された。日本全国から、代表的な力士を
召
(
め
)
された。昔の
角力
(
すもう
)
は、打つ
蹴
(
け
)
る投げるといったように、ほとんど
格闘
(
かくとう
)
に近い乱暴なものであった。
大力物語
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
同じことは、
相撲
(
すもう
)
を見るたびに、いつも感じた。
呼出
(
よびだし
)
につづいて行司の名乗り、それから力士が一礼しあって、
四股
(
しこ
)
をふみ、水をつけ、塩を悠々とまきちらして、仕切りにかかる。
日本文化私観
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
二組の夫婦は、時々誘いあわして、浅草を歩いたり、
相撲
(
すもう
)
見物に出かけたりした。
爛
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
地形が
狭
(
せば
)
まって田原町になる右の角に蕎麦屋があって、
息子
(
むすこ
)
が
大纏
(
おおまとい
)
といった
相撲
(
すもう
)
取りで、小結か関脇位まで取り、土地ッ児で人気がありました。この向うに名代の紅梅焼きがありました。
幕末維新懐古談:12 名高かった店などの印象
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
なほ一層の好例は第三巻中の
相撲
(
すもう
)
、第八巻中の
無礼講
(
ぶれいこう
)
、及狂画
葛飾振
(
かつしかぶり
)
なるべし。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
生徒が砂地の上で
相撲
(
すもう
)
をとったり、
叢
(
くさむら
)
の中で
阜斯
(
ばった
)
を追ったり、
汀
(
みぎわ
)
へ行って浅瀬でぼちゃぼちゃしたりしている間を、先生たちは涼しい松原の陰で、気のおけない話をしたり、新刊の雑誌を読んだり
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
芝田楽
(
しばでんがく
)
を百回、百番のひとつもの(祭礼の行列で、一様の装束をしたもの)、
競馬
(
くらべうま
)
、
流鏑馬
(
やぶさめ
)
、
相撲
(
すもう
)
をそれぞれ百、
仁王講
(
にんおうこう
)
を百座設け、
薬師講
(
やくしこう
)
を百座、親指と中指の長さの薬師百体、等身大のもの百体
現代語訳 平家物語:01 第一巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
たとえばご三男様と
相撲
(
すもう
)
を取る場合、遠慮なく
投
(
ほう
)
り出してやるようならよろしい。しかしもしご
機嫌
(
きげん
)
を取る
料簡
(
りょうけん
)
でいくようなら大反対です
苦心の学友
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
私
(
わたし
)
たちは、もう、おんばこで
相撲
(
すもう
)
を
取
(
と
)
ることなどは、
忘
(
わす
)
れてしまって、おばさんのいったことが、ほんとうかと
議論
(
ぎろん
)
しました。
草原の夢
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
現在の世界じゅうの科学者らは毎日各自の研究室に閉じこもり懸命にこれらの化け物と
相撲
(
すもう
)
を取りその正体を見破ろうとして努力している。
化け物の進化
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
人参の芽が
出揃
(
でそろ
)
わぬ
処
(
ところ
)
へ
藁
(
わら
)
が一面に
敷
(
し
)
いてあったから、その上で三人が半日
相撲
(
すもう
)
をとりつづけに取ったら、人参がみんな
踏
(
ふ
)
みつぶされてしまった。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
安珍清姫恨みの恋路、坂田の金時
女夫
(
めおと
)
の
相撲
(
すもう
)
、牛若丸はてんぐのあしらい、踊れといえば、そら、あのとおり、——牛若丸はてんぐの踊りとござい
右門捕物帖:10 耳のない浪人
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
樹林地もしくは
桑圃
(
そうほ
)
の中などに、形状のあたかもアンフィシヤターのごとく、招魂社の
相撲
(
すもう
)
場のごとき馬蹄形の低地の所々に散在するのを見るだろう。
地名の研究
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
僕の父は又短気だったから、度々誰とでも
喧嘩
(
けんか
)
をした。僕は中学の三年生の時に僕の父と
相撲
(
すもう
)
をとり、僕の得意の大外刈りを使って見事に僕の父を投げ倒した。
点鬼簿
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
小浜兵曹長と怪塔王とは、たがいに真正面から組みつき、まるで横綱と大関の
相撲
(
すもう
)
のようになりました。
怪塔王
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“相撲”の意味
《名詞3》
互いになぐり合うこと。
すもう。
(出典:Wiktionary)
“相撲”の解説
は、土俵の上で力士が組合って戦う形を取る日本古来の神事や祭で、同時にそれを起源とする武芸や武道の一つ。興行としては大相撲が行われている。日本由来の武道・格闘技・スポーツとして国際的にも認知されている。
(出典:Wikipedia)
相
常用漢字
小3
部首:⽬
9画
撲
常用漢字
中学
部首:⼿
15画
“相撲”で始まる語句
相撲取
相撲取草
相撲膏
相撲上
相撲人
相撲狂
相撲節
相撲召合
相撲甚句
相撲節会